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技能試験 候補問題10問の攻略 ・ 5 / 10

候補問題No.5|赤・白2つの表示灯の結線先が指定されていない問題

読み終えると、こうなる

赤・白という色の名前だけでなく、それぞれのランプが『いつ点くべきか』という役割から、開閉器のどちら側につなぐべきかを判断できるようになる

  • V結線の二次側から三相200Vを取り出す構成を、単相を取り出すNo.3の構成と区別して複線図に起こせる
  • 開閉器『S』(3P15A)の電源側・負荷側を意識して、赤・白ランプの結線先を判断できる
  • 接地極付3P250Vコンセントの接地極に、正しい太さの緑線をつなげられる
考えてみよう

候補問題No.5には、赤ランプと白ランプが描かれている。赤には「運転表示灯」、白には「電源表示灯」という役割の注記がある。

だが、どちらを開閉器の電源側につなぎ、どちらを負荷側につなぐのかは、図のどこにも書かれていない。

見当がつかなくて当然だ。読み終えるころには、この2つのランプをどちら側につなぐべきか、自分で判断できるようになっている。

まず前提を確認しておく。ここでは配線図そのものは載せない。試験センターが公表している候補問題のPDFを手元に開き、No.5の図を見ながら読み進めてほしい。

図から読み取るもの

No.5の配線図に描かれているのは、次の要素だ。

  • 電源:3φ3W 6 600V
  • 変圧器(単相2台・V結線「V2V」)
  • 開閉器「S」(3P15A)
  • 赤ランプ(運転表示灯)、白ランプ(電源表示灯)
  • 接地極付コンセント(E・3P250V)
  • アウトレットボックス

変圧器のEB接地・「他の負荷へ」が施工省略に指定されている。

No.3との違い——同じV2Vが三相200Vになる

前の候補No.3では、同じV2Vという記号を持つ変圧器から単相100Vを取り出していた。No.5では、3つの線間全体から三相200Vを取り出す構成になっている。図を開いてまず確認すべきは、二次側の負荷が単相2W回路か三相3W回路かという点だ。

赤・白のランプ、どちらをどちらに

開閉器「S」と赤・白ランプの位置関係 開閉器 「S」 電源表示灯=電源側 開閉器を入れる前から点灯 運転表示灯=負荷側 開閉器を入れたときだけ点灯 電源表示灯(白)は電源側、運転表示灯(赤)は負荷側——色ではなく「いつ点くべきか」で結線先を決める
電源表示灯は「開閉器が入っていなくても、電源さえ来ていれば点く」ランプだ。だから開閉器の電源側につなぐ。運転表示灯は「開閉器が入って、実際に負荷(この先の回路)が動いているときだけ点く」ランプだ。だから開閉器の負荷側につなぐ。名前を暗記するのではなく、この役割の違いから結線先を導き出す。

三相回路であるNo.5では、この赤・白のランプをどの相に接続するかも当日の施工条件で指定される。相ごとの色別(例:R相に赤、S相に白、T相に黒)の指定がある場合、表示灯の色と電線の色を混同しないよう注意が必要だ。表示灯自体の色(赤・白)と、結線に使う電線の色別(R相・S相・T相)は、たまたま同じ色の名前が出てきても別々の指定であり、この2つを混同しないことも合わせて意識しておきたい。

複線図を起こす順序

  1. 変圧器結線図で三相200Vの取り出し方を確認する
  2. 開閉器「S」の電源側・負荷側を明確にする
  3. 赤・白ランプを役割から結線先を決める — 施工条件の指定に従う
  4. 接地極付3P250Vコンセントの接地極に、正しい太さの緑線(機器のD種接地用)をつなぐ

踏みやすい欠陥項目

  • 3.誤接続,誤結線のもの — 表示灯を電源側・負荷側逆に結線すると該当
  • 4.電線の色別,配線器具の極性が施工条件に相違したもの — 三相の相色別を誤ると該当

一歩先の使い道

電源表示灯と運転表示灯を役割から結線する考え方は、工場の制御盤や配電盤の表示回路の設計・保守にそのまま応用できる。開閉器が入っているかどうかを、パネルの前に立たずにランプの色だけで判断できるようにする、という発想そのものが、現場での安全確認の第一歩になっている。

今日試せる行動

職場や家電の「電源ランプ」と「動作中ランプ」が別々に付いている機器を探し、それぞれいつ点くかを観察してみるといい。表示灯の設計思想が具体的に見えてくる。

覚える意味

表示灯の結線を誤ると、電源が入っているだけなのに「動いている」と誤認させたり、逆に動いているのに「止まっている」と誤認させたりする。人の判断を誤らせる回路は、それ自体が安全上のリスクになる。

面白さ

赤・白という色の名前ではなく、「いつ点くか」という時間軸で考えると、身の回りの表示灯すべての見え方が変わってくる。

ワクワクする未来

表示回路の設計思想を理解しておくことは、これから増えていく設備の遠隔監視・状態表示の仕事にもつながっていく。

冒頭の「赤・白どちらを電源側につなぐか」——答え合わせは理解度チェックの最後の問題でしてみよう。

出題者のワナ — ここで受験者を転ばせにくる

この論点は、知っているだけでは足をすくわれる。試験でよく仕掛けられる崩し方を、先に知っておこう。

  1. 赤・白という色の名前だけで結線先を機械的に決めさせる

    なぜ引っかかる『赤=運転』『白=電源』という対応を覚えると、色から自動的に結線先が決まるように錯覚する。だが図には結線先(電源側か負荷側か)の指定がなく、当日の施工条件で確定する。

    見破り方色ではなく役割で考える。電源表示灯は開閉器を入れる前から点く位置(電源側)、運転表示灯は開閉器を入れたときだけ点く位置(負荷側)——この意味を先に理解してから施工条件を読む。

  2. No.3と同じV2Vだからと、No.5も単相100Vの回路として結線させる

    なぜ引っかかる変圧器記号が同じであることに引きずられ、二次側の系統も同じだと錯覚しやすい。No.5は3線間全体から三相200Vを取り出す構成で、No.3の取り出し方とは異なる。

    見破り方変圧器記号だけでなく、その先に描かれた負荷が単相2W回路か三相3W回路かを必ず確認する。

  3. 三相200V回路の相色別を、単相回路の感覚(黒白の2色)で済ませようとさせる

    なぜ引っかかる単相回路に慣れていると、電線の色分けは黒・白の2色で足りると思い込みやすい。三相回路ではR相・S相・T相という3相の色別(赤・白・黒など)が必要になる。

    見破り方三相回路と分かった時点で、施工条件に相ごとの色指定があるかを確認し、単相の2色感覚を持ち込まない。

参考文献・出典

理解度チェック(5問)

このトピックの内容がどれくらい身についたか、5問で確認しよう。 内訳は基本3問・応用1問・ひっかけ1問。基本が解けたら、条件を足した応用と、本番で足をすくいにくるひっかけまで踏み込む。

/ 5 問正解

覚えておきたいポイント

  1. 候補問題No.5は単相変圧器2台のV結線(記号は『V2V』)で三相200Vを作る課題。電源は3φ3W 6 600V
  2. 二次側3φ3W 200V回路に、開閉器『S』(3P15A)、赤ランプ(運転表示灯)、白ランプ(電源表示灯)、接地極付3P250Vコンセント(E)を配置する
  3. 同じV2Vの記号でも、候補No.3は単相100Vを取り出す構成で、No.5は三相200Vを取り出す構成という違いがある
  4. 赤=運転表示灯・白=電源表示灯という役割だけが図に注記され、どの相・どちら側(開閉器の電源側/負荷側)へ結線するかは施工条件で確定する
  5. 変圧器のEB接地・『他の負荷へ』が施工省略に指定されている
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