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パナソニックのキャビネットファン(FYシリーズ)の型番はどう読むのか|FY-20NCS3・FY-23SCT3JEZが並べるダクト径・静音形/消音形・電源仕様の規則

読了目安: 9分 編集: 電材サーチ編集部(編集・出典ポリシー

冒頭の場面・会話は、内容の理解を助けるための例示です。特定の現場・企業・案件を指すものではありません。

天井裏に頭を突っ込んで型番ラベルを見比べたことがあるなら、覚えがあるかもしれない。FY-20NCS3、FY-20SCS3、FY-23SCT3JEZ——同じ「キャビネットファン」という製品カテゴリのはずなのに、並んでいる数字とアルファベットが微妙に噛み合わない。20と23、NとS、末尾に付いたりつかなかったりするJEZ。現場では「型番の後半は品番管理の都合で適当に振られているのだろう」と流されがちな部分だが、パナソニック(現・パナソニックHVAC&CC株式会社)の公式製品データベースを一台ずつ照合すると、この並びは思いのほか几帳面な規則の上に立っている。

ただし一箇所だけ、素朴な思い込みを静かに裏切ってくる場所がある。それが「20」と「23」という、一見ダクトの太さを表しているように見える2桁の数字だ。

結論——型番はダクト径・タイプ・電源・世代を順に並べたものである

キャビネットファンの型番は、おおむね次の並びでできている。

FY-[2桁の数字][タイプを示す英字1文字:N/S/K/T/D/C]C[電源を示す英字1文字:S/Tなど]3[異電圧仕様等の任意サフィックス:JEZなど]

FY-20SCS3を例に分解すると、「20」がダクト接続径の目安、「S」が消音形であること、その後ろの固定の「C」、さらに「S」が単相100Vという電源仕様、末尾の「3」が現行モデルナンバー3シリーズであることを示す——という組み立てになる。パナソニックが公開する「キャビネットファン体系表」は、静音形をNC⬜3シリーズ、消音形をSC⬜3シリーズ、消音給気形をKC⬜3シリーズ、厨房形をTC⬜3シリーズ、耐湿形をDC⬜3シリーズ、屋外形をCC⬜3シリーズと整理しており、タイプを示す英字の位置とその後に必ず「C」が挟まる構造を裏付けている。

この結論だけを覚えて帰ってもらってもいい。だが、なぜ「20」と「23」がどちらもφ200mm用のダクトファンなのか——という、この規則がひとつだけ持っている例外については、もう少し付き合ってほしい。

型番を4つの部品に分解する

まずタイプを示す英字から見ていく。パナソニックの公式製品ページ「静音形・消音形キャビネットファン」は、静音形を「消音ボックス付送風機のベーシック機種。従来比平均15%薄型化し施工性を高めながら、最大静圧を平均10%向上」させたタイプ、消音形を「静音形に対し、より低騒音なタイプ。従来比平均2.5dBの低騒音化と、平均10%の低消費電力化」を実現したタイプと説明する。同ページはさらに「消音形の側面騒音は全機種39dB以下」という具体的な基準まで明記しており、NとSという一文字の違いが、単なるグレード表示ではなく実測値に裏付けられた区分であることが分かる。

次に電源を示す英字。ここは今回確認した4機種のうち3機種——FY-20NCS3、FY-25NCS3、FY-20SCS3——が揃って末尾に「S」を持ち、いずれもパナソニックの公式製品データベース(Vカタ)で「電源:単相100V」と明記されている。一方、同じ消音形でも「T」を末尾に持つFY-23SCT3は「電源:三相200V」だ。速調スイッチという別売の付属品を見ても、単相用はFY-SW81W、三相用はFY-SW81W-Tと型番自体が枝分かれしており、SとTの違いが電源仕様の違いとして製品ライン全体に一貫して効いていることが確認できる。

最後の数字「3」。パナソニックの公式製品ページは、現行のFY-20SCS3と旧世代のFY-20SCS2の消費電力を比較し、50Hz強運転時で112W(旧)から96W(現行)へ低減したことをCO2削減量の算定根拠として挙げている。つまり「FY-20SC」という同じ系列の中に、かつて「2」を名乗る世代が存在していたわけだ。末尾の「3」は、この系列が現行の第3世代であることを示す番号だと読める。

実機に当てはめる——4機種を横に並べる

ここまでの規則を、パナソニック エコシステムズ株式会社(1909年創業・1956年設立。2026年4月の組織再編によりパナソニックHVAC&CC株式会社へ改称)の公式製品データベースに載っている実際の数値で確かめておく。

  • FY-20NCS3:静音形・天吊形・単相100V・適用ダクト径φ200mm。2008年7月28日発売、希望小売価格125,400円(税抜114,000円)。
  • FY-25NCS3:静音形・天吊形・単相100V・適用ダクト径φ250mm。2008年7月28日発売、希望小売価格184,800円(税抜168,000円)。
  • FY-20SCS3:消音形・天吊形・単相100V・適用ダクト径φ200mm。2008年7月28日発売、希望小売価格165,000円(税抜150,000円)。消音アダプターは吸込側から吐出側へ付け替え可能で、吐出側の騒音を約3dB低減できる。
  • FY-23SCT3JEZ:消音形・天吊形・異電圧仕様《受注商品》・三相400~440V・出力180W。2009年4月1日発売、希望小売価格229,900円(税抜209,000円)。ベースとなるFY-23SCT3自体は三相200V・適用ダクト径φ200mmで、2008年7月28日発売、希望小売価格191,400円(税抜174,000円)。

数字だけを追うと単調に見えるかもしれない。だが並べてみると、FY-20NCS3とFY-25NCS3の価格差(125,400円→184,800円)はダクト径の違いにほぼ対応している一方、FY-20NCS3とFY-23NCS3(静音形・単相100V・φ200mmで167,200円)という組み合わせは、同じダクト径・同じ電源なのに価格が違う。ここに、次で触れる落とし穴の種がある。

現場で間違えやすい点——「20」と「23」は両方ともφ200mm用である

型番の2桁の数字を見て、「20ならφ200、23ならφ230くらいだろう」と直感的に換算したくなる。実務者ほどこの直感は自然に働くはずだ。だが公式製品データベースを確認する限り、その換算は外れる。

FY-20NCS3もFY-23NCS3も、適用ダクト径は同じφ200mmだと明記されている。両者を分けているのはダクトの太さではなく、機種としての容量クラス(風量・静圧の帯域)と、対応する電源の幅だ。20番台の消音形・静音形ラインナップには単相100V向けの型番しか見当たらないが、23番台には単相100Vに加えて三相200V(FY-23SCT3)、さらにその異電圧仕様(FY-23SCT3JEZ、三相400~440V)まで存在する。同じφ200mmのダクトに接続する送風機でも、23番台のほうが上位の容量クラスと電源バリエーションを持つ、と捉えたほうが実態に近い。

一方でFY-25NCS3のように、数字がそのままダクト径に対応している型番も確かに存在する。だからこそ厄介だ。「番号がそのままダクト径を表す型番」と「番号は容量クラスの識別子で、ダクト径は別途確認が必要な型番」が同じ命名体系の中に混在している。見積り時にダクト径を型番の数字だけで決め打ちせず、商品ページの「適用ダクト径」の欄、または現場のダクト実測値で必ず裏を取る——それがこの型番体系との正しい付き合い方になる。

実務上の注意点

異電圧仕様(JEZ)は、公式製品データベース上でも「《受注商品》」と明記されている。標準品の在庫で数量を賄えるFY-23SCT3(三相200V)とは違い、FY-23SCT3JEZ(三相400~440V)は受注生産扱いだと考えて発注スケジュールを組んだほうがいい。海外規格の設備を国内に持ち込むリニューアル案件などで、既設の電源仕様に合わせてこの手の異電圧品を指定されることがあるが、標準品と同じ感覚で「今週欲しい」と言われても即応できない可能性がある。

もう一つ、地味だが見落としやすいのが別売品の型番の枝分かれだ。速調スイッチは単相用がFY-SW81W、三相用がFY-SW81W-Tと末尾の一文字が異なる。本体の型番の電源記号(S/T)と、別売スイッチの型番の末尾が対応していない組み合わせで発注すると、現地で使えない部材が届くことになる。本体と付属品はセットで型番を確認したい。

キャビネットファンの型番確認・見積りについて

電設資材専門商社の松本電業株式会社(東京都台東区台東2-4-11)では、既設のキャビネットファンの型番から後継機種の確認、ダクト径・電源仕様(単相100V/三相200V/異電圧仕様)の照合までのご相談を見積フォームで受け付けている。型番ラベルの一部が読み取れない場合は、現物の写真があると照合が早い。

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よくある質問

FY-20NCS3とFY-20SCS3の「N」と「S」は何を表していますか?

静音形か消音形かの区別です。Panasonicの公式製品ページ「静音形・消音形キャビネットファン」は、静音形を「消音ボックス付送風機のベーシック機種。従来比平均15%薄型化し施工性を高めながら、最大静圧を平均10%向上」、消音形を「静音形に対し、より低騒音なタイプ。従来比平均2.5dBの低騒音化と、平均10%の低消費電力化」と説明しており、消音形はさらに「側面騒音は全機種39dB以下」という基準を明記しています。型番頭文字のNとSは、この静音形/消音形の違いにそのまま対応する記号です。

FY-23SCT3JEZの「JEZ」とは何を意味する記号ですか?

異電圧仕様(受注生産品)を示すサフィックスです。パナソニックの公式製品データベース(Vカタ)によれば、ベースとなるFY-23SCT3は「消音形 天吊形 三相200V」ですが、JEZが付いたFY-23SCT3JEZは「消音形 天吊形 異電圧仕様《受注商品》 三相400~440V 出力:180W」と説明されており、標準の三相200V機とは異なる特殊電圧(三相400~440V)に対応させた受注生産バリエーションであることが分かります。発売日もFY-23SCT3が2008年7月28日であるのに対し、JEZ付きは2009年4月1日と別枠で設定されています。

型番の2桁の数字(20・23・25など)は、そのままダクトの呼び径を表していますか?

必ずしもそうとは限りません。パナソニックの公式製品データベースで確認すると、FY-20NCS3とFY-25NCS3はそれぞれ適用ダクト径がφ200mm・φ250mmと、数字がそのままダクト径に対応しています。ところがFY-23NCS3や本記事のFY-23SCT3(JEZ)が属する「23」シリーズは、同じくφ200mm用です。つまり20番台と23番台はどちらもφ200mm用のダクトファンで、ダクト径ではなく機種の容量クラス(風量帯)や対応電源の違いで枝分かれしています。実際、同一φ200mm・同一単相100VのFY-20NCS3(希望小売価格125,400円)とFY-23NCS3(同167,200円)は価格が異なり、23番台のほうが上位の容量クラスであることがうかがえます。ダクト径は型番の数字から類推せず、必ず商品ページの「適用ダクト径」欄で確認してください。

型番末尾の「3」にはどんな意味がありますか?

現行世代を示す数字とみられます。パナソニックの公式製品ページは、現行のFY-20SCS3と旧世代のFY-20SCS2を比較し、消費電力が50Hz強運転時で112W(旧)から96W(現行)へ低減したことを示すCO2削減量の算定根拠として明記しています。つまり同じ「FY-20SC」という系列の中に「2」という前世代の型番が存在していたことになり、末尾の「3」は現行モデルナンバー3シリーズであることを示す世代番号だと考えられます。ただし公式資料はこの数字を明示的に「世代番号」と定義しているわけではなく、旧型番との比較データからそう読み取れるにとどまる点は留意してください。

参考文献・出典

型番不明でもOK

この記事の内容で、製品選定から相談できます

「パナソニックのキャビネットファン(FYシリーズ)の型番はどう読むのか|FY-20NCS3・FY-23SCT3JEZが並べるダクト径・静音形/消音形・電源仕様の規則」に関連する製品を、用途・仕様・写真からお探しします。リンク先には相談内容を入れた状態で用意するため、型番が分からなくてもそのまま進められます。 手書きメモや型番リストの写真・PDFでも依頼できます。

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