パレットに積んだ段ボールが輸送中に荷崩れしないのは、たいてい一枚の透明フィルムが巻きついているからだ。ストレッチフィルムと呼ばれるこの資材、実は「薄いほど良い」わけでも「厚いほど安心」なわけでもない。梱包物の重さと巻き方(手巻きか機械巻きか)によって、選ぶべき厚みはまるで違う。
この記事では、ストレッチフィルムの厚み・幅・長さの選び方と、電設資材の現場での使われ方、価格の目安をまとめる。
ストレッチフィルムとは
ストレッチフィルムは、ポリエチレン(PE)製の伸縮性フィルムで、パレットに積んだ荷物に巻きつけて荷崩れを防ぐための梱包資材である。フィルム自体に粘着性(クリング性)があり、重ねて巻くことで自己密着し、テープなしで固定できるのが特徴だ。
大きく分けて2つのタイプがある。
- 手巻き用:人の手で引っ張りながら巻くタイプ。ハンドラップとも呼ばれる。少人数・小ロットの梱包に向く。
- 機械巻き用(ジャンボロール):ストレッチ包装機にセットし、一定のテンションで自動的に巻きつけるタイプ。大量出荷がある工場・物流拠点で使われる。
電設資材の現場でも使われる理由
ストレッチフィルムは食品・雑貨の物流だけでなく、電設資材の出荷・保管現場でも日常的に使われている。
- 制御盤・配電盤の出荷梱包:塗装面や扉の傷防止、輸送中の防塵・防水のためにフィルムで覆ってから出荷する
- 電線ドラム・ケーブルリールの屋外養生:現場に仮置きする電線ドラムを雨・砂埃から守る
- 複数資材のパレットまとめ:ケーブル・配管材・器具箱などをパレット単位でまとめ、現場搬入時の荷崩れを防ぐ
電材と同じ発注・納品ルートでストレッチフィルムも継続的に消費されるため、電材サーチでは電設資材とあわせてストレッチフィルムも見積り依頼できるようにしている。
選び方:厚み・幅・長さ
厚み(μ)
| 厚みの目安 | 主な用途 |
|---|---|
| 12〜15μ | 軽量物の手巻き、コスト重視の梱包 |
| 20〜23μ | 一般的なパレット梱包(手巻き・機械巻き共通) |
| 25μ以上 | 重量物・角の鋭い荷物、機械巻きでの高テンション使用 |
厚みが薄いほど1本あたりのコストは下がるが、伸びやすく破れやすいため、荷崩れ防止力は弱くなる。梱包物の重量や、段ボールの角のように破れの原因になりやすい形状があるかで調整するのが実務的な考え方だ。
幅(mm)
パレット梱包では500mm幅が最も一般的。小型の梱包物や部材単位でまとめる場合は300〜400mm幅も使われる。
長さ(m)
市場では300m巻きが標準的だが、400mなど長尺タイプも流通している。長尺タイプはロール交換の頻度が減らせるため、機械巻きで連続作業する現場では作業効率の面でメリットがある。
比較:本数単価とメートル単価
巻き長さが違う商品を比較するときは、1本あたりの価格ではなくメートル単価で見る必要がある。同じ厚み・幅でも、300m巻きと400m巻きでは1本の価格が違って当然だからだ。
例えば「1本1,000円」の商品でも、300m巻きならメートル単価は約3.3円、400m巻きなら2.5円になる。カタログの本数価格だけを見て「高い・安い」を判断しないよう注意したい。
価格の目安(2026年8月時点)
ストレッチフィルムは、同じ「15μ・500mm幅」でもブランド・巻き長さ・購入単位で価格が大きく動く資材だ。比較するときは、必ず1本あたりの価格ではなくメートル単価に直してから並べてほしい。
電材サーチでは、電設資材とあわせて発注できるメリットも含め、目安としてメートル単価2.5〜3.5円程度でのご案内を予定している(数量・仕様・時期により変動するため、確定価格は見積り依頼時にご確認いただきたい)。
まとめ買い(ケース単位)になるほどメートル単価は下がる傾向があるため、使用量が多い場合はケース単位でのご相談をおすすめする。
※上記は2026年8月時点の目安であり、仕入れ状況により変動する。最新の価格は見積りフォームから確認してほしい。
保管・使用時の注意点
- 直射日光・高温を避ける:ポリエチレンは紫外線・熱で劣化し、伸びが悪くなったり脆くなったりする。屋外保管は避け、屋内の涼しい場所に置く。
- 静電気に注意:フィルム自体に静電気を帯びやすい性質があるため、精密機器や電子部品に直接巻く場合は帯電防止タイプの使用を検討する。
- 手巻き用と機械巻き用を取り違えない:手巻き用は機械のテンションに耐えられず破れやすく、機械巻き用は手作業では密着しにくい。用途に合わせて選ぶ。
あわせて使うパレットの選び方
制御盤・配電盤などをパレットに載せてストレッチフィルムで固定する、という組み合わせで使うことが多い。パレットの規格サイズや、レンタルと購入の使い分けはパレットの選び方で解説している。
ストレッチフィルムの選定・手配は電材サーチへ
ストレッチフィルムは電材サーチの見積りフォームから、厚み・幅・長さ・必要数量を伝えるだけで見積り依頼できる。制御盤・配電盤・ケーブル類など他の電材とまとめての発注も可能。
よくある質問
ストレッチフィルムの厚み(μ)はどう選べばいいですか?
手作業で軽い荷物をまとめる程度なら12〜15μ、パレット単位の重量物や機械巻きには20μ以上を目安にしてください。厚みが薄いほどコストは下がりますが、伸びやすく荷崩れ防止力は弱くなります。梱包物の重量・角の鋭さ(段ボールの角で破れやすい)で調整するのが実務的です。
手巻き用と機械巻き用は何が違いますか?
手巻き用は人の手で引っ張りながら巻くため、少ない力でも密着する粘着力(クリング性)が強めに設計されています。機械巻き用はストレッチ包装機で一定のテンションをかけて巻くため、粘着力より破れにくさ・伸び率の安定性が重視されます。手巻き用を機械に、機械用を手作業に流用すると、うまく密着しない・すぐ破れるといった不具合が起きやすいので注意してください。
同じ幅・厚みでも巻き長さ(m)が違うのはなぜですか?
市場では300m巻きが標準的ですが、400m巻きなど長尺タイプもあります。1本あたりの価格だけで比較すると長尺タイプが高く見えますが、ロール交換の手間が減り、メートル単価で比較すると割安になるケースが多いため、比較する際は本数ではなくメートル単価で見るのが正確です。
電設資材の現場でストレッチフィルムはどんな用途に使いますか?
制御盤・配電盤を工場から現場へ出荷する際の保護梱包、屋外仮置きする電線ドラムやケーブルリールの防水・防塵養生、複数の資材をパレットにまとめて荷崩れを防ぐ用途などで使われます。電設資材の商社・工事店でも梱包用消耗品として一定量を継続的に使うため、電材とあわせてまとめて見積り依頼できると手配の手間が減ります。
ストレッチフィルムの見積り依頼はどうすればいいですか?
電材サーチの見積りフォームから、厚み(μ)・幅(mm)・長さ(m)・必要数量(ケース数)を伝えていただければお見積りします。他の電材とまとめての発注・定期購入のご相談も承っています。
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