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技能試験 候補問題10問の攻略 ・ 9 / 10

候補問題No.9|屋外灯を点けるスイッチ役が2つある問題

読み終えると、こうなる

2つの検出装置が並んで描かれた回路図を見たとき、それが『両方揃って初めて動く』のか『どちらか一方で動く』のかを、直列・並列という視点で見分けられるようになる

  • タイムスイッチと自動点滅器を、それぞれ異なる基準(時刻と明るさ)で判断する独立した検出装置として区別できる
  • 露出形コンセントという注記から、器具の設置環境(屋外・露出配線)を読み取れる
  • 2つの検出装置の直列・並列の指定が施工条件にあることを前提に、当日どちらが来ても複線図を組み替えられる
考えてみよう

屋外灯を点けるスイッチ役は2つある。タイムスイッチ自動点滅器だ。

図はこの2つをただ並べて描いているだけで、直列か並列かは書かれていない。直列につなげば、時刻も暗さも両方の条件が揃わないと点かない。並列につなげば、どちらか一方だけで点いてしまう。

見当がつかなくて当然だ。読み終えるころには、この2つの検出装置の組み合わせ方が、点灯条件にどう影響するかが分かるようになっている。

まず前提を確認しておく。ここでは配線図そのものは載せない。試験センターが公表している候補問題のPDFを手元に開き、No.9の図を見ながら読み進めてほしい。

図から読み取るもの

No.9の配線図に描かれているのは、次の要素だ。

  • 電源:1φ2W 6 600V(変圧器二次側 1φ2W 100V)
  • 変圧器(単相)
  • 露出形コンセント(図中注記「露出形」)
  • タイムスイッチ「TS」(イ)
  • 自動点滅器「イ」(A(3A))
  • 屋外灯「イ」(二重円の記号・施工省略)
  • アウトレットボックス、VVF用ジョイントボックス

変圧器二次の他の負荷へ・EB接地と、屋外灯に至る部分が施工省略に指定されている。

直列か並列か——AND条件とOR条件

タイムスイッチと自動点滅器の組み合わせ方 直列接続 TS 自動点滅器 両方の条件が揃う → AND条件 時刻内 かつ 暗い 並列接続 TS 自動点滅器 どちらか一方で点灯 → OR条件 同じ2つの検出装置でも、直列か並列かで屋外灯の点灯条件がまったく変わる
タイムスイッチは「時刻」で判断し、自動点滅器は「明るさ」で判断する。2つの検出装置を直列につなげば、両方の条件が揃ったときだけ点灯するAND条件になる。並列につなげば、どちらか一方の条件だけで点灯するOR条件になる。図はこの2つの機器を並べて描いているだけで、どちらの構成にするかは指定していない。回路図を見た瞬間に「これはAND条件かOR条件か」を意識できるかどうかが、結線の正確さを左右する。

露出形という注記の意味

図中の「露出形」という注記は、露出形コンセントを指す。屋外に設置される配線・器具であることを反映した指定で、埋込形とは施工方法が異なる。この注記を軽く読み流すと、通常の埋込形コンセントと同じ感覚で扱ってしまいかねない。

複線図を起こす順序

  1. 施工省略の範囲を確認する — 変圧器二次の他の負荷へ・EB接地、屋外灯に至る部分をマークする
  2. タイムスイッチ・自動点滅器それぞれの結線を確認する — 直列・並列の指定は当日の施工条件次第と想定して、両方のパターンを練習しておく
  3. 露出形コンセントの施工方法を確認する — 埋込形と混同しない
  4. 屋外灯の手前までを結線する — 屋外灯そのものは施工省略の対象

踏みやすい欠陥項目

  • 3.誤接続,誤結線のもの — 直列・並列の指定を誤ると該当
  • 2.配置,寸法,接続方法等の相違 — 露出形コンセントを埋込形の作法で結線すると該当の可能性

一歩先の使い道

複数の検出装置を組み合わせて条件判断する回路は、防犯灯・自動ドア・空調の自動制御など、幅広い設備に共通する考え方だ。AND条件・OR条件という視点は、この試験だけの知識ではない。

今日試せる行動

街の防犯灯や庭園灯が、時刻だけで点いているのか、明るさだけで点いているのか、両方の条件がありそうかを観察してみるといい。AND条件・OR条件の実例が身近に見つかる。

覚える意味

条件判断の組み合わせを誤ると、意図しない時間帯に照明が点灯し続けたり、逆に必要な時間に点かなかったりする。防犯・省エネの両面で、この設計の正確さが実際の効果を左右する。

面白さ

「AND条件かOR条件か」という視点を持つと、身の回りの自動制御された照明や設備の裏側にある設計判断が見えるようになる。

ワクワクする未来

複数の検出装置を組み合わせる発想は、これから広がるスマート照明・自動制御設備の設計にそのままつながっていく。

冒頭の「タイムスイッチと自動点滅器、直列か並列か」——答え合わせは理解度チェックの最後の問題でしてみよう。

出題者のワナ — ここで受験者を転ばせにくる

この論点は、知っているだけでは足をすくわれる。試験でよく仕掛けられる崩し方を、先に知っておこう。

  1. タイムスイッチと自動点滅器の組み合わせを、必ず直列だと決めつけさせる

    なぜ引っかかる屋外灯の自動点滅というと『夜間だけ点ける』という直感から、時刻と明るさの両方の条件を課す直列接続を連想しやすい。だが図には直列・並列の指定がなく、当日の施工条件で確定する。

    見破り方2つの検出装置が並んで描かれている回路では、直列・並列の指定を施工条件で必ず確認してから結線する。憶測で決めつけない。

  2. 『露出形』という注記を、単なる器具の型番の違いだと軽視させる

    なぜ引っかかる『露出形』は屋外・露出配線という設置環境を示す重要な情報だが、器具のバリエーションの1つ程度に読み流してしまいやすい。

    見破り方器具の注記(露出形・埋込形など)を見たら、それが設置環境や施工方法の指定であると理解し、通常の埋込形と混同しない。

  3. 屋外灯の記号(二重円)を、屋内の照明器具と同じ結線方法で扱わせる

    なぜ引っかかる屋外灯は施工省略の対象になっていることが多く、器具そのものの結線作法を意識する機会が少ない。だが省略枠の境界(どこまでが省略か)を誤ると、誤った範囲まで結線してしまう。

    見破り方屋外灯部分の施工省略の範囲を図で確認し、その手前までを作業対象として明確にする。

参考文献・出典

理解度チェック(5問)

このトピックの内容がどれくらい身についたか、5問で確認しよう。 内訳は基本3問・応用1問・ひっかけ1問。基本が解けたら、条件を足した応用と、本番で足をすくいにくるひっかけまで踏み込む。

/ 5 問正解

覚えておきたいポイント

  1. 候補問題No.9は屋外灯の自動点滅の課題。単相変圧器1台の二次側100V回路が対象
  2. 露出形コンセント(図中注記『露出形』)、タイムスイッチ『TS』(イ)、自動点滅器『イ』(A(3A))を配置し、屋外灯『イ』(二重円の記号・施工省略)を点滅させる
  3. タイムスイッチと自動点滅器の直列・並列(AND/OR)の別は図からは決まらず、施工条件で確定する
  4. 変圧器二次の他の負荷へ・EB接地と屋外灯部分が施工省略に指定されている
  5. 直列につなげば時刻・明るさの両方の条件が揃ったときだけ点灯(AND条件)、並列につなげばどちらか一方の条件で点灯(OR条件)になる
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