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三菱電機ACサーボアンプMELSERVOの型番はどう読むのか|MR-J4-40AのA・B・GFと「40」が表す定格出力コード

読了目安: 12分 編集: 電材サーチ編集部(編集・出典ポリシー

制御盤の改修現場で、外したサーボアンプの銘板に「MR-J4-40A」とある。手元の予備品には「MR-J4-40GF」。数字の並びはほぼ同じに見えるのに、末尾の一文字だけが違う。同じ0.4kW機だろうとは思う。ただ、末尾のAとGFを読み替えて発注してよいものか、この場では判断がつかない。

三菱電機のACサーボMELSERVOは、MR-J4・MR-J5という世代と、単相・三相・DC48V/24Vという電源、そして汎用・SSCNETⅢ/H・CC-Link IEフィールドといった複数のインタフェースが一つの型番の中に畳み込まれている機器だ。畳み込まれた記号を一つずつ広げていくと、型番はただの製品コードではなく、盤の配線方式そのものを指示する仕様書になる。以下、三菱電機公式の「サーボアンプ形名構成」図に基づいて、この畳み込みを解いていく。

型番の骨格——定格出力・インタフェース・特殊仕様という3つの部品

三菱電機の公式サイトが公開する形名構成図は、1軸サーボアンプの形名を「MR-J4-[定格出力コード][インタフェース記号]-[特殊仕様記号]」という構成で示している。MR-J4-40Aという型番をこの型に当てはめると、MR-J4(シリーズ名)+40(定格出力コード)+A(インタフェース記号)+(特殊仕様は空欄=標準品)という3つの部品に分解できる。MR-J4-40GFであれば、定格出力コードは同じ40のまま、インタフェース記号だけがGFに置き換わっている。骨格自体はMR-J5でも変わらない。

「40」は40kWではなく0.4kW——そして70だけが素直に読めない

型番の数字を見て「40なら4.0kWだろう」「10なら10kWだろう」と直感的に一桁ずらして読んでしまう人は少なくない。形名構成図に掲載された定格出力コード表を見ると、その直感は外れる。10は0.1kW、20は0.2kW、40は0.4kW、60は0.6kW、100は1kW、200は2kWと、コードを10で割った値がそのままkWになる並びだ。11kW以降は11K・15K・22Kのように末尾にKが付く表記へ切り替わり、桁のルールも変わる。

ここまでは規則的に見える。ところが表の中に一つだけ、この換算が通用しないコードが混じっている。70である。10で割れば0.7kWに見えるが、形名構成図が示す値は0.75kWだ。定格出力の実値がキリの良い数字とは限らないため、コード側にも半端な値がそのまま現れている。他のコードを規則的に読めてしまった分、この70だけは油断すると読み違える。

末尾のA・B・GFが分けるのは、出力の大きさではなく通信方式

型番の後半、定格出力コードのすぐ後ろに続くA・B・GFは、出力の大小とは無関係に、上位のコントローラとどう通信するかを示すインタフェース記号だ。形名構成図はAを「汎用」、Bを「SSCNETⅢ/H」、GFを「CC-Link IEフィールド」と定義している。汎用インタフェースはパルス列指令やアナログ指令で位置決めを行う方式で、SSCNETⅢ/HとCC-Link IEフィールドはいずれも三菱電機のモーションコントローラやPLCと専用のネットワークで結ぶ方式になる。

同じ0.4kWのMR-J4-40Aと MR-J4-40GFが盤の中で入れ替え可能かどうかは、この一文字が決める。コントローラ側がCC-Link IEフィールドで通信する構成であれば、汎用インタフェースのAでは指令を受け取れない。型番の見た目の近さに引きずられて数字だけ合わせて発注すると、通信方式が食い違ったまま届く。

電源欄のなし・1・4・6——空欄をそのまま「200V」と決め打ちしない

インタフェース記号の後ろ、あるいは型番の中盤に入る電源欄にも読み方の癖がある。形名構成図によれば、電源欄が空欄(なし)のサーボアンプは三相AC200Vまたは単相AC200V、1は単相AC100V、4は三相AC400Vに対応する。ここまでは順当だ。

だが脚注を読むと、この対応には容量による制限が付く。単相AC200Vが選べるのは0.1kW〜2kWのサーボアンプに限られ、三相AC400V(コード4)が選べるのは0.6kW以上に限られる。小容量機は400V化できず、大容量機は単相での使用ができない——電源欄の記号一つだけでは、実際にどの電圧をどの容量で使えるかまでは読み切れないということだ。

さらにもう一つ、6というコードがある。DC48V/DC24Vに対応する電源欄の記号だが、これはB・Aインタフェースの形名構成図にだけ登場する。GFインタフェースの形名構成図の電源欄には、なし・1・4の3種類しか示されておらず、6という選択肢自体が表に載っていない。同じMR-J4という頭を持つサーボアンプでも、インタフェースが変わると電源欄の選択肢そのものが変わる。

見落としやすい記号——「RJ」は世代とインタフェースをまたぐと中身を変える

ここまでの規則を押さえると、次に引っかかるのが特殊仕様欄のRJという2文字だ。この記号さえ覚えておけば追加機能が読み取れる、と思いたくなる。ところが形名構成図を並べて読むと、その期待は崩れる。

GFインタフェースの形名構成図では、RJは「フルクローズド制御4線式/機械端エンコーダABZ相入力対応/機能安全ユニット対応/DC電源入力対応」と説明されている。一方、B・Aインタフェースの形名構成図に載るRJの説明には、これと同じ項目に加えて「位置決めモード対応」が含まれる。同じRJという記号が、インタフェースが変わるだけで説明文の中身まで変わっているということだ。

次世代のMR-J5に目を移すと、この揺れはさらに広がる。ネットワーク対応のGインタフェースにはRJのほかにHSという記号があり、RJから「機能安全入出力信号3点」を除いた内容になっている。汎用のAインタフェースのRJに至っては、「高分解能アナログ入力対応」という、MR-J4のRJにはなかった項目が加わっている。RJという記号列を一つの意味として暗記し、世代やインタフェースをまたいで使い回すのは危うい。形名構成図はシリーズごと、インタフェースごとに個別に用意されており、その都度確認するのが唯一確実な読み方になる。

多軸一体形は、単軸とはまったく別のルールで数字を組む

もう一つ、型番の規則が根本から変わる領域がある。MR-J4W2-22Bのように、頭にW2やW3が付く多軸一体サーボアンプだ。W2は2軸一体、W3は3軸一体を示す軸数記号で、形名構成図によればこの系列のインタフェースはB(SSCNETⅢ/H)のみに限られている。

読み方が変わるのは、その後ろに続く出力コードだ。単軸の形名構成図では「20」が0.2kW、「40」が0.4kWという2桁のコードだった。ところが多軸一体形の出力コード表を見ると、「22」はA軸0.2kW・B軸0.2kW、「44」はA軸0.4kW・B軸0.4kW、「1010」はA軸1kW・B軸1kWを意味している。つまり単軸コードの「2」「4」「10」という1桁・2桁の短縮値を、軸の数だけ並べて連結したものが多軸一体形の出力コードになっている。3軸一体の「222」であれば、3軸ともに0.2kWだ。

MR-J4W2-22Bという型番だけを見て、単軸の感覚で「22」を2.2kWや0.22kWと読んでしまうと、まったく違う容量にたどり着く。同じ「2」という数字が、単軸では十の位の0.2kWを表し、多軸一体形では軸ごとの短縮コードとして繰り返される——型番の桁の意味は、頭の記号がWかどうかで先に切り替わっている。

大容量帯では、そもそも型番の体系ごと分かれる

W2・W3を付けた多軸一体形まで読めるようになると、次はもっと大きな容量の銘板に出会って戸惑うことになる。MR-J4-DU900Bのような型番だ。頭のMR-J4までは見覚えがあるのに、その後ろに続くDUという見慣れない2文字が挟まっている。

これは1軸・多軸一体形とは別枠の「ドライブユニット」の形名構成図に属する型番で、三菱電機の説明によれば900は9kW、11K〜55Kは11kW〜55kWという、単軸のサーボアンプよりも一段上の容量帯を担う。インタフェース記号はB(SSCNETⅢ/H)・A(汎用)と単軸と同じ文字を使うが、このドライブユニットは単体では動かず、MR-CV(電源回生コンバータユニット)またはMR-CR(抵抗回生コンバータユニット)という、さらに別の型番体系を持つユニットとの組み合わせが前提になる。形名構成図はMR-CV11Kという例を示し、11K〜75Kという独自の容量コードを電源回生コンバータユニットに割り当てている。同じMELSERVOという製品群の中でも、容量が一段上がった瞬間に型番の読み方のルールごと切り替わっている。

MELSERVOサーボアンプの型番確認・見積りについて

電設資材専門商社・松本電業株式会社(東京都台東区台東2-4-11)では、制御盤・工作機械に残ったMELSERVOサーボアンプの型番から、インタフェース(A・B・GF・G等)と電源仕様の確認、後継機種への読み替えまでのご相談を見積フォームで受け付けている。銘板の一部が読み取れない場合は、現物の写真を添えてもらえると照合が早い。

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よくある質問

MR-J4-40Aの「40」は40kWを表しているのですか?

いいえ、0.4kWです。三菱電機のサーボアンプ形名構成図に掲載された定格出力コード表では、10=0.1kW、20=0.2kW、40=0.4kW、60=0.6kW、70=0.75kW、100=1kW、200=2kW、350=3.5kW、500=5kW、700=7kWと続き、11kW以降だけ11K・15K・22Kのように末尾にKが付く表記に切り替わります。40という数字は10倍してもkWにはならず、あくまで表の中の対応するコードとして読む必要があります。特に70はそのまま10で割ると0.7kWに見えますが、公式の表では0.75kWと定義されており、単純な換算では読み違えるコードです。

MR-J4-40AとMR-J4-40GFは何が違うのですか?

定格出力(0.4kW)は同じで、末尾の記号が示すインタフェース(通信・入出力方式)が異なります。三菱電機の形名構成図では、Aは「汎用」、GFは「CC-Link IEフィールド」に対応するインタフェースと定義されています。同じ0.4kWのサーボアンプでも、上位のコントローラとどう通信するかによって末尾の記号を選ぶ必要があり、A・GFはそれぞれ別の形名構成図(電源欄・特殊仕様欄の内容も一部異なる)に掲載されています。

型番の電源欄が空欄(なし)のとき、何ボルトの電源に対応していますか?

三菱電機の形名構成図によれば、電源欄が空欄(なし)のサーボアンプは三相AC200Vまたは単相AC200Vに対応します。ただし脚注には「単相AC200Vは0.1kW〜2kWのサーボアンプのみ」という適用範囲が明記されており、大容量機は単相での使用ができません。なお電源欄に4が入ると三相AC400V(脚注により0.6kW以上のサーボアンプのみ)、6が入るとDC48V/DC24Vですが、6が使えるのはB・Aインタフェースの形名構成図であり、GFインタフェースの形名構成図にはこの選択肢自体が示されていません。

特殊仕様記号「RJ」は、どのサーボアンプでも同じ機能を追加しますか?

同じ2文字でも、インタフェースと世代によって説明されている機能の範囲が異なります。三菱電機のMR-J4の形名構成図では、GFインタフェースのRJは「フルクローズド制御4線式/機械端エンコーダABZ相入力対応/機能安全ユニット対応/DC電源入力対応」と説明されているのに対し、B・AインタフェースのRJはこれに「位置決めモード対応」が加わります。さらに次世代のMR-J5では、Gインタフェース側にRJとは別にHSという記号が用意され、AインタフェースのRJには「高分解能アナログ入力対応」という異なる説明が付きます。RJという記号だけを覚えて世代・インタフェースをまたいで同じ機能だと決め打ちするのは危険です。

多軸一体形サーボアンプ「MR-J4W2-22B」の「22」はどう読みますか?

単軸のサーボアンプとは別ルールです。三菱電機の形名構成図によれば、W2は2軸一体、W3は3軸一体を示す軸数記号で、そのあとに続く出力コードは軸ごとの定格出力を1桁または2桁の短縮コードで並べたものです。「22」はA軸0.2kW・B軸0.2kW、「1010」はA軸1kW・B軸1kW、3軸一体の「222」は3軸ともに0.2kWを意味します。単軸の形名構成図では「20」が0.2kWを表すのに対し、多軸一体形では「2」という1桁の短縮コードが0.2kWに対応しており、同じ2という数字でも単軸と多軸で桁の意味が変わる点に注意が必要です。

参考文献・出典

  • サーボアンプ形名構成|MELSERVO-J4|製品特長|ACサーボ MELSERVO|三菱電機FA (1軸サーボアンプの形名構成図2種(インタフェースGF=CC-Link IEフィールド版の「MR-J4-10GF」例、インタフェースB=SSCNETⅢ/H・A=汎用版の「MR-J4-10B」例)に示された定格出力コード表(10=0.1kW〜22K=22kW、70=0.75kWを含む)、電源欄(なし=三相/単相AC200V、1=単相AC100V、4=三相AC400V、6=DC48V/DC24VはB/Aインタフェースのみ)、特殊仕様欄(RJの説明がGF版では「フルクローズド制御4線式/機械端エンコーダABZ相入力対応/機能安全ユニット対応/DC電源入力対応」、B/A版ではこれに「位置決めモード対応」が加わる)、多軸一体サーボアンプ「MR-J4W2-22B」の形名構成図(軸数記号W2=2軸・W3=3軸、A軸/B軸/C軸別の出力コード表:22=A軸0.2kW+B軸0.2kW、1010=A軸1kW+B軸1kW、222=3軸とも0.2kW)、ドライブユニット「MR-J4-DU900B」の形名構成図(900=9kW、11K〜55K=11kW〜55kW、インタフェースB・A)、電源回生コンバータユニット「MR-CV11K」・抵抗回生コンバータユニット「MR-CR55K」の形名構成図(MR-CVの容量コード11K〜75K)、注1〜注14の脚注(単相AC200Vは0.1kW〜2kWのみ、三相AC400Vは0.6kW以上のみ等の適用範囲))
  • サーボアンプ形名構成|MELSERVO-J5|製品特長|ACサーボ MELSERVO|三菱電機FA (1軸サーボアンプの形名構成図(インタフェースG=ネットワーク対応「MR-J5-10G」、対応ネットワーク欄:なし=CC-Link IE TSN対応・N1=EtherCAT/EtherNet/IP対応/インタフェースA=汎用「MR-J5-10A」)に示された定格出力コード表(10=0.1kW〜25K=25kWまで、上限がMR-J4の22Kより高い12K/17K/25Kという刻み)、電源欄(なし=三相AC200V・単相AC200Vまたは「DC入力」を含む、4=三相AC400V)、特殊仕様欄(HSとRJの機能差、Aインタフェース版RJの説明が「高分解能アナログ入力対応」を含む点))
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