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技能試験 候補問題10問の攻略 ・ 4 / 10

候補問題No.4|パイロットランプの点灯条件が図に書かれていない問題

読み終えると、こうなる

パイロットランプを見たとき、それが常時点灯なのか、スイッチと同時点滅なのか、消えている間だけ点くのかを、図ではなく施工条件を確認してから判断する姿勢が身につく

  • 同じ記号が振られた2つの照明器具を、同時点滅する1つの回路として複線図に描ける
  • パイロットランプ・スイッチ・接地極付コンセントの3個連用を、それぞれ別系統として結線できる
  • 第二種の候補問題にあるような点灯条件の特記が、第一種の図にはないことを踏まえて練習できる
考えてみよう

候補問題No.4に描かれているパイロットランプ「イ」は、常時点灯なのか、スイッチと同時に点くのか、それとも消えている間だけ点くのか。図のどこにも書かれていない。

第二種の候補問題では、パイロットランプの点灯条件が図に特記されていることが多かった。第一種の図には、その特記自体がない。

見当がつかなくて当然だ。読み終えるころには、この「書かれていないこと」にどう対応すればいいかが分かるようになっている。

まず前提を確認しておく。ここでは配線図そのものは載せない。試験センターが公表している候補問題のPDFを手元に開き、No.4の図を見ながら読み進めてほしい。

図から読み取るもの

No.4の配線図に描かれているのは、次の要素だ。

  • 電源:1φ2W 6 600V(変圧器二次側 1φ2W 100V)
  • 変圧器(単相)、配線用遮断器「B」
  • ランプレセプタクル「イ」、角形引掛シーリング「イ」(同じ「イ」で同時点滅)
  • パイロットランプ「イ」+スイッチ「イ」+接地極付コンセント(E)の3個連用
  • アウトレットボックス

変圧器二次のEB接地・他の負荷へと、コンセント側の他の負荷への、2箇所が施工省略に指定されている。

同じ記号は同じ回路——2灯同時点滅

記号『イ』でつながる2つの照明 ランプ レセプタクル「イ」 角形引掛 シーリング「イ」 スイッチ「イ」 1個で2灯を点滅 同じ記号「イ」が振られた2つの照明器具は、1個のスイッチ「イ」で同時に点滅する1つの回路として扱う

ランプレセプタクル「イ」と角形引掛シーリング「イ」は、器具の種類も設置場所も異なるが、記号が同じ「イ」である以上、スイッチ「イ」1個で同時に点滅する1つの回路だ。複線図を起こすときは、この2灯を1つの負荷として扱い、スイッチから戻る配線を2灯へ分岐させる形で描く。

パイロットランプ——書かれていない点灯条件

第二種の候補問題では、パイロットランプの点灯条件(常時・同時・異時)が図に特記されていることが多かった。第一種の候補問題図には、この種の特記が一切ない。書かれていないという事実そのものが、当日の施工条件を読む力を試す設計になっている。

パイロットランプの結線方法は、点灯条件によって変わる。

  • 常時点灯 — 点滅器を通さず電源に直結(非接地側と接地側の間)し、スイッチの状態に関わらず常に点灯
  • 同時点滅負荷と並列、つまり点滅器の二次側と接地側の間に入れ、スイッチが入って負荷が動作している間だけ点灯
  • 異時点滅 — スイッチが切れているときだけ点灯するよう、点滅器(スイッチ)と並列に接続する。いわゆる「ほたるスイッチ」で、暗がりでスイッチの位置を示す

候補問題No.4の図には、この3つのどれを採用するかが書かれていない。当日の施工条件でいずれかが指定される。練習の段階では、3パターンすべてを一度は結線しておくと、当日どの条件が来ても対応できる。

複線図を起こす順序

  1. 同じ記号の器具をまとめる — ランプレセプタクル「イ」と角形引掛シーリング「イ」を1つの負荷として扱う
  2. 3個連用を役割ごとに分ける — パイロットランプ・スイッチ・接地極付コンセントを、電源側・負荷側の対応で個別に描く
  3. 施工省略の範囲を確認する — 変圧器二次側とコンセント側、2箇所の「他の負荷へ」の先は結線しない
  4. 点灯条件は当日確定と想定し、3パターンを練習しておく

踏みやすい欠陥項目

  • 3.誤接続,誤結線のもの — パイロットランプの結線方法(常時・同時・異時)を施工条件と違えると該当
  • 11.取付枠部分 — 3個連用の取付位置・向きを誤ると該当

一歩先の使い道

パイロットランプの点灯条件を使い分ける力は、分電盤や制御盤の「動作中表示」「電源投入表示」といった実務の表示灯設計にそのまま応用できる。

今日試せる行動

自宅や職場の電気ポットや洗濯機のパイロットランプが、電源が入っているだけで点くのか、動作中だけ点くのかを観察してみるといい。同時点滅・常時点灯の違いが具体的に見えてくる。

覚える意味

点灯条件を取り違えると、動作中を示すはずのランプが常時点灯してしまい、機器の状態を誤って伝える。表示灯の結線は、単なる飾りではなく状態を正しく伝えるための回路だ。

面白さ

同じ「パイロットランプ」という部品が、結線1つで違う意味を持つと知ると、身の回りの表示灯の見え方が変わる。

ワクワクする未来

点灯条件を使い分ける力は、これから増えていく設備の状態監視・遠隔監視の基礎になる考え方だ。

冒頭の「パイロットランプはいつ点くのか」——答え合わせは理解度チェックの最後の問題でしてみよう。

出題者のワナ — ここで受験者を転ばせにくる

この論点は、知っているだけでは足をすくわれる。試験でよく仕掛けられる崩し方を、先に知っておこう。

  1. パイロットランプの点灯条件を、第二種の記憶や一般的な慣習で決めさせる

    なぜ引っかかる第二種の候補問題には『常時点灯とする』『同時点滅とする』といった特記が図にあることが多い。この経験があると、第一種の図にも同様の特記があるはずだと探してしまうが、実際には書かれていない。

    見破り方パイロットランプが登場したら、点灯条件の特記が図にあるかどうかをまず確認する。無ければ、当日の施工条件で指定されると理解し、先読みしない。

  2. 同じ記号『イ』の2つの照明を、別々の回路だと勘違いさせる

    なぜ引っかかるランプレセプタクルと角形引掛シーリングは器具として見た目も設置場所も異なるため、別の点滅回路だと考えやすい。だが同じ記号『イ』が振られている以上、同時に点滅する1つの回路として扱う必要がある。

    見破り方器具の記号を最初に確認し、同じ記号が振られた器具は同じ点滅回路に属すると考えて複線図を起こす。

  3. 3個連用の器具を、1つの取付枠だからと一括りの回路として結線させる

    なぜ引っかかるパイロットランプ・スイッチ・コンセントが1つの連用取付枠にまとまっていると、電気的にも1つの系統だと錯覚しやすい。実際にはそれぞれ役割の異なる別回路だ。

    見破り方連用取付枠の中の器具ごとに、電源側・負荷側の対応を個別に確認してから複線図に描く。

参考文献・出典

理解度チェック(5問)

このトピックの内容がどれくらい身についたか、5問で確認しよう。 内訳は基本3問・応用1問・ひっかけ1問。基本が解けたら、条件を足した応用と、本番で足をすくいにくるひっかけまで踏み込む。

/ 5 問正解

覚えておきたいポイント

  1. 候補問題No.4は単相変圧器1台+配線用遮断器「B」の課題。二次側100V回路が対象
  2. ランプレセプタクル「イ」と角形引掛シーリング「イ」が同じ記号「イ」で、同時点滅する構成になっている
  3. パイロットランプ「イ」+スイッチ「イ」+接地極付コンセント(E)の3個連用が配置されている
  4. パイロットランプの点灯条件(常時・同時・異時)の特記は候補問題にはなく、当日の施工条件で確定する
  5. 変圧器二次のEB接地・他の負荷へと、コンセント側の他の負荷への2箇所が施工省略に指定されている
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