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機械 ・ 9 / 16

パワーエレクトロニクス:整流回路

読み終えると、こうなる

制御盤の中にある直流電源装置や、インバータの入力段が『まず交流を直流に変える』という同じ仕組みでできていることが分かり、なぜ直流電圧を無段階に調整できるのかまで説明できるようになる

  • 単相半波・単相全波・三相全波整流回路それぞれの直流平均電圧を計算でき、相数(パルス数)を増やすほど脈動(リプル)が減る理由も説明できる
  • サイリスタ整流回路の点弧角(制御角)を変えると、直流電圧がcosαに比例して変化する理由を説明でき、三相整流回路では交流側リアクタンスによる転流の重なり角と順電圧降下により実際の出力電圧が理論値より下がることも説明できる
  • 抵抗負荷とRL(誘導性)負荷での整流回路の電流波形の違いを理解し、環流ダイオード(フリーホイーリングダイオード)を追加すると誘導性負荷の電流が連続的になる仕組みを説明できる
  • ダイオード・サイリスタ・パワーMOSFET・IGBTの定常動作の違いを、ゲート信号による能動的な遮断(自己消弧)能力の有無という観点で比較できる
考えてみよう

前のトピックで見た「直流発電機を使って電動機の速度を制御する」という方法 (ワードレオナード方式)は、今ではほとんど姿を消した。工場にも制御盤にも、 あの大きな回転機のペアはもう見当たらない。

では、直流電圧を自在に作り出し、しかもなめらかに変化させるという同じ仕事を、 今の設備はいったい何を使ってやっているのか。制御盤の中の小さな箱ひとつで、 交流から直流への変換と、その電圧の微調整までを同時にこなせてしまう理由は何なのか。

このトピックを読み終えるころには、制御盤や電源装置の中で交流が直流に変わる仕組みと、 その直流電圧を無段階に調整できる理由まで、式で説明できるようになっている。

種明かしは、ダイオードやサイリスタといった半導体素子が、電流を「一方向にしか 流さない」という単純な性質を、回路の組み方ひとつで直流電圧づくりの道具に 変えているところにある。

整流の基本 — なぜダイオードで交流が直流になるのか

ダイオードは、順方向には電流を流し、逆方向には流さない素子だ。交流電源に ダイオード1本と抵抗負荷をつないだだけの回路(単相半波整流回路)では、交流の プラス側の半周期だけ電流が流れ、マイナス側の半周期は電流が流れない。出力側には プラスの波形だけが半周期おきに現れる、脈打つ直流が生まれる。

この波形を平均した値(直流平均電圧)は、次の式で表される。

Vdc0.45VV_{dc} \approx 0.45\,V

VVは交流電圧の実効値だ。ピーク値(2V\sqrt{2}V)そのものではなく、半周期分の 波形を平均した値になるため、係数は0.45と1より小さくなる。

例題

実効値100Vの交流電圧を、単相半波整流回路に加えた。整流後の直流平均電圧はおよそいくらか。

Vdc0.45×100=45VV_{dc} \approx 0.45 \times 100 = 45\text{V}

全波整流 — 脈動を減らす

ダイオードを4本組み合わせたブリッジ回路(単相全波整流回路)を使うと、交流の プラス側だけでなくマイナス側の半周期も向きを揃えて取り出せるようになる。1周期の うち電流が流れない区間がなくなり、出力は半波整流よりずっとなめらかになる。

Vdc0.9VV_{dc} \approx 0.9\,V

例題

実効値100Vの交流電圧を、単相全波整流回路に加えた。整流後の直流平均電圧はおよそいくらか。

Vdc0.9×100=90VV_{dc} \approx 0.9 \times 100 = 90\text{V}
半波と全波の違いは、1周期あたり何回整流されるかの違いだ。半波は1回、全波は2回。 整流回数が2倍になった分、平均電圧の係数もおよそ2倍(0.45→0.9)になっている—— 脈動が減るのと直流電圧が上がるのは、同じ「整流回数が増えた」という原因から 生まれている、表裏一体の結果だ。

三相整流 — 大電力の直流化

工場の大型設備など、扱う電力が大きい場面では三相交流をそのまま整流する (三相全波整流回路、ダイオード6本のブリッジ)ことが多い。1周期のうちに 6回整流される(6パルス整流)ため、単相の全波整流よりさらに脈動が小さくなる。

Vdc1.35VLLV_{dc} \approx 1.35\,V_{LL}

VLLV_{LL}は三相交流の線間電圧(実効値)を表す。

例題

線間電圧200Vの三相交流電源を、三相全波整流回路に加えた。整流後の直流平均電圧は およそいくらか。

Vdc1.35×200=270VV_{dc} \approx 1.35 \times 200 = 270\text{V}

サイリスタによる位相制御 — 直流電圧を「つまみ」のように変える

ダイオードは導通のタイミングを選べないが、サイリスタは「点弧角(制御角)」と 呼ばれるタイミングでゲートに信号を送ることで、導通を始めるタイミングを自在に 遅らせられる。この遅らせる角度α\alphaを大きくするほど、電流が流れる区間が 短くなり、直流電圧は下がっていく。

Vdc(α)=Vdo×cosαV_{dc}(\alpha) = V_{do} \times \cos\alpha

VdoV_{do}は点弧角0°(ダイオードと同じ全導通状態)のときの直流電圧を表す。 コサインの関係であるため、α\alphaを大きくしていくと電圧は直線的にではなく、 最初はゆるやかに、90°に近づくにつれて急激に下がっていく。

例題

単相全波サイリスタ整流回路で、点弧角をα=60°に設定した。点弧角0°のときの直流電圧に 対して、この直流電圧はおよそ何倍になるか。

cos60°=0.5\cos 60° = 0.5

α=60°では、全導通時の0.5倍の直流電圧になる。

転流重なり角と順電圧降下 — 理論値と実際の出力電圧のズレ

ここまでのVdcV_{dc}の式は、ダイオードの切り替わり(転流)が瞬時に終わるという理想化のうえに 成り立っている。しかし実際の交流電源には必ずインダクタンス(変圧器の漏れリアクタンスや配線の リアクタンス)があり、電流の変化を妨げようとする性質を持つ。そのため電流が1つのダイオードから 次のダイオードへ移る転流は瞬時には終わらず、前後2つのダイオードが同時に導通する短い期間が生じる。 この期間の角度を重なり角(転流角)μ\muと呼ぶ。

重なり角の期間中は、出力電圧が瞬間的に理論値より低い値しか取り出せない。これを平均すると、 実際の直流出力電圧は次のように整理できる。

Vd=VdoΔVxΔVfV_d = V_{do} - \Delta V_x - \Delta V_f
  • VdoV_{do}:重なり角も順電圧降下もないと仮定した理論上の直流電圧(これまでの式で求めた値)
  • ΔVx\Delta V_x:交流側リアクタンスによる、重なり角に起因する電圧降下分(負荷電流が大きいほど、 リアクタンスが大きいほど増える)
  • ΔVf\Delta V_f:整流素子の順電圧降下による電圧降下分。三相ブリッジ整流回路では、ある瞬間に 電流経路上で常に2個の素子が直列に導通しているため、素子1個あたりの順電圧降下の2倍が効いてくる

例題(自作の簡略化した数値例)

線間電圧200Vの三相交流電源を三相全波整流回路(ダイオード6本のブリッジ)につないだ。理想的な 場合の直流電圧はVdo1.35×200=270V_{do} \approx 1.35 \times 200 = 270Vである。実際には、交流側リアクタンスに よる重なり角の影響で5V、ダイオード1個あたりの順電圧降下を1Vとして直列2個分で2Vの電圧降下が 生じるとする。

Vd=27052=263VV_d = 270 - 5 - 2 = 263\text{V}
重なり角による電圧降下$\Delta V_x$は、出力電流(負荷電流)が大きいほど、また交流側の リアクタンスが大きいほど大きくなる。「同じ整流回路でも、流す電流が大きくなるほど実際の 出力電圧はカタログ値より下がりやすい」という実務上の感覚は、この重なり角の存在で説明できる。

誘導性負荷(RL)の整流回路 — 環流ダイオードが電流をつなぐ

ここまでの直流平均電圧の式は、抵抗のみの負荷を前提にしていた。抵抗負荷では、電流は 電源電圧の波形にそのまま比例して増減し、電圧がゼロになれば電流も同時にゼロになる。

しかし実際の負荷には、モータの巻線のようにコイル(インダクタンス)を含むものが多い。 このような誘導性負荷(RL負荷)では話が変わる。コイルは電流の急な変化を妨げようと する性質(電磁エネルギーの蓄積・放出)を持つため、単相半波整流回路にRL負荷をつなぐと、 電源電圧がゼロを過ぎてマイナス側に転じたあとも、コイルに蓄えられたエネルギーによって 電流はしばらく流れ続ける。この間、ダイオードはまだ導通しているため、負荷電圧が 一時的に負の値になる。

抵抗負荷の「電圧がゼロになれば電流もゼロ」というイメージのまま誘導性負荷を考えると、 電流がゼロを過ぎても流れ続ける現象を見落としやすい。負荷にコイルが含まれているかどうかを 先に確認し、含まれていれば電流の波形は電圧の波形よりも遅れて変化すると考える癖をつけたい。

このRL負荷に並列に、負荷側に向きを合わせたダイオード(環流ダイオード、 フリーホイーリングダイオードとも呼ばれる)を追加すると、電源側のダイオードが 逆バイアスで遮断したあとも、コイルに残ったエネルギーによる電流は環流ダイオードを 通って流れ続けられる。この結果、

  • 負荷電圧は環流ダイオードによってほぼ0V(順電圧降下分のみ)にクランプされ、 環流ダイオードがない場合のように負の電圧にはならない
  • 電流が流れる期間(通流期間)は、環流ダイオードがない場合よりも長くなる

環流ダイオードは、インバータの出力段やDC-DCコンバータなど、誘導性負荷(モータ巻線や リアクトル)を駆動する回路で広く使われる基本部品だ。

パワー半導体デバイスの違い — 自己消弧能力の有無で見分ける

ここまで整流回路の主役として扱ってきたダイオードとサイリスタのほかにも、パワーエレクトロニクスの回路にはパワーMOSFETやIGBTといった半導体デバイスが登場する。これらの違いを整理する軸は1つ——ゲート信号で、順方向電流を能動的に遮断できるか(自己消弧能力があるか)という点だ。

  • ダイオード:外部からの制御端子を一切持たない。素子に加わる電圧の極性だけで、順方向なら導通、逆方向なら非導通が自動的に決まる。
  • サイリスタ:ゲートに信号を与えると導通を「開始」できる。だが、いったん順方向電流が流れ始めると、その後ゲート信号を取り去っても電流は流れ続ける。導通を止められるのは、電流が自然にゼロに近づいたとき(自然転流)や、外部回路で強制的に電流を打ち消したとき(強制転流)だけで、ゲートで能動的に止めることはできない。
  • パワーMOSFET:ゲート電圧を与えている間だけ導通し、ゲート電圧を取り去れば順方向電流を能動的に遮断できる。構造上、ボディーダイオードと呼ばれる寄生ダイオードを内蔵しており、オンのゲート電圧がなくても、逆方向の電圧が加われば逆方向の電流が流れる。
  • IGBT:パワーMOSFETと同じくゲート電圧で能動的にオン・オフを制御できる。順電圧が印加された状態でオンのゲート電圧を与えると順電流を流し、ゲート電圧を取り去ると非導通になる。
「ゲート」という同じ名前の端子を持つため、サイリスタもパワーMOSFET・IGBTと同じように自由にオン・オフできると誤解しやすい。だが決定的な違いは、ゲート信号を取り去った瞬間に電流を止められるかどうか——サイリスタは止められず(自己消弧能力なし)、パワーMOSFET・IGBTは止められる(自己消弧能力あり)。この違いがあるからこそ、任意のタイミングで高速にオン・オフを繰り返す必要があるインバータのスイッチング素子には、主にIGBTやパワーMOSFETが使われている。

なぜ今、制御盤の直流電源は「整流回路」でできているのか

前のトピックで見た直流発電機やワードレオナード方式は、界磁電流という「回転機の つまみ」を加減することで直流電圧を連続的に変えていた。サイリスタ整流回路の 点弧角制御は、これとまったく同じ役割——直流電圧を連続的に、なめらかに変える という仕事——を、回転する部品を一切使わずに半導体だけでこなしている。

制御盤の中の直流電源ユニット(センサーや制御回路用の低圧直流電源)や、モーターを 駆動するインバータの内部も、基本構成は同じだ。まず整流回路で交流を直流に変換し、 その直流を土台にして、インバータであれば今度はスイッチングで再び任意の周波数の 交流波形を作り出し、モーターの速度を制御している。回転機2台を連結して直流電圧を 作っていた時代から、半導体1つで交流と直流を自在に行き来できる時代へ——その転換点に あるのが、この整流回路だ。

冒頭の「回転機なしで、なぜ直流電圧を自在に作り、調整できるのか」——答え合わせは 理解度チェックの最後の問題でしてみよう。

出題者のワナ — ここで受験者を転ばせにくる

この論点は、知っているだけでは足をすくわれる。試験でよく仕掛けられる崩し方を、先に知っておこう。

  1. 整流後の直流電圧を、交流のピーク値(√2 × 実効値)とそのまま同じだと勘違いする

    なぜ引っかかる整流後の『直流電圧』を、交流のピーク値そのものだと誤解しやすい。実際には整流された波形を平均した値であり、ピーク値よりも小さくなる(半波は約2/π倍、全波は約2×2/π倍される)。

    見破り方整流回路の直流電圧の公式は必ず『実効値×係数(0.45・0.9・1.35など)』の形で覚え、ピーク値(√2×実効値)とは別物であることを式の形から確認する。

  2. サイリスタ整流回路の点弧角(制御角)αを大きくすると、直流電圧が直線的に下がると誤解する

    なぜ引っかかるVdc(α) = Vdo × cosα は余弦(コサイン)の関係であり、直線的な比例関係ではない。αが0°から60°まで動く区間と、60°から90°まで動く区間とで、電圧の下がり方は同じではない。

    見破り方cosの特性を思い出す。α=0°で最大(cos0°=1)、α=90°でゼロ(cos90°=0)になる。α=60°ではcos60°=0.5であり、直線的に想像した『約1/3』より大きい値になることを確認する。

  3. 整流回路の脈動(リプル)を減らすには、整流素子(ダイオード)の性能を上げればよいと考える

    なぜ引っかかるダイオードの耐圧や性能は、導通・非導通を切り替える機能を担っているだけで、出力波形の脈動の大きさそのものを決める要素ではない。脈動の大きさは回路構成(相数・パルス数)と平滑回路の有無で決まる。

    見破り方脈動を減らしたいときにまず確認すべきは『1周期あたり何回整流しているか(半波か全波か、単相か三相か)』と『平滑用のコンデンサ・リアクトルがあるか』の2点。整流素子そのものの型番や性能は脈動の大きさに直接関係しない。

  4. 転流(ダイオードの切り替わり)は瞬間的に完了し、出力電圧は常に理論値(0.45V・0.9V・1.35VLLなど)どおりになると思い込む

    なぜ引っかかる教科書の基本式は、転流が一瞬で終わるという理想化を前提にしているため、実際の回路でも常にその通りの電圧が出ると誤解しやすい。

    見破り方実際の交流電源には必ずリアクタンス(変圧器の漏れリアクタンスなど)があり、転流には重なり角と呼ばれる有限の時間がかかる、という事実を思い出す。負荷電流が大きいほど重なり角による電圧降下も大きくなり、実際の出力電圧は理論値よりわずかに下がる。

  5. 誘導性負荷(RL)の整流回路でも、抵抗負荷と同じく電圧がゼロになった瞬間に電流もゼロになると思い込む

    なぜ引っかかる抵抗負荷の整流波形のイメージ(電圧と電流が常に同じ形で変化する)を、そのまま誘導性負荷にも当てはめてしまう。しかしコイルは電流の急な変化を妨げる性質(電磁エネルギーの蓄積・放出)を持つため、電源電圧がゼロを過ぎても電流はすぐには止まらない。

    見破り方『負荷にコイル(インダクタンス)が含まれているか』を必ず確認する。含まれていれば、電流の波形は電圧の波形より遅れて変化すると考え、環流ダイオードの有無によって電流が流れる期間・負荷電圧の波形がどう変わるかをセットで確認する。

  6. サイリスタも、パワーMOSFETやIGBTと同じようにゲート信号を取り去れば順方向電流を遮断できると誤解する

    なぜ引っかかる『ゲート』という同じ名前の端子を持つため、サイリスタもゲートで自由にON/OFFを制御できる素子だと思い込みやすい。だがサイリスタはゲート信号で導通を『開始』させることはできても、いったん導通した後はゲート信号を取り去っても電流が流れ続けてしまう(自己消弧能力がない)。

    見破り方『ゲート信号を取り去った瞬間に、電流を能動的に止められるか』で判定する。止められない(電流がゼロになるまで待つしかない)のがサイリスタ、止められるのがパワーMOSFET・IGBT——この自己消弧能力の有無が、サイリスタと近年の主流デバイス(MOSFET・IGBT)を分ける決定的な違いになる。

参考文献・出典

理解度チェック(11問)

このトピックの内容がどれくらい身についたか、11問で確認しよう。 内訳は基本5問・応用3問・ひっかけ3問。基本が解けたら、条件を足した応用と、本番で足をすくいにくるひっかけまで踏み込む。

/ 11 問正解

覚えておきたいポイント

  1. 単相半波整流:Vdc ≈ 0.45 × V(実効値)——1周期に1回しか整流されないため脈動が最も大きい
  2. 単相全波整流:Vdc ≈ 0.9 × V ——1周期に2回整流され、半波よりなめらか
  3. 三相全波整流:Vdc ≈ 1.35 × VLL(線間電圧)——1周期に6回整流され、脈動が非常に小さい
  4. サイリスタ(位相制御)整流回路:Vdc(α) = Vdo × cosα ——点弧角αを変えるだけで、直流電圧を無段階に調整できる
  5. 脈動(リプル)を減らす王道は、相数(パルス数)を増やすことと、平滑回路(コンデンサ・リアクトル)を追加すること
  6. 実際の出力電圧は Vd = Vdo − ΔVx(重なり角によるリアクタンス降下)− ΔVf(順電圧降下)で、理論値よりわずかに下がる
  7. 抵抗負荷の整流回路では電流は電圧とほぼ同じ波形になるが、コイルを含む誘導性負荷(RL)ではインダクタンスが電流の急な変化を妨げるため、電源電圧がゼロを過ぎたあとも電流が流れ続け、負荷電圧が一時的に負になる。この負荷に並列に環流ダイオード(フリーホイーリングダイオード)を追加すると、電源側のダイオードが遮断したあとも環流ダイオードが電流の通り道を作るため、負荷電圧は0V未満に落ちず、電流が流れる期間も長くなる
  8. パワー半導体デバイスは、ゲート信号で能動的に電流を遮断できる(自己消弧能力を持つ)かどうかで大きく分かれる。ダイオードは電圧の極性だけで導通・非導通が決まり外部からの制御が一切できない。サイリスタはゲート信号で導通を開始できるが、いったん導通すると順方向電流が流れている限りゲート信号を取り去っても導通し続け、電流が自然にゼロになって初めて非導通に戻る(自己消弧能力なし)。パワーMOSFETとIGBTは、ゲート電圧を与えている間だけ導通し、ゲート電圧を取り去れば順方向電流を能動的に遮断できる(自己消弧能力あり)
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