工事の利益と、今日支払える現預金は別です。 材料代・外注費の支払いが工事代金の入金より先なら、黒字の見積でも途中で資金が不足します。案件ごとの利益表に加えて、日付を入れた資金繰り表を作ります。
週別に並べると不足時点が見える
以下は仕組みを説明する仮の例です。金額は税込の入出金で統一し、他の入出金がないものとします。
| 時点 | 入金 | 支払い | 残高 |
|---|---|---|---|
| 開始時 | — | — | 100万円 |
| 第1週:材料 | 0円 | 70万円 | 30万円 |
| 第2週:外注等 | 0円 | 40万円 | −10万円 |
| 第4週:工事代金 | 150万円 | 0円 | 140万円 |
月末残高がプラスでも、第2週の支払いができません。実際には給与、税金、借入返済、固定費、生活費なども加えます。日本政策金融公庫は資金繰り表と記入例を公開しています。書式を使う場合も、支払いが集中する時期は日別・週別へ細分化します。日本政策金融公庫 各種書式ダウンロード(国民生活事業)。
掛け払いで確認すること
| 項目 | 確認する内容 |
|---|---|
| 締日・支払日 | 何月の納品・請求がいつ支払いになるか |
| 利用限度 | 未払残高と新規注文を含めた扱い |
| 初回条件 | 前払いか、審査完了後に条件が変わるか |
| 遅延時 | 入金遅れが起きた際の相談先・取引への影響 |
後払いでも元請からの入金が先になるとは限りません。限度額が足りなければ追加発注できない場合もあるため、未払残高を含めて管理します。掛け払いの利用可否は仕入先の審査・契約条件によります。
不足が見えたら取り得る対応
材料の分割納入、発注時期の調整、工事代金の出来高払い・着手金の協議、手元資金、融資相談などを比較します。どれも相手の同意や納期への影響があるため、支払日を一方的に変更する方法にはしません。
分割調達を検討するときは、送料増、欠品、価格変更、現場の荷受け回数を加えて見ます。支払いを遅らせるために必要な安全部材を省く、工事工程を守れない納入日にする、といった計画は避けます。
融資相談までに用意する資料
案件別の受注・見積、確定した入金予定、仕入・外注の支払予定、借入返済、固定費、現在の現預金をまとめます。相談時には「いくら必要か」だけでなく、「いつ不足し、何で返済するか」を説明できるようにします。創業段階なら日本政策金融公庫 新規開業・スタートアップ支援資金などの対象条件を確認します。
申込みと融資実行は別です。未承認の借入を確定入金へ計上せず、入金遅れのケースも別に作って必要資金を見直してください。
発注前の最終確認
見積有効期限、支払いの確定日、納期、工事代金の回収条件を同じ表に記入します。入金予定が変わったときは、影響する仕入れと外注の支払いを再確認します。型番・数量・希望到着日が分かるものから、見積を依頼することができます。取扱可否・価格・納期・支払条件は回答で確認してください。
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