PR 本記事で紹介する商品リンクにはAmazonアソシエイト・プログラム等のアフィリエイトリンクが含まれます。詳細は広告についてをご覧ください。
検出物の材質だけでは、近接センサー・光電センサーの型番は決まらない。検出物と距離 → 取付条件 → 応答 → 入力回路 → 使用環境の順に条件をそろえ、メーカーの機種別資料で候補を照合する。
本記事は、FA設備の新規選定・交換で使う共通手順をまとめたもの。材質別の検出距離低下や、個別シリーズの型番記号は関連記事で詳しく扱う。旧品と外径・線数・配線色が同じでも、それだけで互換とは判断しない。
まず記録する選定条件
以下は、オムロンの近接センサ共通注意事項と光電センサの選定ポイントを、比較に使う項目として整理した表である。型番・数値が不明な欄は推測で埋めず、仕様書や現物表示で確認する。
| 確認する条件 | 記録・照合する内容 |
|---|---|
| 検出物 | 材質、縦・横・厚さ、色・透明度・光沢、表面処理 |
| 距離 | 実際の検出距離、位置のばらつき、設定距離・安定検出範囲 |
| 取付 | センサーと反射板の設置スペース、周囲金属、隣接センサーの台数・間隔 |
| 応答 | 搬送速度、最小ワークの幅・間隔、センサーの応答時間・応答周波数 |
| 接続先 | 電源、PLC入力・負荷の型番と回路図、NPN/PNP、検出時に必要な出力論理 |
| 使用環境 | 温度、水・油・薬品、結露・汚れ、外乱光などの有無 |
交換では旧型番を末尾・接続方式まで記録し、この表を旧品・候補品の両方で照合する。メーカーの代替品情報があっても、設備側の条件まで一致するとは限らない。
検出方式を絞る
| 検出したいもの・制約 | 候補になる方式 | 次に確認する条件 |
|---|---|---|
| 金属の近距離検出 | 誘導形近接センサー | 材質・寸法による距離変化、周囲金属 |
| 金属・非金属・液体などの近距離検出 | 静電容量形近接センサー | 検出物・容器・周囲物を含む機種の条件、感度・環境変化 |
| 対向する2か所に取り付けられる | 透過形光電センサー | 最小検出物体、光軸、投受光器の取付・配線 |
| 反射板を設置できる | 回帰反射形光電センサー | 透明体への対応、反射板との距離、不感帯・鏡面反射 |
| 反射板を置かず、検出物からの反射を使う | 拡散反射形光電センサー | 色・光沢・傾きによる距離変化と背景 |
| 背景を除外したい | 距離設定形光電センサー | BGS等の機能、設定・検出範囲、不感帯 |
| 一定の範囲内だけを検出したい | 限定反射形光電センサー | 投受光範囲、検出物の傾き・表面状態 |
これは候補を絞る表であり、材質や方式名だけで検出可否を保証するものではない。距離設定形と限定反射形は別方式で、どちらかを一律に「透明体向け」とは扱わない。
近接センサー:距離と取付条件を一緒に確認する
誘導形は材質と検出物の寸法を照合する
誘導形は、金属が近づいたときの渦電流による変化を検出する。カタログの検出距離は標準検出体を基準とするため、実際の材質・大きさ・厚さ・メッキの条件を確認する。標準品と非鉄金属対応品も区別する。
パナソニックGX-F8Aのアルミの例では、修正係数は約0.48で、最大動作距離2.5mmは約1.2mm、鉄での安定検出範囲0〜2.1mmはアルミでは約0〜1.008mmとなる。最大動作距離と安定検出範囲は別であり、この係数を他機種へ一律には使わない。
取付距離は、機種が指定する設定距離・安定検出範囲に合わせる。温度・電源電圧による変動もあるため、公称の最大値だけで取付位置を決めない。材質変更時の詳しい確認方法は、近接センサーの材質別補正係数と検出距離の解説を参照。
周囲金属と隣接センサーも選定条件になる
検出物以外の金属が検出面の近くにあると、検出性能が変わることがある。埋め込みの可否や突出し量は機種別の「周囲金属の影響」で、並行・対向に取り付ける間隔は「相互干渉」で照合する。外径が同じでも、取付寸法まで同じとは限らない。
E2Eの記号から仕様を調べる場合は、オムロンE2Eの型番の読み方へ。記号の解読後も、選んだ型番の取付条件を確認する。
静電容量形は周囲物と使用状態まで確認する
静電容量形は静電容量の変化を利用し、金属に加えて樹脂・ガラス・液体なども検出対象になる。誘電率や周囲物、湿度・結露などの影響を受けるため、感度調整だけで条件を満たせるか確認する。容器越しに検出する場合は容器も含めて照合し、実際の使用状態で安定検出を確かめる。
光電センサー:光学方式と出力の動作を分けて選ぶ
透過形は投光器と受光器を対向させ、遮光を検出する。回帰反射形は投受光器と反射板、拡散反射形は検出物からの反射光を使う。拡散反射形では色や表面状態が検出距離に影響する。回帰反射形の鏡面反射の影響にはMSR機能で対応する機種があるが、透明体対応や不感帯も含め、使用機種の条件で選ぶ。
限定反射形は投光ビームと受光エリアが重なる一定範囲を検出する。距離設定形は主に三角測距で位置を判別し、BGSなどの機能で背景の影響を抑える。「距離を設定する方式」と、アナログ出力・デジタル表示の有無は同じ分類ではない。寸法を測りたい場合は、有無検出だけで足りるのか、変位・測長が必要なのかを先に分ける。
LIGHT ON/DARK ONは入光・遮光に対する出力動作を表す。「物体あり=ON」とは限らないため、検出物が来たときにPLCで必要な信号と照合する。最小検出物体・光のスポットや不感帯も確認し、最短距離に近づければ必ず検出できるとは考えない。
E3Zの方式・NPN/PNP・接続記号は、オムロンE3Zの型番の読み方で確認できる。
電源・出力・応答を接続先と照合する
DC2線式とDC3線式
DC2線式は負荷と直列に接続する。OFF時は漏れ電流によって負荷が復帰できないことがあるため、負荷の復帰電圧・復帰電流と照合する。ON時も、センサーの出力残留電圧を考慮して負荷の動作電圧を確保できるか確認する。この2つは別の確認である。
DC3線式は電源線と出力線を分ける。NPN/PNPの名称や配線色だけで接続を決めず、センサーの出力回路図とPLC入力の回路図・COM接続、電源・負荷の定格を照合する。AC型を含め、必要な電源と応答の仕様は候補型番ごとに確認する。
搬送速度と入力条件
光電センサーの応答時間は光入力が変化してから出力が動作・復帰するまでの遅れである。搬送速度、最小ワーク幅、ワーク間隔を記録し、必要なON時間とOFF時間を検討する。センサーの応答だけでなく、PLC側の入力フィルタなどの条件も接続先の仕様書で確認する。応答周波数の値だけから、任意の大きさ・間隔のワークを検出できるとは判断しない。
配線・ノイズ対策は機種の施工要領で確認する
センサー配線と動力線・インバータ出力線を同一配管・同一ダクトに収めず、メーカーの注意事項に従って配線を分離する。ノイズの侵入経路によって対策は異なるため、シールドの接続箇所、電源側の対策、接地はセンサーと接続機器の施工要領で照合する。片側接地や本体FG接地を全機種共通の方法とは扱わない。
候補型番が決まったら
メーカーの選定ツールで候補を絞った後も、冒頭の条件表と機種別資料を照合する。不明な条件は型番と一緒に記録して問い合わせる。
関連する近接センサー・選び方の品種・型番をお探しですか?
電材サーチでは、メーカー横断で目的の型番を素早く見つけ、そのまま見積もりを依頼できます。