仮に、2つの会議室で、騒音計が同じ40 dB(A)を示したとする。一方は「ゴー」という低い音、他方は「シー」という高い音だ。数字が同じなら、同じ静かさと言えるのか。
もう1つ。回転数600 min⁻¹の送風機の下に、防振ゴムを敷くことにした。ゴムは柔らかく、置くだけで済む。だが、遅く回る機械ほど、防振材に求められる条件は変わるという。ゴムでよいのか、金属ばねか、空気ばねか。
読み終えるころには、dBの足し算と距離の計算、NC曲線の読み方、防振材の固有振動数の見積もりを、数字で言えるようになる。
まず一言で
音は、デシベル(dB)という対数の数字で数える。独立した機械の同じ大きさの音が2つ重なると約3 dB増え、点音源からの距離が2倍になると約6 dB下がる。室内の騒音をNC曲線(米国の規格の方法)で評価するときは、63 Hz〜8 kHzの8つの帯(オクターブバンド)ごとに、許容値の曲線と比べる。曲線は右下がりで、高い音ほど許容値が小さい。
揺れは、減衰を考えない簡単なモデルでは、機械の加振の振動数 f と、防振材の固有振動数 fN の比で決まる。比が√2を超えてはじめて揺れが減る。f が低い機械ほど fN も低くしなければならず、飯島(2014)の目安では、防振ゴム(4〜15 Hz)より、空気ばね(0.7〜3 Hz)のほうが低い値を取れる。
この章は、音のレベルと NC曲線、防振材の選び方に絞る。防振の式と共通架台は「保温・保冷と防振の施工」、防振基礎は「機器の据付け」、騒音規制法の届出は「工事の申請書・届出と提出先」、腐食は「腐食と防食」で扱う。
音を数える — デシベルは「比の対数」
計量単位令は、音圧レベルを、音圧実効値の十万分の二パスカルに対する比の常用対数の20倍と定める(別表第二 第六号)。十万分の二 Pa は 2×10⁻⁵ Pa、つまり20 μPa だ。音圧は、大きい音と小さい音で桁が何桁も違うので、比の対数で扱う(当サイトの説明)。
足し算 — 60+60は120ではない
独立した機械の音(無相関の音)が重なるときは、音のエネルギー(音圧の2乗に比例する量)を足してから、対数に戻す。標準的な式で、出典資料にはなく、筆者が導出した。
同じレベルが2つなら 10 log10 2≒3.0 dB増える。60 dBが2つで約63 dBだ。差が10 dB開くと、60 dBと50 dBで約60.4 dB。
距離 — 2倍で約6 dB
点音源の音は、反射や吸収がなければ、距離 r の球面に広がる。面積が r の2乗で増えるので、距離が2倍で強さは1/4、つまり約6 dB下がる(標準的な説明。筆者の導出)。国土交通省告示第189号(令和元年)の計算方法(下の段落)も、距離の減衰量にこの式を使う。
r は室外機から敷地境界線までの距離、r0 は室外機の公称騒音値を測った地点までの距離だ。r÷r0が2で約6.0 dB、4で約12 dB、10で20 dB。
告示は、建築基準法施行規則10条の4の3の表の第一号(令130条2項1号に掲げる建築物)の措置のうち、室外機の騒音を「国土交通大臣が定める方法により計算した値以下」とする規定(ヌ)に基づく。式は、敷地境界線上の基準値 Lr に、距離・消音装置・遮音壁の減衰量(ΔL1〜ΔL3)を足した値だ。基準値は、午前6時から午後10時が55 dB、午後10時から午前6時が45 dB。公称騒音値から減衰量を引いた値が基準値以下、という形で使うと読める(式の形からの当サイトの読み)。この規定は、対象の建築物の措置であり、一般の室外機の騒音規制の式ではない(令130条2項1号の建築物の中身は確認していない)。
例題1 仮に、夜間(午後10時〜午前6時)に、公称騒音値を1 mで測った室外機を、敷地境界から5 mに置く。消音装置も遮音壁もない(ΔL2=ΔL3=0)とする。
- ΔL1=20 log10(5÷1)≒14.0 dB
- 計算値=45+14.0=59.0 dB
- 公称騒音値が59 dB以下なら、敷地境界で基準値以内の計算になる。昼間なら55+14.0=69.0 dB
これで、2台の機械の合成と、距離ごとの音圧レベルを見積もれる。
やってみよう ①:dBの計算
(1) 62 dBの機械2台を同時に運転する。合成は?
独立した同じレベルが2つなので、62+3.0=約65 dB。
(2) 点音源から1 mの点で80 dB。4 mの点では?
20 log10 4≒12.0 dBなので、80−12.0=約68 dB。
(3) 50 dBの音と40 dBの音が同時に出ている。合成は?
差が10 dBなので、約50.4 dB。40 dBのほうは、ほとんど足されない。
周波数ごとに見る — dB(A)とNC曲線
1つの数字にまとめる — dB(A)
耳は、周波数によって感度が違う。計量単位規則は、周波数ごとの聴感補正値を決めている(6条・別表第10)。オクターブバンドの中心周波数に当たる値を、次に挙げる。
- 63 Hz:−26.2 dB、125 Hz:−16.1 dB、250 Hz:−8.6 dB、500 Hz:−3.2 dB
- 1,000 Hz:0 dB、2,000 Hz:+1.2 dB、4,000 Hz:+1.0 dB、8,000 Hz:−1.1 dB
低い周波数の成分は大きく割り引かれる。補正した値が、一般にdB(A)(A特性)と呼ばれる値だ。令・規則に「A特性」の語は出てこないが、値は一般のA特性の補正値と一致する、と当サイトは読む。規則は補正の理由を書いていない。「聴感補正」の名のとおり、耳の感じ方に合わせた補正と読める(当サイトの読み)。
1つの数字にまとまる反面、「ゴー」か「シー」かの違いは消える。
帯域ごとに見る — NC曲線
そこで、周波数を、中心が63、125、250、500、1,000、2,000、4,000、8,000 Hzの8つの帯(オクターブバンド。中心周波数がほぼ2倍ずつ)に分け、帯ごとの音圧レベルを、許容値の曲線と比べる。これがNC曲線(Noise Criteria)だ。米国の規格 ANSI/ASA S12.2-2019 が定め、室内の背景騒音の評価に使われる。背景騒音は、通常は建物内の音源(空調などの機械設備を含む)から出る(道路騒音のような屋外の音も考える)。1950年代に、許容できる騒音の調査をもとに作られた(Larson Davisの解説。規格本文は有料で、確認していない)。
| 帯域 [Hz] | NC-25 [dB] | NC-30 [dB] |
|---|---|---|
| 63 | 54 | 57 |
| 125 | 44 | 48 |
| 250 | 37 | 41 |
| 500 | 31 | 35 |
| 1,000 | 27 | 31 |
| 2,000 | 24 | 29 |
| 4,000 | 22 | 28 |
| 8,000 | 21 | 27 |
評価は、測定した8帯域のすべてが収まる、最も小さい曲線を探す(接線法)。1帯域でも超えれば、その曲線のNC値とは言えない。
例題2 仮に、ある室の騒音を測ったら、63 Hzから8,000 Hzまで順に56、46、39、32、27、23、19、16 dBだった。NC値は?(NC-25とNC-30の表で比べる)
- NC-25と比べる。63 Hzは56>54、125 Hzは46>44、250 Hzは39>37、500 Hzは32>31で、超える帯域がある。NC-25ではない
- NC-30と比べる。56≦57、46≦48、39≦41、32≦35、27≦31、23≦29、19≦28、16≦27で、全帯域が収まる
- NC値はNC-30。NC-25を超えるのは低い4帯域(63〜500 Hz)で、NC-30への余裕が最も小さいのは63 Hzの1 dB。2,000〜8,000 Hzは6〜11 dBほど余裕がある
やってみよう ②:1帯域だけ超えたら
63 Hzから8,000 Hzまで順に50、40、34、38、25、20、17、14 dBの騒音がある。NC値は?(NC-30は本文の表、NC-35は60、52、45、40、36、34、33、32 dB)
NC-30と比べると、500 Hzだけが38>35で超える。ほかの7帯域は収まる。それでもNC-30とは言えない。NC-35なら500 Hzも38≦40で、全帯域が収まる。答えはNC-35。
なぜ右下がりなのか
NC-30の各値に、先の聴感補正値を足してみる。63 Hzから順に、30.8、31.9、32.4、31.8、31.0、30.2、29.0、25.9 dBだ。63〜4,000 Hzの間で、29〜32 dBとほぼ平らになる(筆者の計算)。これはNC-30の場合で、曲線によって幅は違う(63〜4,000 Hzの幅は、NC-15で約8 dB、NC-35で約3 dB、NC-70で約14 dB。筆者の計算)。低音に多く、高音に少なく許す曲線の形は、低音を割り引く聴感補正の向きと同じだ(当サイトの読み)。NC曲線は「等しい大きさに聞こえる曲線」と考えられる、とLarson Davisは書く。ただし、曲線の作り方の詳細は確認できていない。
NC値とdB(A)は、別の物差し
NC-30の曲線の形の騒音を、聴感補正して合計すると約40 dB(A)になる(筆者の計算。8つの中心周波数の補正値だけを使った近似。NC-15で約27、NC-70で約77 dB(A))。NC値の数字より約7〜12大きい。
例題2の騒音は約37 dB(A)でNC-30。63〜8,000 Hzが32、30、29、29、30、31、30、25 dBの騒音も、約37 dB(A)だが、2,000 Hzと4,000 Hzが NC-30 を超え、NC-35になる。dB(A)が同じでも、周波数の分布が違えば、NC値は変わる。
室の用途ごとの目標NC値は、各案件の設計図書で確かめる。確認できた無料の公的資料に、用途別のNC値の表は見つからなかった。参考に、米国の測定器メーカーの解説は、録音スタジオでNC-15〜20、静かな事務室や住宅で25〜30、病院・ホテル・教室で30〜35、小売店で40〜45を挙げる(目安。日本の基準ではない)。
これで、8帯域の測定値から、NC値を決められる。
揺れを選ぶ — 防振材と固有振動数
前提 — 式を逆向きに使う
機械を、ばねで支えた簡単なモデルで考える。機械は、回転の不釣り合いで、回転に合わせた周期的な力を出す。その振動数が加振の振動数 f(回転数÷60 [Hz]。標準的な考え方で、出典資料にはない)だ。防振材で支えた機械が、自分で揺れるときの振動数が固有振動数 fN にあたる。建物へ伝わる力を、機械が出す力で割ったものが振動伝達率 τ だ。減衰のないモデルでは次の式になる。r=f÷fN(振動数比)が1のときは共振で、τ は理論上無限大になり、√2を超えると τ<1になる。因幡電機産業の施工要領書は、防振効果を 1−τ と計算する(τ=20.2%なら79.8%)。仕様書の「振動絶縁効率」が同じ量を指すと読めるが、確認はできていない(当サイトの読み)。ここでは絶縁効率を 1−τ とする。
飯島(2014)の式は減衰比 ζ を含み、ζ=0とすると、この式になる。ここでは、この式を逆向きに使い、機械から、要る fN を求める。
fNの上限 — 回転数から逆算する
絶縁効率90%なら τ=0.10で、r²=1+1÷0.10=11、r=√11≒3.32。fN の上限は f÷3.32だ。
例題3 仮に、絶縁効率90%以上を目標にする(絶縁効率を 1−τ と読めば、仕様書がポンプに特記なしで求める80%以上より厳しい、例の値)。
- 回転数600 min⁻¹:f=600÷60=10 Hz。fN≦10÷3.32≒3.0 Hz
- 回転数3,000 min⁻¹:f=3,000÷60=50 Hz。fN≦50÷3.32≒15.1 Hz
資料(建設機械施工 2014年10月号。土木の記事で、建築設備の防振材の仕様ではない)は、固有振動数の目安を、空気ばねが最も低く0.7〜3 Hz、防振ゴムが4〜15 Hz、金属ばねは両者の中間と書く。
- 10 Hzの機械:上限3.0 Hzに対し、空気ばねの目安0.7〜3 Hzは収まるが、防振ゴムの目安は4 Hz以上で、目安のうえでは届かない。金属ばねは、資料に数字がない
- 50 Hzの機械:上限15.1 Hzに対し、防振ゴムの4〜15 Hzは、目安の範囲の全体が足りる
たわみで見ると、fN=4.98÷√(δ÷10)(δ はたわみ [mm]。因幡電機産業の施工要領書の式。「保温・保冷と防振の施工」では、cm で書いた同じ式)から、fN=3.0 Hzには δ=10×(4.98÷3.0)²≒28 mm、15 Hzなら約1.1 mmが要る。低い fN は大きなたわみを意味する。防振ゴムの目安が4 Hz以上であることは、大きなたわみを取りにくいことと符合する、と読める(資料は理由を書いていない。当サイトの読み)。
やってみよう ③:900 min⁻¹の機械に、防振ゴムは使えるか
回転数900 min⁻¹ならf=15 Hz。絶縁効率の目標ごとに、fN の上限を求める。
- 80%(r=√6≒2.45):15÷2.45≒6.1 Hz
- 90%(r≒3.32):15÷3.32≒4.5 Hz
防振ゴムの目安4〜15 Hzのうち、80%なら4〜6.1 Hz、90%なら4〜4.5 Hzの範囲だけが足りる。90%より厳しい目標なら、ほかの弾性体を考える。
減衰 — 共振を通るときは助けになり、定常運転では防振を悪くする
資料は、ダンパ(減衰)を、衝撃加振の振動の減衰と、回転系の機械が起動直後に共振周波数域を通過するときの振幅の抑制に用いる、と書く。定常的な運転時には、防振効果にむしろ悪影響を与える。
資料の式 τ=√[(1+(2ζr)²)÷((1−r²)²+(2ζr)²)] に、減衰比 ζ を入れてみる。ζ=0.3は、違いを見るために仮に置いた値で、実際の防振材の値ではない。
| 振動数比 r | ζ=0(減衰なし) | ζ=0.3 |
|---|---|---|
| 1(共振) | 無限大 | 1.94 |
| 2 | 0.333 | 0.483 |
| 3 | 0.125 | 0.251 |
共振(r=1)では、減衰が τ を無限大から1.94に抑える。起動時の共振を通すには、減衰が助けになる。一方、この表のr=3では、ζ=0.3のほうが ζ=0 より τ が大きい(0.125から0.251へ倍)。両者の兼ね合いになる。
音になる揺れ — 固体伝搬音
資料は、防音ハウスの天井クレーンの例で、騒音の伝わり方を、直接音(空気伝搬音)と固体音(固体伝搬音)に分ける。固体音は、機械の振動が、柱や梁などの構造体を伝わり、壁面の防音材を振動させ、壁面が放射面となって再び騒音になる。遮音を高性能にしても、経路の違う固体伝搬音には効果がない。
機械室の機械の揺れが躯体に入ると、離れた室の壁や天井から音になりうる(当サイトの説明)。防振は、建物へ入る揺れを減らす点で、固体伝搬音の対策でもある(当サイトの整理)。
これで、回転数から防振材の fN の上限を出し、防振ゴムで足りるかを判定できる。
現場とつなぐ — 仕様書に出てくる音と揺れ
公共建築工事標準仕様書(機械設備工事編・電気設備工事編、令和7年版)には、音と揺れの数字が出てくる。
| 対象 | 決まり | 条 |
|---|---|---|
| ユニット形空気調和機 | 許容振動値は全振幅15 μm(垂直)以下。許容騒音レベルは表3.1.7 | 機 3編 1.7.1.1 |
| コンパクト形空気調和機 | 許容振動値は全振幅10 μm(垂直)以下。許容騒音は表3.1.9 | 機 3編 1.7.2.1 |
| 定風量ユニット | 許容騒音値は、1,000 Hzの吐出側で65 dB以下(10⁻¹² watt基準。条件つき) | 機 3編 1.15.13 |
| コージェネ装置 | 排ガス消音器は膨張式・共鳴式・吸音式、防振装置はゴム式・金属ばね式・空気ばね式 | 機 3編 1.4.10・1.4.11 |
| 発電設備(ディーゼルエンジン等) | 消音器は膨張式・共鳴式・吸音式。排気管等の支持金物は防振つり金物又は防振支持金物 | 電 5編 1.1.6.7・2.1.7.5 |
許容振動値は、剛構造体に設置した状態で測った、固定部の全振幅だ。許容騒音レベルは、風量と全静圧の区分ごとのdB(A)の表で、たとえば設計風量6,000 m³/h以下で全静圧300 Pa以下なら60 dB(A)とされる(表3.1.7)。
定風量ユニットの数字は、静圧差がメカニカル形で300 Pa、風速センサー形で100 Paのときの値で、「10⁻¹² watt基準」だ。watt基準は音の出力のレベル、表3.1.7のdB(A)は聴感補正した音圧レベルと読める(どちらも当サイトの読み。仕様書は表3.1.7の基準を書いていない)。基準が違うと読める。dBと書いてあっても、何を基準にした数字かを確かめる。
排気管等の支持金物は、振動の伝播を防止し地震入力に耐えうる防振つり金物又は防振支持金物とし、地震時に過大な変位が生じないよう、電気設備工事編の標準図(第4編「発電設備工事」)による3方向のストッパを設ける。床置きの消音器は床面に固定する(電気設備工事編 第5編 2.1.7.5(2))。「機器の据付け」の防振基礎のストッパーと、同じ目的のものと読める(当サイトの読み)。電動機端子箱への金属製可とう電線管とバスダクトの防振構造は、「保温・保冷と防振の施工」で扱った。
消音ボックス付送風機の消音内貼りは、JIS A 6301「吸音材料」のグラスウール吸音ボード(40K、厚さ25 mm)又は同等以上とされる(機械設備工事編 第3編 1.11.3(4))。騒音の測定は、総合試運転調整の項目の1つで、適用は特記による(第1編 1.5.6.3(2))。
試験での出方とワナ
令和8年度 問題A No.10(音、振動及び腐食):必須問題(No.1〜14)で、4つの記述から「適当でないもの」を選ぶ形だった。正答肢の公表後の訂正は、問題BのNo.1・25・26についてで、問題Aは含まれない。
- 公式の正答は、防振ゴムを低い振動数の系に適するとした記述だった(金属ばねとの比較は、この章では判断しない)。この章の例題3と問8のとおり、加振の振動数が低いほど、必要な固有振動数は低くなる。公式の正答肢に解説はなく、ここは当サイトの確認だ
- NC曲線の記述は、許容値と周波数の向きを問う形だった。この章の表のとおり、許容値は周波数が高いほど小さい(右下がり)。ほかの2つは腐食の記述だった
点検は3つ。向き(NC曲線は右下がり、f が低いほど fN も低く)、足し算(dBは対数。独立した同じ音2つで+3 dB、点音源の距離2倍で−6 dB)、経路(空気伝搬音は遮音、固体伝搬音は防振)。
冒頭の問いの答え合わせ
- 同じ40 dB(A)でも、同じ静かさとは限らない。dB(A)は聴感補正で1つにまとめた数字で、帯域ごとの違いが消える。例では、約37 dB(A)で、NC-30になる分布とNC-35になる分布があった。帯域ごとにNC曲線と比べる
- 回転数600 min⁻¹(f=10 Hz)で絶縁効率90%なら、fN は約3.0 Hz以下。防振ゴムの目安4〜15 Hzでは届かない。空気ばねは0.7〜3 Hzで、金属ばねは「両者の中間」だが数字が資料にない。実際の選定は、メーカーの資料で確かめる
これで、dBを足し算と距離で見積もり、NC値を8帯域から決め、回転数から防振材の固有振動数の上限を出して、防振ゴムで足りるかを言える。理解度チェックの問2・3(dB)、問5・6(NC)、問8・9(防振材)で、答え合わせをしよう。
次の問い
この章では、室外機を騒音の面から見た。空調や冷凍の室外機の中には、熱を運ぶ冷媒が回っている。その冷媒が漏れて空へ出ると、何が起きるのか。冷媒はCFC、HCFC、HFCと替わってきたが、なぜ替わったのか。同じ冷媒のGWP(地球温暖化係数)が、資料によって違う数字で書かれていたら、どちらが正しいのか。次のトピック「地球環境」で、温室効果ガスの数字とフロン類を追う。