精密な電子機器を静かに悩ませ続ける電磁ノイズ。その対策部品を専門に手がける北川工業ですが、実はこの分野を専業としてスタートした会社ではありません。 いったいどのような事業から今の姿へたどり着いたのでしょうか。 北川工業株式会社(Kitagawa Industries)は、EMC対策部品・ノイズ対策部品の専門メーカーとして国内外で高い信頼を得ているメーカーです。 フェライトクランプコアやEMCガスケット、ノイズフィルタなど電磁ノイズ対策に特化した製品群を幅広く展開しており、電子機器・産業設備・電設工事分野で採用実績があります。 IEC・VCCIなどの各種EMC規制に対応するための製品設計・選定サポートにも定評があり、設計段階からのノイズ対策提案にも対応しています。 国内製造にこだわった品質管理と豊富な製品ラインアップにより、幅広い産業分野のEMC対策ニーズに応えています。
北川工業の主力製品はフェライトクランプコア・EMCガスケット・ノイズ対策部品・導電性スポンジなどです。
北川工業の強みと主要製品の特長
EMC事業の前に、プラスチック精密加工の実績があった
公式サイトの沿革によれば、1963年6月に「北川ゴム工業株式会社」として法人化し、まず工業用ゴム・ビニール製品の製造販売からスタートしている。 その2年後、1965年10月には工業用精密プラスチック製品の販売を開始しており、電磁波環境対策用品の取り扱い開始(1984年6月)より約20年早い。 商号を現在の「北川工業株式会社」に改めたのは1971年3月で、EMC専業メーカーという現在の姿は、ゴム・プラスチック成形で培った加工技術の上に、後から積み上がったものだとわかる。
名証二部上場からTOBを経て日東工業の完全子会社へ
北川工業は1996年2月、名古屋証券取引所市場第二部に株式を上場していた時期がある。 その体制が変わったのは2019年で、日東工業株式会社がTOB(株式公開買付け)により発行済株式の50.56%を取得したことを契機に、同年3月に上場廃止、同年5月に日東工業の100%子会社となった。 資本業務提携ではなく公開買付けの手続きを経た子会社化だったという経緯は、取引先としての位置づけを確認するうえで押さえておきたい事実である。
金型を使わない筐体づくり「MEF」事業を手がけていた時期がある
公式サイトの沿革には、1997年4月に「金型不要の筐体製作システム(MEF)」事業を開始したという記録が残っている。 フェライトコアやEMCガスケットのような既製部品の供給だけでなく、試作・小ロット向けの筐体そのものを作る工程にも関わっていたことになる。 この事業が現在も継続しているかどうかは公式サイト上で確認できなかったため、あくまで沿革に記載された過去の事実として紹介する。
商標を「KG」から「KGS」へ――2002年の転換点
公式サイトの沿革によれば、2002年10月に自社商標を「KG」から「KGS」に変更している。 背景や理由についての説明は公式サイト上に見当たらず、詳細は分かっていない。 50年以上続く社史の中には、こうした地味だが確かな転換点も記録されている。
選定ポイント
- 1955年にゴム加工業(北川ゴム商店)として創業し、1984年から電磁波ノイズ対策用品の販売を開始した。EMC専業として始まったわけではなく、ゴム・樹脂加工技術を土台にノイズ対策分野へ展開した沿革を持つ。
- 2019年に配電盤メーカーの日東工業株式会社の完全子会社となっている。単独資本の専業メーカーではない点は、取引条件や情報連携を検討する際の材料になる。
- 自動車業界の品質マネジメント規格IATF16949を取得しており、車載向けEMC部品の量産品質管理体制を持つ。自動車関連など高信頼性が求められる案件でも選定候補になりうる。
- 海外9法人・拠点10箇所を展開しており、海外生産設備向けの部品供給や現地規格対応の相談がしやすい体制がある。
- ISO/IEC17025(試験所認定)を取得しており、自社EMCセンターでEMC試験の認定能力を持つ。フェライトコアやガスケットの選定時に、第三者認証機関を介さず社内で規格適合試験まで完結できる体制がある点は、量産採用時の実務上の判断材料になる。
- ISO9001は1999年、ISO14001は2001年と、品質・環境マネジメント体制の国際規格認証を1990年代末〜2000年代初頭という早い段階で取得している。IATF16949(2019年取得)と合わせ、量産部品供給における品質保証体制の構築を長期間にわたって積み重ねてきた実績がある。
取扱品種一覧
| 品種名 | 代表型番 | 用途 | カテゴリ | 詳細 |
|---|---|---|---|---|
| フェライトクランプコア | RFC-13・RFC-H13 他 | 電源ライン・信号ラインの放射ノイズ低減、EMC規制対応 | フェライトコア | 詳細を見る → |
| EMCガスケット | NLCG-015070・NLCG-010050D 他 | 電子機器筐体の電磁シールド、パネル接合部のノイズ漏洩防止 | EMC対策部品 | 詳細を見る → |
| ノイズ対策部品 | CCT-20-C・CCT-10-C 他 | 電子機器・電設設備の電磁ノイズ抑制、EMC規制対応 | ノイズ対策 | 詳細を見る → |
| 導電性スポンジ | CS-3 | 電子機器筐体の電磁シールド、ESD対策、隙間充填 | EMC対策部品 | 詳細を見る → |
| フェライトリングコア | GTRCA-20-10-10・GTRCA-25-15-12 | 電源・信号ラインの高周波ノイズ減衰、EMC対策 | フェライトコア | 詳細を見る → |
会社概要
| メーカー名 | 北川工業株式会社(Kitagawa Industries) |
|---|---|
| 略称 | 北川工業 |
| 主力品種カテゴリ | EMC対策部品、ノイズ対策、フェライトコア |
参考資料・出典
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よくある質問
北川工業はなぜEMC対策部品の専門メーカーになったのですか?
北川工業は1955年にゴム加工業「北川ゴム商店」として創業し、その後1984年から電磁波ノイズ対策用品の販売を開始しました。ゴム・樹脂加工で培った素材加工技術を土台に、EMC・ノイズ対策分野へ展開していった沿革を持っています。
見積フォームへ進む →北川工業は昔から電子部品専業のメーカーだったのですか?
いいえ。公式サイトの沿革によれば、1963年に「北川ゴム工業株式会社」として法人化した当初はゴム・ビニール製品の製造販売会社で、電磁波環境対策用品(EMC対策部品)の販売を始めたのは1984年からです。商号を現在の「北川工業株式会社」に改めたのは1971年で、EMC専業というイメージは後年に確立されたものです。
見積フォームへ進む →フェライトクランプコアの対応ケーブル径の選び方は?
クランプコアの内径がケーブル外径よりも大きい品番をお選びください。
見積フォームへ進む →EMCガスケットの素材の選び方は?
使用環境(温度・圧縮率・耐薬品性)や必要なシールド性能に応じて素材を選択する必要があります。
見積フォームへ進む →どのノイズ対策部品を選べばよいか分かりません。
ノイズの伝達経路(放射・伝導)や対象機器・周波数帯によって最適な部品が異なります。
見積フォームへ進む →導電性スポンジのシールド性能の目安は?
素材・厚みによりシールド性能(dB)が異なります。
見積フォームへ進む →フェライトリングコアの巻き数は何回が適切ですか?
巻き数が増えるほど低周波帯域での減衰効果が高まります。
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