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IDECのタイムリレーGT3シリーズの型番はどう読むのか|GT3A-3AF20とGT3A-4AF20を分ける数字が、接点構成と動作モードを同時に切り替える規則

読了目安: 10分 編集: 電材サーチ編集部(編集・出典ポリシー

冒頭の場面・会話は、内容の理解を助けるための例示です。特定の現場・企業・案件を指すものではありません。

制御盤のパトライト回路を調べていて、外した古いタイマーの型番を控える。「GT3A-3AF20」。倉庫にはよく似た型番の新品在庫が積んである——「GT3A-4AF20」。ハイフンのあとの数字が一つ、3から4に変わっているだけだ。同じGT3Aという頭を持ち、同じ「限時2C」という接点構成の表記も並んでいる。数字が一つ増えただけなら、時間レンジが少し広がったとか、その程度の違いだろう、とは思う。

ところがIDEC公式サイトの製品ページを一台ずつ開いていくと、この思い込みはすぐに崩れる。GT3A-3AF20とGT3A-4AF20は、接点構成こそ同じ限時2Cだが、選べる動作モードの中身がまったく別物に入れ替わっている。型番の中で一番目立たない一文字――ハイフン直後の数字――が、ここでは接点の話ではなく、動作モードという別の軸をこっそり切り替えていたことになる。

「1台で96機種分」の意味――まず何が固定され、何が可変なのか

IDEC公式サイトのGT3シリーズ製品一覧ページには、シリーズ共通の特長として「1台で96機種分をカバーするマルチモード/マルチ時限/フリー電源を実現」という一文がある。ここでいう「96機種分」は、伊達に書かれた宣伝文句ではない。動作モードの組み合わせ・時限レンジ・電源電圧という複数の軸を、型番の数字と文字がそれぞれ担当し、その掛け合わせが96通りに達するという意味だ。同じページには「セラミック振動子発振計数式の採用で高精度を実現」「0目盛での瞬時動作機能付」という記載もあり、一台のハードウェアが幅広い設定をカバーする設計思想がGT3シリーズ全体を貫いている。

だとすれば、型番の中のどの文字がどの軸を担当しているのかを分解することが、そのまま「今手元にある一台が何をできる個体なのか」を知る作業になる。

頭文字が分ける三つの系列――GT3A・GT3F・GT3W

型番の最初の分岐点は、「GT3」の直後に続く一文字だ。公式製品ページの製品名表記を横に並べると、この一文字が製品の性格そのものを分けていることが分かる。

GT3Aは「オールマルチタイマ」で、オンディレイ・インターバルON・サイクルOFF・サイクルONなど複数の動作モードを切り替えて使う標準タイプだ。GT3Fは「電源オフディレータイプ」で、公式製品ページのGT3F-1AF20には「オフディレイ 100-240VAC 遅延 SPDT 0.1秒~600秒」とあり、動作はオフディレイ(電源が切れてから一定時間後に接点が動作する)に固定されている。そしてGT3Wは「ツインタイプ」――GT3W-A11AF20Nの製品ページには「GT3 ツインタイプ 6H/6H 8動作 限時1C+限時1C」とあり、独立した2系統のタイマーを1台に収め、8つの動作モードを切り替えられる製品だった。

「だった」と過去形で書いたのには理由がある。GT3W-A11AF20N、GT3W-A33AF20Nのどちらの公式製品ページにも「販売中止 2025/09/30」の表示があり、GT3シリーズの現行の製品一覧21件の中にGT3Wは一つも含まれていない。倉庫や制御盤の中で見つかるGT3Wは、今のところ新規で買い直せない個体ということになる。

GT3Aの数字が背負う二重の意味

GT3Aの型番は「GT3A-」に続く数字(1~6)、その直後の「A」という一文字、そして末尾の電源電圧記号という順に組み立てられている。まず数字の1・2・3を、公式製品ページの記載通りに並べてみる。

GT3A-1AF20は「限時1C」(SPDT)、GT3A-2AF20は「限時1C+瞬時1C」(SPDT+SPDT)、GT3A-3AF20は「限時2C」(DPDT)。数字が増えるほど接点の組数が増えていく、素直な対応関係だ。しかもこの三つは、動作モードの並びがそっくり同じである。どの製品ページを開いても「オンディレイ、インターバルON、サイクルOFF、サイクルON」という同じ4つの名前が並ぶ。つまり1・2・3という数字は、ここでは純粋に接点構成だけを切り替えている。

ところが4・5・6に進むと、様子が一変する。GT3A-4AF20、GT3A-5AF20、GT3A-6AF20は、いずれも接点構成が「限時2C」で共通し、しかもすべてに「外部制御可」という注記が付く。接点だけを見れば3と同じ限時2Cだ。だが動作モードの並びは、4が「オンディレイ、サイクル、信号ON/OFFディレイ、信号OFFディレイ」、5が「インターバルON、ワンショットサイクル、信号ON/OFF遅延、信号OFF遅延」、6が「ワンショット、ワンショットON遅延、信号ON/OFF遅延」と、三者三様にまったく別の組み合わせになっている。

つまり同じ「1~6」という数字の並びの中に、性格の違う二つの区間がある。前半(1・2・3)は接点構成を切り替える区間、後半(4・5・6)は接点構成を固定したまま動作モードの世代そのものを切り替える区間だ。冒頭のGT3A-3AF20とGT3A-4AF20が「一文字違いのようで別物」に見えた理由は、まさにこの境界をまたいでいたからだった。

「A」は今のところ固定、末尾のF20・D24が電源電圧を分ける

数字の後ろに必ず挟まる「A」という一文字については、現行の製品一覧を見る限り、GT3A・GT3Fのどちらの系列でも値が変わることはない。1AF20も4AF20も、この位置は等しく「A」だ。将来的に別の記号が使われる可能性を否定はできないが、少なくとも現行ラインアップの中では固定要素として扱ってよい。

型番の締めくくりにある「F20」と「D24」は、電源電圧を表す記号だ。公式製品ページの仕様タブを開いて確認すると、GT3A-3AF20の電気的仕様には「使用電圧:AC 100/240V」、GT3A-3AD24には「使用電圧:AC/DC 24V」と、それぞれ数値がはっきり記載されている。ここで一つ注意しておきたいことがある。GT3A-3AD24の「主な特長」欄の短い説明文には、なぜか「100-240VAC」というF20時代のままの文言が残っていた。仕様タブの使用電圧の数値と、上部の短文説明が食い違っている以上、電圧を確認する際は仕様タブの数値を優先するべきだろう。

もう一つ、型番の組み合わせについて見落とせない事実がある。公式製品一覧の21件を数え上げると、GT3A-2から6まではF20・D24の両方が揃っているのに対し、GT3A-1にはGT3A-1AF20しかなく、GT3A-1AD24は存在しない。限時1Cという最小構成のDC24V版は、少なくとも現行ラインアップには用意されていないことになる。

GT3Fの数字が背負うもう一つの二重の意味

GT3Fにも同じ位置に数字が入るが、そこに乗っている情報はGT3Aとは別物だ。公式製品ページによれば、GT3F-1AF20は「限時1C リセット入力付」、GT3F-2AF20は「限時2C リセット入力なし」。接点構成の1と2という対応はGT3Aと同じだが、その裏側にリセット入力の有無という、GT3Aには存在しない軸がくっついている。しかも向きが直感に反する。接点が少ない1のほうにリセット入力という機能が付き、接点が増える2のほうでその機能が失われる。「数字が増える=機能が足される」と思い込んでいると、ここでも足をすくわれることになる。

廃番のGT3W――同じ位置の数字が、今度は時間レンジを表す

先に触れたGT3Wの型番も見ておく価値がある。GT3W-A11AF20NとGT3W-A33AF20Nは、接点構成(限時1C+限時1C)も動作モード数(8動作)もまったく同じだ。違うのは製品名に明記された時限レンジで、前者は「6H/6H」、後者は「300H/300H」。型番の中ほどにある「11」と「33」という数字の並びが、この時間レンジの違いに対応していることは、二つの製品ページを比較すれば確認できる。

ただし、それ以外の部分――先頭寄りの「A」や末尾の「N」が何を表すかは、少なくとも公式製品ページの記載からは読み取れなかった。GT3Wはすでに販売中止となった系列でもあり、この記事では「同じ2桁の数字の位置が、GT3Aでは接点と動作モードを、GT3Wでは時限レンジを表す」という、確認できた対応関係の提示にとどめておく。型番の同じ場所にある数字が、系列によってまったく違う役割を担うという事実そのものが、GT3シリーズ全体を読み解くうえでの注意点になる。

ソケットは別売、型番も別体系

GT3シリーズのタイマー本体は、ソケットに差し込んで使うプラグイン形だ。公式製品ページによれば、SR6P-S11は「ワンタッチSソケット」というカテゴリの製品で、主な特長は「パネルマウントアダプター用ソケット、11ピンはんだ端子」。タイマー本体の型番(GT3A・GT3F)とソケットの型番(SR6P)は、頭文字からして別の体系に属している。タイマー本体の型番が読めるようになっても、それだけで発注が完結するわけではなく、ソケットの型番は別途、対応するピン数で確認する必要がある。

IDEC製GT3シリーズタイマの型番確認・見積りについて

電設資材専門商社・松本電業株式会社(東京都台東区台東2-4-11)では、制御盤に残るGT3A・GT3F・GT3Wの型番の分解から、接点構成・動作モード・電源電圧の確認、対応ソケットとの組み合わせ照合、GT3Wのような販売中止品の代替検討までのご相談を見積フォームで受け付けている。型番の一部が判読できない場合は、現物の写真を添えてもらえると照合が早い。

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よくある質問

GT3A-3AF20とGT3A-4AF20は、何が違うのですか?

接点構成は同じ限時2C(DPDT)ですが、選べる動作モードの組み合わせが丸ごと違います。IDEC公式製品ページによれば、GT3A-3AF20の動作モードは「オンディレイ、インターバルON、サイクルOFF、サイクルON」、GT3A-4AF20は「オンディレイ、サイクル、信号ON/OFFディレイ、信号OFFディレイ」で、後者にはさらに「外部制御可」という注記が付きます。ハイフンのあとの数字が一つ違うだけで、接点の話ではなく、動作モードの世代そのものが切り替わっています。

GT3Aの型番の数字「1」から「6」には、それぞれ何が対応しますか?

1・2・3は接点構成の違いです。IDEC公式製品ページによれば、1は限時1C(SPDT)、2は限時1C+瞬時1C(SPDT+SPDT)、3は限時2C(DPDT)で、動作モードはこの三つとも同じ4種類(オンディレイ・インターバルON・サイクルOFF・サイクルON)です。一方の4・5・6はいずれも限時2C+外部制御可という同じ接点構成でありながら、動作モードの組み合わせがそれぞれ別に用意されています。同じ位置の数字が、前半では接点を、後半では動作モードの世代を切り替えているわけです。

型番末尾の「F20」と「D24」は何を表していますか?

電源電圧です。IDEC公式製品ページの仕様タブ(電気的仕様)を確認すると、F20が付く形式は使用電圧「AC 100/240V」、D24が付く形式は使用電圧「AC/DC 24V」と明記されています。なお主な特長欄の短文説明はD24品でもF20時代の文面のまま更新されていないページがあり、電圧を確認する際は仕様タブの数値を優先すべきです。

GT3Fの「1」と「2」は、GT3Aの「1」「2」と同じ意味ですか?

接点数を表す点は共通ですが、もう一段の意味が違います。IDEC公式製品ページによれば、GT3F-1(限時1C)にはリセット入力付き、GT3F-2(限時2C)にはリセット入力なしと明記されています。接点数が増えるとリセット入力機能が失われるという、GT3Aにはない対応関係がGT3Fには存在します。

GT3W(ツインタイプ)はもう買えないのですか?

IDEC公式製品ページ(GT3W-A11AF20N、GT3W-A33AF20N)には、いずれも「販売中止 2025/09/30」と明記されています。ツインタイプは限時1C+限時1Cの独立した2系統を1台に持ち、8つの動作モードを切り替えられる製品でしたが、現行のGT3シリーズ製品一覧には含まれていません。現物にGT3Wの型番を見つけた場合は、代替可否を含めて別途確認が必要です。

参考文献・出典

  • IDEC公式サイト「GT3シリーズ オールマルチタイマ」製品一覧ページ (21件の品番一覧(GT3A-1AF20~GT3A-6AD24、GT3F-1AF20~GT3F-2AD24、SR6P-S08/S11/M08G/M11G、RTB-M01/B01)、シリーズの主な特長として「AC100~240Vフリー電源」「セラミック振動子発振計数式の採用で高精度を実現」「DIN48mm角アダプタで埋込形に変更可能[マルチモード(アナログ設定)タイプ]」「0目盛での瞬時動作機能付」「1台で96機種分をカバーするマルチモード/マルチ時限/フリー電源を実現」「海外主要安全規格の適合品、UL、c-UL認証品、EN規格適合品」の記載。GT3A-1AD24(1AF20のDC24V版)が一覧に存在しないことの確認。)
  • GT3A-1AF20 / GT3A-2AF20 / GT3A-3AF20・GT3A-3AD24 製品ページ(IDEC公式サイト) (GT3A-1AF20=「GT3 オールマルチタイマ 0.1S~180H 4動作 限時1C」主な特長「オンディレイ、インターバルON、サイクルOFF、サイクルON」「100-240VAC ディレイ付き SPDT 01秒~180時間」。GT3A-2AF20=「限時1C+瞬時1C」主な特長は同じ4動作、電気仕様「SPDT+SPDT」。GT3A-3AF20=「限時2C」主な特長は同じ4動作、電気仕様「DPDT」、仕様タブの電気的仕様「使用電圧:AC 100/240V」。GT3A-3AD24=仕様タブの電気的仕様「使用電圧:AC/DC 24V」(主な特長欄の短文表記は100-240VACのままだが仕様タブの使用電圧が正)。)
  • GT3A-4AF20 / GT3A-5AF20 / GT3A-6AF20 製品ページ(IDEC公式サイト) (GT3A-4AF20=「GT3 オールマルチタイマ 0.1S~180H 4動作 限時2C 外部制御可」主な特長「オンディレイ、サイクル、信号ON/OFFディレイ、信号OFFディレイ」。GT3A-5AF20=同じく「限時2C 外部制御可」主な特長「インターバルON、ワンショットサイクル、信号ON/OFF遅延、信号OFF遅延」。GT3A-6AF20=同じく「限時2C 外部制御可」主な特長「ワンショット、ワンショットON遅延、信号ON/OFF遅延」。)
  • GT3F-1AF20 / GT3F-1AD24 / GT3F-2AF20 製品ページ(IDEC公式サイト) (GT3F-1AF20=「GT3 電源オフディレータイプ 0.1S~600S 限時1C リセット入力付」主な特長「オフディレイ 100-240VAC 遅延 SPDT 0.1秒~600秒」「リセット入力付き」。GT3F-1AD24=仕様タブの電気的仕様「使用電圧:AC/DC 24V」、主な特長「オフディレイ 24VAC/DC 遅延型 SPDT 0.1秒~600秒」「リセット入力付き」。GT3F-2AF20=「限時2C リセット入力なし」主な特長「オフディレイ 100-240VAC 遅延 DPDT 0.1秒~600秒」「リセット入力なし」。)
  • GT3W-A11AF20N / GT3W-A33AF20N 製品ページ(IDEC公式サイト、販売中止品) (GT3W-A11AF20N=「GT3 ツインタイプ 6H/6H 8動作 限時1C+限時1C」、ページ上部に「販売中止 2025/09/30」の表示、主な特長「ツインタイマー 100-240VAC T1 & T2: 01秒~6時間」。GT3W-A33AF20N=「GT3 ツインタイプ 300H/300H 8動作 限時1C+限時1C」、同じく「販売中止 2025/09/30」、主な特長「ツインタイマー 100-240VAC T1 & T2: 01秒~300時間」。)
  • SR6P-S11 製品ページ(IDEC公式サイト、ワンタッチSソケット) (製品カテゴリ名「ワンタッチSソケット」、主な特長「パネルマウントアダプター用ソケット、11ピンはんだ端子」。関連資料として「ワンタッチSソケット SY形/SM形/SH形/SR形」カタログの記載。)
型番不明でもOK

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