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リレー・制御機器電材基礎型番の読み方

ロバト電機(Lovato Electric)の電磁接触器「BFシリーズ」の型番はどう読むのか|同じ「BF09」を名乗る2品番の中身が違う理由

読了目安: 9分 編集: 電材サーチ編集部(編集・出典ポリシー

制御盤の予備品箱から、ラベルの薄くなった電磁接触器を二つ取り出す。片方には「BF0910A230」、もう片方には「BF09T4A230」と刻印されている。頭の4文字はどちらも「BF09」——同じシリーズ、同じフレームのはずだ。ところが仕様書を並べると、片方は3極でAC-3(モーター開閉用途)の定格電流が9A、もう片方は4極でAC-1(抵抗負荷用途)の定格電流が25A。極数も、電流を測る物差しそのものも違っている。同じ「09」を名乗りながら、なぜここまで違う顔をしているのか。

Lovato Electric(ロバト電機、イタリア)のオンラインカタログ(catalogue.lovatoelectric.com)の製品ページと、同社が発行する「Energy and Automation SHORTFORM CATALOGUE 2025-2027」のOrdering codes(型番構成)表を突き合わせると、この疑問は解ける。以下、公式資料に基づいて型番を一段ずつ剥がしていく。

型番の骨格——電流クラス・補助接点・コイルという3つの区画

BFシリーズの型番は、大きく3つの区画でできている。「BF」に続く2桁の数字が、使用カテゴリAC-3(モーター負荷での開閉)における定格電流をアンペア単位でほぼそのまま表す。BF09なら9A、BF12なら12A、BF18なら18A、BF25なら25A——ここまでは番号と電流値が素直に一致する。

次の2桁が、3極品では補助接点の構成を示す。SHORTFORM CATALOGUEのOrdering codes表を見ると、「01」は1NC(b接点)、「10」は1NO(a接点)に対応しており、実際にBF0901A230の製品ページには「1NC auxiliary contact with mirror contact function」、BF0910A230には「1NO auxiliary contact」と明記されている。最後がコイルの種類と電圧だ。「A」はAC電源用コイル、「D」はDC電源用コイルを示し、続く3桁の数字がコイル電圧を表す。カタログのVAC選択肢は012・024・048・110・230・400、VDCは012・024・048・110・220と決まっている。BF0910A230なら「A」+「230」でAC230V用コイル、BF0910A024は「A」+「024」でAC24V用コイルということになる。

「09」は電流の値であって、フレーム番号ではない

ここまでの規則を当てはめれば、BF12・BF18・BF25もすんなり読める。BF1210A230は3極・AC-3定格12A・1NO補助接点・AC230Vコイル。BF1810A230は3極・AC-3定格18A・1NO・AC230Vコイル。BF2510A230は3極・AC-3定格25A・1NO・AC230Vコイルで、公式カタログで確認した実際のIth(AC-1)はそれぞれ28A・32A・32Aだった。BF18とBF25でIth値が同じ32Aという点は、公式資料に基づく実測値であって偶然の一致ではない——両者は同じ物理フレームを共有しているからだ。

事実、BF09・BF12・BF18・BF25の4機種は、公式製品ページに記載された梱包寸法(090×047×086mm)と本体重量(356〜358g)がすべて一致する。つまり「09」から「25」までの数字は、フレームサイズそのものの型番ではなく、一つのフレームの中でコイルと接点構成だけを変えて実現している電流ラインナップの表示にすぎない。フレームという入れ物は一つで、その中の性能設定が09・12・18・25という数字として型番の先頭に現れている。

BF09T4A230が「同じ09」なのに違う顔をしている理由

ではBF09T4A230は何が違うのか。答えは末尾から2番目の区画、通常なら「01」か「10」が入る位置に置かれた「T4」にある。SHORTFORM CATALOGUEのOrdering codes表は、この位置に「T4」が入る型番を「四極(Four-pole)コンタクタ、補助接点は含まない(excludes aux contacts)」と定義している。実際にBF09T4A230の製品ページを開くと、極数は3ではなく4、「Type of built-in auxiliary contacts」の項目自体が存在しない——BF0910A230にはあった1NOの記載がまるごと消えている。

興味深いのは、この4極版がAC-3ではなくIth(AC-1)を主表記に据えている点だ。BF09T4A230の見出しは「Four-pole contactor, IEC operating current Ith (AC1) = 25A」となっており、AC-3の数値はカタログの仕様表の奥、9A/4.2kWという形で申し訳程度に残っている。このAC-3=9A/4.2kWは、BF0910A230のAC-3定格と寸分たがわず同じ数値だ。つまりBF09T4A230は、BF09という同じフレーム・同じ接点容量を土台にしながら、極を1本追加して4極構成に仕立て、その代わりに補助接点を省いた派生型だと分かる。4本目の極は主にヒーターや照明といった抵抗負荷、あるいは中性線の開閉に使われることを想定しているため、モーター用のAC-3ではなく抵抗負荷用のAC-1を前面に出した仕様表示になっている——というのがカタログの数字から読み取れる説明だ。

なお、梱包寸法はBF09T4A230も090×047×086mm、重量356gとBF0910A230(358g)とほぼ同じだった。極を1本増やしても、フレームの外形自体は変わっていない。

BF25とBF26のあいだにある、見た目以上の境目

BF2510A230の次にBF2600A230という型番が並んでいると、たった1しか違わない数字の連番に見える。ところが公式製品ページで確認すると、BF2600A230の梱包寸法は088×056×093mm、重量424g——BF25までの4機種(090×047×086mm、356〜358g)とは別物の、ひとまわり大きい筐体だった。SHORTFORM CATALOGUEのOrdering codes表もBF09〜BF25を一つの枠、BF26〜BF38を次の枠として区切っており、この2つの数字の間には物理的なフレーム交代という境目が引かれている。

もう一つ、BF2600A230の型番末尾2桁は「00」だ。BF09〜BF25では「01」か「10」だったこの位置が、BF26以降ではすべて「00」に統一されている。SHORTFORM CATALOGUEの表を確認する限り、BF26以上のフレームには標準で内蔵される補助接点そのものが用意されておらず、必要であれば外付けのBFX10シリーズ補助接点ブロックを追加する構成になる。データベース上BF2600A230は定格電流が未確認のままになっていたが、公式製品ページで確認したAC-3定格は26A/13kW、Ith(AC1)は45Aだった。

もうひとつ付け加えておくと、BF25とBF32にはT4(4極)版が用意されていない。SHORTFORM CATALOGUEの表でBF09・BF12・BF18・BF26・BF38の行にはT4のセルに型番が入っているのに対し、BF25とBF32の行だけは「-」のままだ。数字が並んでいるからといって、どのフレームにも同じ選択肢が用意されているとは限らない。

現場で間違えやすい点

型番の後半2桁を「電流の続き」と読み違えるのが、もっとも起きやすい取り違えだ。BF0910A230の「10」は電流値ではなく1NOという補助接点の構成であり、電流はあくまで頭の「09」(9A)で決まっている。同様に、BF2600A230の「00」を見て「電流が0」あるいは「型番が未完成」と誤読すると、これも補助接点なし、という意味を取り違えることになる。

もう一つは、BF25とBF26を同一フレームの連番だと思い込んで代替品を選んでしまうケースだ。取付穴のピッチやケース外形が異なるため、既存の制御盤にBF2510A230が収まっていた場所へBF2600A230を無検討で差し替えることはできない。逆に、BF09T4A230のような4極品を選ぶときは、補助接点が内蔵されていないという前提で、必要な段数のBFX10シリーズ補助接点ブロックを別途手配しておく必要がある。

実務上の注意点

型番からコイル電圧(A024/A230など)を読み取れても、それだけでは在庫確認は終わらない。極数(3極/4極)・補助接点の有無と種類(1NO/1NC/なし)・AC-3とAC-1のどちらの定格で選定すべきかという3点は、いずれも型番の中の別々の区画に書かれている。図面や現物ラベルの型番を控える際は、末尾のコイル電圧コードだけでなく、中間の2桁(またはT4)まで含めて正確に転記しておきたい。

電設資材専門商社の松本電業株式会社(東京都台東区台東2-4-11)では、Lovato Electric製BFシリーズ電磁接触器の型番確認・お取り寄せ・お見積りに対応している。型番の一部が判読できない場合は、現物の型式プレートを撮影した写真があると照合が早い。

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よくある質問

BF0910A230とBF09T4A230は、なぜ同じ「BF09」なのに極数も定格電流の基準も違うのですか?

「BF09」という頭の数字は、そのフレームが持つ使用カテゴリAC-3(モーター負荷での開閉)の定格電流がおよそ9Aであることを表しています。BF0910A230はこのフレームの標準的な3極構成で、AC-3定格9A・1NO補助接点内蔵という仕様です。一方BF09T4A230は、末尾から2番目の区画に「T4」という記号が入っており、Lovato Electricの「Energy and Automation SHORTFORM CATALOGUE 2025-2027」のOrdering codes表はこの記号を「4極・補助接点は含まない」と定義しています。実際に公式製品ページを確認すると、BF09T4A230の仕様表に載るIe(AC3)400V値は「9A/4.2Kw」とBF0910A230とまったく同じ数値で、同じフレーム・同じ接点容量を土台に極を1本追加した派生型であることがわかります。ただし見出しの主表記はAC-3ではなくIth(AC1)=25Aになっており、4極版は抵抗負荷などを想定したAC-1側の数値を前面に出す仕様表示になっています。

型番中の「10」「01」「00」「T4」は、それぞれ何を表していますか?

3極品では、この位置の2桁が内蔵補助接点の構成を示します。SHORTFORM CATALOGUEのOrdering codes表と個別の製品ページを突き合わせると、「10」は1NO(a接点)、「01」は1NC(b接点、ミラー接点機能付き)です。「00」は補助接点が内蔵されていないことを示し、BF26以上のフレームではこの「00」以外の型番が用意されていません(必要な場合は外付けのBFX10シリーズ補助接点ブロックを追加します)。「T4」はこの位置に入る特殊な記号で、4極構成であることと、その4極版には補助接点が内蔵されないことを同時に示しています。

BF25(BF2510A230)とBF26(BF2600A230)は数字が1つ違うだけですが、そのまま代替できますか?

できません。公式製品ページで確認した梱包寸法・重量を比較すると、BF0910A230からBF2510A230までの4機種はいずれも梱包寸法090×047×086mm・重量356〜358gと共通ですが、BF2600A230は梱包寸法088×056×093mm・重量424gと、ひとまわり大きい別の物理フレームになっています。SHORTFORM CATALOGUEのOrdering codes表も「BF09 – BF25」と「BF26 – BF38」を別の枠として区切っており、この2つの数字の間には型番の連番以上の、フレーム交代という境目があります。取付穴のピッチや外形が変わるため、制御盤の既存スペースへの流用可否は必ず現物寸法で確認してください。

コイル電圧を表す末尾の数字(A024・A230など)にはどんな種類がありますか?

SHORTFORM CATALOGUEのOrdering codes表の注記によれば、BF09〜BF38の範囲でACコイル(記号A)に用意される電圧は012・024・048・110・230・400(単位V)、DCコイル(記号D)は012・024・048・110・220の5種類です。BF0910A024はAC24V用、BF0910A230やBF1810A230などはAC230V用のコイルに該当します。DC制御電源の盤で使用する場合は、Dで始まる型番のラインアップから選定することになります。

参考文献・出典

型番不明でもOK

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