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理論 ・ 10 / 16

共振回路

読み終えると、こうなる

力率改善用コンデンサを盤に増設する提案を見たとき、単純に容量を追加していいのか、共振によるリスクをまず疑えるようになる

  • LとCの値から共振角周波数・共振周波数を計算でき、直列共振でインピーダンスが最小(=R)になり電流が最大になることを式から説明できる
  • Q(尖鋭度)を使って、共振時にコイルやコンデンサの両端電圧が電源電圧の何倍に達するかを計算できる
  • 進相コンデンサの増設が高調波との共振を招くリスクを共振の仕組みから説明でき、コイルの巻線抵抗rが誘導性リアクタンスωLより十分小さいとき、直列等価回路(L・rの直列)を並列等価回路(L・Rpの並列)に変換して等価抵抗Rpを計算できる
  • 直列共振回路と並列共振回路(反共振)の違いを説明でき、並列共振ではインピーダンスが最大・電源から見た電流が最小になる一方、L・Cの各枝には電流が流れ続けている(枝電流どうしが打ち消し合っている)ことを区別できる。抵抗Rを含むR∥L∥C回路でも、共振周波数から離れるほどアドミタンスの虚数部(サセプタンス)の不平衡が大きくなり電流が増えることを使って、複数の周波数での電流の大小関係をランキングできる
考えてみよう

受変電設備に力率改善用の進相コンデンサを増設したところ、電源の電圧や周波数は何も変わっていないのに、特定の条件でコンデンサやリアクトルの電圧・電流が異常に跳ね上がることがある。まるで回路が電源のある周波数だけを「狙い撃ち」しているかのようだ。

これは偶然でも故障でもない。RLC回路には、XL(コイルのリアクタンス)とXC(コンデンサのリアクタンス)がぴったり打ち消し合う、特別な周波数が存在する。

このトピックを読み終えるころには、LとCの値から共振が起きる周波数を計算し、共振が回路に何をもたらすかを説明できるようになっている。

種明かしは、前のトピックで見た「XL−XCという正味のリアクタンス」が、ある周波数でちょうど0になる、という一点にある。

共振条件——XLとXCがつり合う周波数

XL=XCX_L = X_C となる周波数を、共振周波数(共振角周波数)と呼ぶ。

2πf0L=12πf0Cω0=1LC,f0=12πLC2\pi f_0 L = \frac{1}{2\pi f_0 C} \quad \Longrightarrow \quad \omega_0 = \frac{1}{\sqrt{LC}}, \qquad f_0 = \frac{1}{2\pi\sqrt{LC}}

例題

L=0.1H、C=10μFの直列回路の共振角周波数・共振周波数を求めよ。

ω0=10.1×10×106=11×106=11×103=1000 rad/s\omega_0 = \frac{1}{\sqrt{0.1 \times 10\times10^{-6}}} = \frac{1}{\sqrt{1\times10^{-6}}} = \frac{1}{1\times10^{-3}} = 1000\text{ rad/s} f0=10002π159Hzf_0 = \frac{1000}{2\pi} \approx 159\text{Hz}

このときXL=ω0L=1000×0.1=100Ω、XC=1/(ω0C)=1/(1000×10×10⁻⁶)=100Ωとなり、確かにXL=XCが成り立っている。

直列共振で何が起きるか——インピーダンス最小、電流最大

共振時は正味のリアクタンス(XL−XC)が0になるため、インピーダンスは抵抗分Rだけになる。

Z=R2+(XLXC)2=R (共振時)Z = \sqrt{R^2+(X_L-X_C)^2} = R \ (\text{共振時})

Zが最小になるということは、電流I=V/Zは共振周波数でちょうど最大になるということだ。

共振周波数から離れるほど|XL−XC|が大きくなり、Zは大きくなる(電流は減る)。共振周波数だけがZを最小にする特別な点であり、周波数を横軸、電流を縦軸にとると、共振周波数を頂点にした山型のグラフになる——これがフィルタ回路などで「特定の周波数だけを選び出す」性質の正体だ。

この山の裾が両側で下がっていく理由も、前のトピックで見た「極端な周波数でのコイル・コンデンサの近似」から説明できる。周波数がうんと低い側ではXC(コンデンサのリアクタンス)が支配的になって回路を事実上の開放に近づけ、周波数がうんと高い側では逆にXL(コイルのリアクタンス)が支配的になって開放に近づける。どちらの端でも回路が電流を通しにくくなるからこそ、電流は共振周波数を頂点にした山型を描く。

Q(尖鋭度)——電源電圧より大きな電圧が現れる理由

共振時のコイル(またはコンデンサ)のリアクタンスと抵抗の比を、Q(尖鋭度)と呼ぶ。

Q=XLR=ω0LR=1RLCQ = \frac{X_L}{R} = \frac{\omega_0 L}{R} = \frac{1}{R}\sqrt{\frac{L}{C}}

共振時、コイル・コンデンサ単体の両端電圧は、電源電圧のQ倍に達する。

例題

R=5Ω、共振時のXL=XC=100Ωである直列共振回路に、電源電圧10Vを加えた。コイルの両端電圧を求めよ。

Q=1005=20,I=VR=105=2A,VL=I×XL=2×100=200VQ = \frac{100}{5}=20, \qquad I = \frac{V}{R} = \frac{10}{5} = 2\text{A}, \qquad V_L = I \times X_L = 2\times100=200\text{V}

電源電圧はわずか10Vなのに、コイル単体には200V(電源電圧の20倍)もの電圧がかかる。

不安になる数字だが、破綻はしていない。VLとVCは大きさが等しく(ともに200V)位相が正反対なので、ベクトル的にはVL−VC=0となり、電源側から見た電圧は結局V=I×R=2×5=10Vだけで説明がつく。共振時はコイルとコンデンサの間だけで大きなエネルギーがやり取りされ、電源側の帳尻はきちんと合っている。

コイルの直列等価回路と並列等価回路——抵抗rをRpに置き換える

ここまで見てきた共振回路は、コイルを理想的な素子(抵抗成分ゼロ)として扱ってきた。だが 実際のコイルは巻線に必ずわずかな抵抗rを持っており、コイル単体はインダクタンスLと抵抗rの 直列回路として表される。

このrがωL(誘導性リアクタンス)に比べて十分小さいとき、直列のL・rを、電気的にほぼ等価な 「Lと抵抗Rpの並列回路」に置き換えることができる。この等価抵抗Rpは、次の式で求まる。

Rp=(ωL)2rR_p = \frac{(\omega L)^2}{r}

rが小さいほど、Rpは大きな値になる——「損失の小さいコイル(rが小さい)ほど、並列等価回路で 見たときの抵抗Rpは大きくなる」という、一見遠回りな対応関係になっている。

例題

インダクタンスL=0.2H、巻線抵抗r=2Ωのコイルがある。角周波数ω=500rad/sで使うとき、 並列等価回路の等価抵抗Rpを求める。

ωL=500×0.2=100Ω,Rp=10022=100002=5000Ω=5kΩ\omega L = 500\times0.2 = 100\Omega, \qquad R_p = \frac{100^2}{2} = \frac{10000}{2} = 5000\Omega = 5\text{k}\Omega
直列と並列で「抵抗が小さいほど良いコイル」という感覚が入れ替わる点に注意したい。直列等価 回路ではrが小さいほど損失が少ない良いコイルだが、並列等価回路に変換すると、同じ「良いコイル」が Rpの大きい(電流を通しにくい)並列抵抗として表される。どちらの回路で見ているかによって、 抵抗の大小の意味が逆になることを、式Rp=(ωL)²/rの分母にrがある(rが小さいほどRpは大きい) という形から確認するとよい。

並列共振(反共振)——直列とは逆に、インピーダンスが最大・電流が最小になる

ここまで見てきた共振はすべて、抵抗・コイル・コンデンサを直列に接続した回路だった。コイルとコンデンサを並列に接続した回路にも、同じXL=XCX_L=X_Cの条件で起きる共振現象があり、こちらは並列共振(反共振)と呼ばれる。

直列共振では「インピーダンス最小・電流最大」だったが、並列共振ではこれが正反対になる。

  • 並列共振時、コイルの枝とコンデンサの枝には、それぞれ独立に電流が流れ続けている(電流が0になるわけではない)
  • しかし、コイルの枝を流れる電流とコンデンサの枝を流れる電流は、大きさが等しく位相が逆になるため、電源から見ると2つの電流が打ち消し合い、外部(電源)から流れ込む電流は最小になる
  • 電源から見た合成インピーダンスは、逆に最大になる
直列共振と並列共振は、名前が似ているだけで結果は正反対だ。「直列は電流の通り道が抵抗だけになって通りやすくなる(電流最大)」「並列はLとCに流れる電流どうしが打ち消し合って、外部からは電流が流れ込みにくくなる(電流最小)」とイメージで対比させて覚えると、混同しにくい。また『LとCに電流が流れない』という誤解にも注意したい——LとCの各枝には電流がしっかり流れており、打ち消し合っているのは電源から見た合成電流だけである。

例題

抵抗を無視できるコイルとコンデンサを並列に接続し、共振周波数で電源につないだ。このときの回路の状態を確認する。

電源から見たインピーダンスは最大になり、電源から供給される電流は最小になる。ただし、コイル・コンデンサの各枝には、大きさが等しく位相が逆の電流が流れ続けている。

共振点からずれた周波数での電流の比較——R∥L∥C回路をアドミタンスで見る

ここまでの並列共振は、抵抗Rを無視できる理想的なコイル・コンデンサの並列回路だった。 実際にはRも並列に加わったR∥L∥C回路で、しかも共振周波数ぴったりではない複数の周波数 での電流を比べさせる問題もよく出る。ここでは、インピーダンスの逆数であるアドミタンスY を使うと見通しがよくなる。

Y=1R+j(ωC1ωL)Y = \frac{1}{R} + j\left(\omega C - \frac{1}{\omega L}\right)

実部(コンダクタンス 1/R1/R)は周波数によらず一定だが、虚部(サセプタンス ωC1/(ωL)\omega C-1/(\omega L))は、共振角周波数 ω0=1/LC\omega_0=1/\sqrt{LC} でちょうど0になり、 そこから離れるほど(周波数が高くても低くても)絶対値が大きくなる。電源から流れ込む電流は I=Y×VI=|Y|\times V なので、サセプタンスが0になる共振周波数で電流は最小、そこから離れるほど 電流は大きくなる。

複数の周波数での電流の大小を比べたいときは、周波数の数値そのものが共振周波数からどれだけ 離れているかではなく、サセプタンス ωC1/(ωL)|\omega C-1/(\omega L)| を実際に計算して比較する のが確実だ。ωC\omega C(周波数に比例して増える)と 1/(ωL)1/(\omega L)(周波数に反比例して 減る)は非対称な曲線を描くため、共振周波数から見て同じ幅だけ離れていても、高い側と低い側で サセプタンスの大きさが違うことがある。

例題

抵抗R=50kΩR=50\text{k}\Omega、コンデンサC=2μFC=2\mu\text{F}、コイルL=5mHL=5\text{mH}を並列に 接続した回路に、実効値1Vの電源をつなぐ。共振角周波数は

ω0=1LC=15×103×2×106=10000 rad/s\omega_0 = \frac{1}{\sqrt{LC}} = \frac{1}{\sqrt{5\times10^{-3}\times2\times10^{-6}}} = 10000\text{ rad/s}

ここでω1=4000 rad/s\omega_1=4000\text{ rad/s}ω2=10000 rad/s\omega_2=10000\text{ rad/s}(共振)、 ω3=30000 rad/s\omega_3=30000\text{ rad/s}の3通りでの電流I1I_1I2I_2I3I_3を比べる。コンダクタンス 1/R=2×105S1/R=2\times10^{-5}\text{S}は3つとも共通でごく小さいため、サセプタンスの大きさで ほぼ決まる。

ω1:4000×2×10614000×5×103=0.0080.05=0.042S\omega_1: \left|4000\times2\times10^{-6}-\frac{1}{4000\times5\times10^{-3}}\right| = |0.008-0.05| = 0.042\text{S} ω2:0.020.02=0S(コンダクタンスの2×10⁻⁵Sだけが残り最小)\omega_2: \left|0.02-0.02\right| = 0\text{S(コンダクタンスの2×10⁻⁵Sだけが残り最小)} ω3:0.061150=0.060.00667=0.0533S\omega_3: \left|0.06-\frac{1}{150}\right| = |0.06-0.00667| = 0.0533\text{S}

サセプタンスが小さいほど電流も小さいので、I2I_2(共振、最小)<I1<I3<I_1<I_3という順になる。

「共振角周波数からの数値の差($|\omega-\omega_0|$)」で電流の大小を決めようとするのは 危険だ。$\omega C$は周波数に比例して増え、$1/(\omega L)$は周波数に反比例して減るという、 形の違う2つの曲線の差を見ているため、共振点からの周波数の離れ方が同じでも、高い側と低い側で サセプタンスの増え方はまったく違う。この例のように$\omega_1$の方が$\omega_0$に近い数値 であっても、サセプタンスを実際に計算するまでは、$\omega_3$より電流が小さいと決めつけない ——毎回$|\omega C-1/(\omega L)|$を計算して比較する、という手順を飛ばさないことが大切だ。

実務との接点——進相コンデンサとリアクトルの共振リスク

力率改善のために進相コンデンサを盤に増設すると、そのコンデンサのキャパシタンスと、系統・変圧器側が持つインダクタンス成分が、意図せずLC回路を形作ることがある。この回路の共振周波数が、電源に含まれる高調波(インバータや整流器から発生する第5次・第7次高調波など)の周波数と近づくと、共振によって電圧・電流が異常に増幅されてしまう。

このリスクへの一般的な対策が、コンデンサに直列にリアクトルを接続する方法だ。リアクトルを追加してLの値を調整することで、回路全体の共振周波数を高調波の周波数からずらし、共振を避ける。「コンデンサを増やしただけなのに回路が暴れ出す」という現象も、単に容量を増設しただけでなく、共振点をどこに置くかまで考えて設計しなければならない、という共振回路の性質そのものが原因になっている。

冒頭で見た「コンデンサを増やしただけなのに暴れ出す」現象——答え合わせは、理解度チェックの最後の問題でしてみよう。

出題者のワナ — ここで受験者を転ばせにくる

この論点は、知っているだけでは足をすくわれる。試験でよく仕掛けられる崩し方を、先に知っておこう。

  1. 共振時は「すべてが小さくなる」と誤解し、コイル・コンデンサ単体の電圧も電源電圧以下だと思い込む

    なぜ引っかかる「共振時はインピーダンスが最小、電流が最大」という結論を正しく覚えていても、そこから短絡的に「電圧も小さくなるはず」と拡張してしまう。

    見破り方共振時のVL・VCはそれぞれI×XL、I×XCで個別に計算する。Q(=XL/R)が1より大きければ、コイル・コンデンサ単体の電圧は電源電圧より必ず大きくなることを、式で確認する癖をつける。

  2. 共振角周波数ω0の式をそのまま共振周波数f0の値として使い、2πで割るのを忘れる

    なぜ引っかかるω0 = 1/√(LC)という公式の形だけを覚えていて、ω(角周波数、単位rad/s)とf(周波数、単位Hz)の関係(ω=2πf)を意識していないと起きる。

    見破り方問題文が求めているのが角周波数(rad/s)か周波数(Hz)かを必ず確認する。ω0を先に求めたら、f0が必要な場合はf0=ω0/(2π)で変換する、という手順を崩さない。

  3. 直列共振と並列共振(反共振)の性質を混同し、並列共振でもインピーダンスが最小になると思い込む

    なぜ引っかかる直列共振の「インピーダンス最小・電流最大」という結論だけを暗記していると、並列(タンク回路)ではこれが真逆(インピーダンス最大・電流最小)になることを見落とす。

    見破り方直列か並列かをまず確認する。直列共振は「電流の通り道が抵抗だけになり通りやすくなる」、並列共振は「LとCに流れる電流が打ち消し合い、外部からは電流が流れ込みにくくなる」とイメージで区別する。

  4. 直列等価回路の抵抗rと、並列等価回路の等価抵抗Rpを同じ量だと思い込み、単純にr=Rpとして扱ってしまう

    なぜ引っかかる『同じコイルを表す等価回路』という言葉から、直列表現の抵抗rと並列表現の抵抗Rpが同じ値だと誤解しやすい。実際にはRp=(ωL)²/rという変換式を経ており、値も意味(小さいほど良いか、大きいほど良いか)もまったく異なる。

    見破り方直列回路の抵抗rは『小さいほど良いコイル』、並列回路の等価抵抗Rpは『大きいほど良いコイル』というように、大小の向きが逆であることをまず確認する。r=RpではなくRp=(ωL)²/rという変換式を経由しなければならない、という一手間を忘れずに踏む。

  5. 並列共振(反共振)でも、直列共振と同じく『インピーダンス最小・電流最大』になると思い込む

    なぜ引っかかる『共振=インピーダンスが最小になり電流が最大になる現象』という直列共振のイメージだけで覚えていると、並列共振ではこの関係が正反対(インピーダンス最大・電流最小)になることを見落とす。

    見破り方直列か並列かをまず確認する。直列共振は『電流の通り道が抵抗だけになり通りやすくなる』、並列共振は『LとCに流れる電流が打ち消し合い、外部からは電流が流れ込みにくくなる』とイメージで区別する。

  6. 並列共振時、コイル・コンデンサの各枝にはまったく電流が流れていないと誤解する

    なぜ引っかかる『電源から見た電流が最小になる』という結論を、そのまま『回路のどこにも電流が流れていない』と拡大解釈してしまいやすい。

    見破り方『電源から見た電流』と『各枝を流れる電流』を分けて考える。コイル・コンデンサの各枝には、大きさが等しく位相が180°逆の電流がそれぞれ流れ続けており、この2つが電源側の接続点で打ち消し合っているために、外部の電源から見た電流だけが最小になる、と2段階で理解する。

  7. 抵抗Rを含むR∥L∥C回路で、複数の周波数での電流を比べるとき、共振周波数からの『ずれの大きさ(ω0との差)』だけを見て電流の大小を判断してしまう

    なぜ引っかかる共振周波数ω0に近いほど電流が小さいという直感は正しいが、『ω0からどれだけ離れているか(Hz単位やrad/s単位での差)』と『サセプタンスの不平衡がどれだけ大きいか』は比例しない。ωC(周波数に比例して増える)と1/(ωL)(周波数に反比例して減る)は非対称な曲線のため、ω0から同じ幅だけ離れていても、高い側と低い側でサセプタンスの大きさが異なることがある。

    見破り方周波数の差そのものではなく、各周波数でのサセプタンス|ωC-1/(ωL)|を実際に計算して比較する。ωが大きい側ではωCが支配的に増え、ωが小さい側では1/(ωL)が支配的に増えるため、どちらの側がより不平衡が大きいかは計算してみないと分からない、という前提で臨む。

参考文献・出典

理解度チェック(10問)

このトピックの内容がどれくらい身についたか、10問で確認しよう。 内訳は基本4問・応用3問・ひっかけ3問。基本が解けたら、条件を足した応用と、本番で足をすくいにくるひっかけまで踏み込む。

/ 10 問正解

覚えておきたいポイント

  1. 共振条件はXL=XC。このとき共振角周波数はω0 = 1/√(LC)(共振周波数f0 = ω0/2π)
  2. 直列共振ではインピーダンスが最小(=R)になり、電流が最大になる
  3. 共振時、コイル・コンデンサの両端電圧はそれぞれ電源電圧のQ倍に達することがある(Q = XL/R = (1/R)√(L/C))
  4. 進相コンデンサと系統・変圧器のインダクタンスの組み合わせは、特定の高調波周波数で共振し、異常な電圧・電流を生むことがある
  5. コイルの巻線抵抗rがωLに比べて十分小さいとき、直列等価回路(L・rの直列)は並列等価回路(L・Rpの並列)に変換でき、Rp=(ωL)²/r。rが小さい(損失の少ない)コイルほど、並列等価回路のRpは大きな値になる
  6. 並列共振(反共振)は直列共振と正反対の性質を持つ。共振時、電源から見たインピーダンスは最大、電源から流れ込む電流は最小になる。ただしコイル・コンデンサの各枝には電流が流れ続けており、大きさが等しく位相が逆の電流どうしが電源側で打ち消し合っているだけである
  7. 抵抗Rとコイル・コンデンサを並列に接続したR∥L∥C回路のアドミタンス(インピーダンスの逆数)はY=1/R+j(ωC-1/(ωL))。実部(コンダクタンス1/R)は周波数によらず一定だが、虚部(サセプタンス)は共振角周波数ω0=1/√(LC)でちょうど0になり、そこから離れるほど大きくなる。電源から流れ込む電流I=|Y|×Vは、共振周波数でアドミタンスの絶対値が最小(≒1/R)になるため最小となり、共振から離れた周波数ほど大きくなる——複数の周波数での電流の大小を比べたいときは、それぞれのサセプタンス|ωC-1/(ωL)|の大きさを計算して比較すればよい
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