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防犯灯照明設計電気工事

LED防犯灯・街路灯の設置基準!推奨される設置間隔・照度クラスから主要メーカーの仕様比較まで

読了目安: 8分 編集: 電材サーチ編集部(編集・出典ポリシー

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1. LED防犯灯の設置基準と照度クラス(SES規格)

電気設計や施工において、防犯灯の明るさは感覚ではなく、公益社団法人 日本防犯設備協会が定める技術規格「SES E 1901-4(防犯灯の照度基準)」に準拠して設計します。

基準は以下の2つの「照度クラス」に大別されます。

照度クラス平均照度(水平面)最小照度(鉛直面)識別能力の目安(距離 4m)主な推奨設置場所
クラスA5.0 lx 以上1.0 lx 以上歩行者の顔の向きや挙動が明瞭に識別できる商業地・人通りの多い交差点、歩行者専用道路
クラスB3.0 lx 以上0.5 lx 以上歩行者の挙動・姿勢が判別できる(誰であるかまでは分からない)住宅街の生活道路、アパートの駐輪場・ゴミ置き場

[!IMPORTANT] 「最小照度」が基準を下回ると、防犯灯の直下は明るくても、灯具の中間地点(スパン)に極端に暗い「暗がり(デッドスペース)」が発生し、防犯性能が著しく低下します。設計時は平均照度だけでなく、スパン中間地点の最小照度がクリアできているかを計算(または照度計算ソフトでシミュレーション)する必要があります。


2. 防犯灯の推奨設置間隔とポールの高さ

照度クラスを維持するために最も重要な要素が、「器具の取り付け高さ」「設置間隔(スパン)」のバランスです。

graph LR
    Pole1[ポール1 / 電柱] -- 高さ H: 3.5m〜4.5m --> Light1[LED防犯灯]
    Pole2[ポール2 / 電柱] -- 高さ H: 3.5m〜4.5m --> Light2[LED防犯灯]
    Light1 -- 設置間隔 L: 20m〜30m --> Light2
    style Light1 fill:#d4af37,stroke:#fff,stroke-width:1px
    style Light2 fill:#d4af37,stroke:#fff,stroke-width:1px

① 設置高さ(H)の標準

防犯灯は通常、GL(地盤面)から 3.5m 〜 4.5m の高さに設置します。

  • 低すぎる場合: 灯具直下だけが明るくスポットライトのようになり、光が広がらないため設置間隔を短くする必要があります。また、いたずらで破損されるリスクが高まります。
  • 高すぎる場合: 光が地盤面に届くまでに減衰し、必要なルクス(照度)を確保するために消費電力の大きい大型灯具が必要になります。

② 設置間隔(L)の目安(クラスBの場合)

一般的な明るさである「クラスB(平均3lx / 最小0.5lx)」をクリアするための設置間隔の標準値です。

  • 10VA(従来蛍光灯20W相当・LED消費電力約5W〜9W): 設置間隔 20m 〜 25m
  • 20VA(従来水銀灯40W〜80W相当・LED消費電力約10W〜15W): 設置間隔 25m 〜 30m

[!TIP] アパートやマンションの駐車場・駐輪場などで、周囲に防犯灯を支持するための既存の電柱がない場合は、「防犯灯ポール(鋼管ポール・すっきりポールなど)」をコンクリート基礎で自立埋設し、架空配線または地中配電管(FEP管)を経由して電源を引き込みます。


3. 主要メーカーのLED防犯灯仕様比較

日本の電気工事の現場で標準的に採用される、岩崎電気(Iwasaki)パナソニック(Panasonic)の防犯灯(コンパクトタイプ・クラスB対応)の主要ラインナップと仕様比較です。

項目岩崎電気:レディオック エリア トリカ-エルパナソニック:アカルミナ(明光色)
代表型番(10VA)LE025079HSZ1/2.4-A1(トリカ-エル)NNY20323LE1(防犯灯・アカルミナ)
器具光束 (lm)820 lm730 lm
消費電力 (W)6.3 W5.5 W
光色・色温度昼白色(5000K)明光色(8000K)
特徴・強み配光制御技術に優れ、灯具の横方向への光の伸びが強いため、設置間隔を広げやすい。アカルミナ(波長制御)により、青緑色波長を多く含むため、暗所での人間の目の感度(視感度)を高め、同じ照度でも視覚的に明るく見えやすい。
調光・照度センサー照度自動点滅器(自動ON/OFF)内蔵モデルあり明るさセンサあり・なし選択可能

選定時のポイント

  • 道路・防犯灯スパンを広げたい場合: 左右方向へのワイドな配光特性を持つ 岩崎電気(トリカ-エルシリーズ) が、設計上スパンを伸ばしやすく器具台数を削減できます。
  • 人の見えやすさ・カメラ連動を重視する場合: 監視カメラ映像や人間の目で見た時の「見え方の明るさ(比視感度特性)」を最適化する パナソニックのアカルミナ が、駐車場や共用部の防犯カメラ設置エリアで非常に有利になります。

4. 電気工事における防犯灯施工のチェックポイント

防犯灯の設置工事・電源接続を行う際、設計・施工者が注意すべき実務のポイントです。

① 自動点滅器(照度センサー)の向き

夕方に自動点灯し、朝方に自動消灯させる「照度センサー」を設置する際は、取り付け方向に注意します。

  • 原則として 「北向き」 または 「東向き」 にセンサーの受光部を向けます。
  • 南向きや西向きに設置すると、夕方の西日や車のヘッドライトを誤検知して器具が点滅(チャタリング)したり、消灯したりするトラブルの原因となります。また、自身の灯具の光を受光部が拾わない位置(灯具の上部など)に取り付ける必要があります。

② 屋外防雨対策とD種接地

防犯灯は雨風に晒されるため、高い防湿・防雨性(IP等級44以上)が必要です。

  • 防水ノックアウトの処理: 配線引き込み部には必ず防水グランド(ケーブルクランプ)を使用し、コーキング材で隙間を完全に塞ぎます。
  • D種接地(アース)施工: 金属製のポールや灯具アタッチメントを使用する場合、感電事故防止のため必ずD種接地(接地抵抗100Ω以下)を施します。

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参考文献・出典

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