候補問題No.5には、赤ランプと白ランプが描かれている。赤には「運転表示灯」、白には「電源表示灯」という役割の注記がある。
だが、どちらを開閉器の電源側につなぎ、どちらを負荷側につなぐのかは、図のどこにも書かれていない。
見当がつかなくて当然だ。読み終えるころには、この2つのランプをどちら側につなぐべきか、自分で判断できるようになっている。
まず前提を確認しておく。ここでは配線図そのものは載せない。試験センターが公表している候補問題のPDFを手元に開き、No.5の図を見ながら読み進めてほしい。
図から読み取るもの
No.5の配線図に描かれているのは、次の要素だ。
- 電源:3φ3W 6 600V
- 変圧器(単相2台・V結線「V2V」)
- 開閉器「S」(3P15A)
- 赤ランプ(運転表示灯)、白ランプ(電源表示灯)
- 接地極付コンセント(E・3P250V)
- アウトレットボックス
変圧器のEB接地・「他の負荷へ」が施工省略に指定されている。
No.3との違い——同じV2Vが三相200Vになる
前の候補No.3では、同じV2Vという記号を持つ変圧器から単相100Vを取り出していた。No.5では、3つの線間全体から三相200Vを取り出す構成になっている。図を開いてまず確認すべきは、二次側の負荷が単相2W回路か三相3W回路かという点だ。
赤・白のランプ、どちらをどちらに
三相回路であるNo.5では、この赤・白のランプをどの相に接続するかも当日の施工条件で指定される。相ごとの色別(例:R相に赤、S相に白、T相に黒)の指定がある場合、表示灯の色と電線の色を混同しないよう注意が必要だ。表示灯自体の色(赤・白)と、結線に使う電線の色別(R相・S相・T相)は、たまたま同じ色の名前が出てきても別々の指定であり、この2つを混同しないことも合わせて意識しておきたい。
複線図を起こす順序
- 変圧器結線図で三相200Vの取り出し方を確認する
- 開閉器「S」の電源側・負荷側を明確にする
- 赤・白ランプを役割から結線先を決める — 施工条件の指定に従う
- 接地極付3P250Vコンセントの接地極に、正しい太さの緑線(機器のD種接地用)をつなぐ
踏みやすい欠陥項目
- 3.誤接続,誤結線のもの — 表示灯を電源側・負荷側逆に結線すると該当
- 4.電線の色別,配線器具の極性が施工条件に相違したもの — 三相の相色別を誤ると該当
一歩先の使い道
電源表示灯と運転表示灯を役割から結線する考え方は、工場の制御盤や配電盤の表示回路の設計・保守にそのまま応用できる。開閉器が入っているかどうかを、パネルの前に立たずにランプの色だけで判断できるようにする、という発想そのものが、現場での安全確認の第一歩になっている。
今日試せる行動
職場や家電の「電源ランプ」と「動作中ランプ」が別々に付いている機器を探し、それぞれいつ点くかを観察してみるといい。表示灯の設計思想が具体的に見えてくる。
覚える意味
表示灯の結線を誤ると、電源が入っているだけなのに「動いている」と誤認させたり、逆に動いているのに「止まっている」と誤認させたりする。人の判断を誤らせる回路は、それ自体が安全上のリスクになる。
面白さ
赤・白という色の名前ではなく、「いつ点くか」という時間軸で考えると、身の回りの表示灯すべての見え方が変わってくる。
ワクワクする未来
表示回路の設計思想を理解しておくことは、これから増えていく設備の遠隔監視・状態表示の仕事にもつながっていく。
冒頭の「赤・白どちらを電源側につなぐか」——答え合わせは理解度チェックの最後の問題でしてみよう。