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配管・電線管電材基礎型番の読み方

カナフレックスの電線保護管、型番はどう読むのか|カナフレキスーパーNの『14』が内径14mmではない理由、カナレックスの『N』との違い

読了目安: 9分 編集: 電材サーチ編集部(編集・出典ポリシー

冒頭の場面・会話は、内容の理解を助けるための例示です。特定の現場・企業・案件を指すものではありません。

「KFSN-14の内径は14mmのはずだ」――型番の末尾についた数字をそのまま寸法だと思い込むのは、電線管を扱う現場では珍しいことではない。だが実際にカナフレックスコーポレーションの公式資料を開くと、KFSN-14の内径欄には「参考内径15.2mm」という、14よりも1mm以上大きい数字が並んでいる。誤植だろうか、それとも思い込みの方が間違っているのだろうか。

答えは後者だ。そしてこの1.2mmのずれには、JIS規格が電線管の寸法をどう規定しているかという、もう少し込み入った理由が隠れている。カナフレックスコーポレーションが手がける屋内配線用電線管「カナフレキスーパーNタイプ」(KFSN)と、地中埋設用の波付硬質合成樹脂管「カナレックス(NEWカナレックス)」(KLX・NKLX)。この二つの型番を分解しながら、数字のずれの正体と、両方に共通して現れる「N」という一文字が実は別の意味を背負っている可能性を確かめていく。

型番の分解——KFSNとKLX、二つの「呼び」の仕組み

カナフレキスーパーNタイプの型番は、「KFSN」という固定の頭文字に、14・16・22・28という数字を組み合わせた4サイズで構成されている。この数字は、収容する電線の太さに応じてサイズを選ぶための識別番号で、業界では「呼び」と呼ばれる。ここまでは他の電線管と同じ構造だ。

カナレックス側はもう少し複雑になる。地中埋設用の「NEWカナレックス」は品番の頭に「KLX」を置き、30・40・50・65・80・100・125・150・200という9サイズを展開する。ここに「難燃タイプ」を指定したい場合、カナフレックスコーポレーションの公式ページには次の一文がある。

「NEWカナレックスの品番の前に”N”をつけていただくことで、難燃NEWカナレックスを指定できます。」

つまりNKLX-030は、KLX-030という通常品の頭に難燃指定の「N」を足しただけの品番であり、寸法自体はKLX-030(呼び径30mm)と共通だと読める。ここで一つ、素朴な疑問が浮かぶ。カナフレキスーパーNの「N」も、同じように「難燃」を意味しているのではないか。KFSNから頭の「N」を外せば「カナフレキスーパー」という無印の製品があって、そちらと難燃タイプを使い分けているのではないか——そう考えたくなる。

だが公式資料を探しても、「カナフレキスーパー」という無印製品も、KFSNの「N」を外し入れする運用も見当たらない。カナフレックスコーポレーションの屋内配線用電線管カテゴリには、PF管の「カナフレキスーパーNタイプ」とCD管の「カナフレキCD」という、最初から別名称の2製品が並んでいるだけだ。KFSNの「N」は、この製品名の末尾に固定された一部であって、NKLXの「N」のように着脱して仕様を切り替える接頭辞とは働き方が違う。同じアルファベット一文字が、片方は運用上のスイッチ、片方は固有名詞の一部という、性質の異なる役割を担っている可能性が高い。

実機への当てはめ——数字と実測値の対応表

まず、カナフレキスーパーNタイプ(PF管)の標準寸法を確認する。

品番呼び参考内径(mm)外径(mm)定尺
KFSN-141415.221.550m
KFSN-161616.323.050m
KFSN-222223.530.550m
KFSN-282828.936.530m

呼びの数字(14・16・22・28)と参考内径(15.2・16.3・23.5・28.9)は、どのサイズでも一致しない。一方、外径(21.5・23.0・30.5・36.5mm)は、JIS C8411がPF管の呼び14・16・22・28に定める外径の規格値とぴったり重なる。つまりJIS規格が厳密に固定しているのは外径の側であり、内径は「最小○○mm以上」という下限値の規定に過ぎない。呼びの数字は、外径と最小内径を紐づけるための識別番号であって、内径の実測値そのものではないというのが、このずれの正体になる。

念のため、姉妹品のカナフレキCD(CD管)と並べてみる。

品番呼び参考内径(mm)外径(mm)
KFCD-14141419.0
KFCD-16161621.0
KFCD-22222227.5
KFCD-28282834.0
KFCD-36363642.0

驚くことに、CD管では参考内径が呼びの数字と完全に一致している。同じカナフレックスコーポレーション、同じJIS C8411という規格の枠組みでありながら、PF管(KFSN)は内径が呼びより大きく出て、CD管(KFCD)は内径が呼びと同じ数字になる。呼びという識別番号の性質上どちらも「規格が保証するのは外径と最小内径であって、内径そのものではない」という点は共通しているのに、実際にカタログへ載る参考内径の値は、管種によってこれだけ違う顔を見せる。型番の数字だけで内径を決め打ちせず、カタログの参考内径欄を都度確認する習慣が要るのは、このためだ。

続いてカナレックス側の数字を確認する。NEWカナレックスの標準寸法は次の通りだ。

サイズ(呼び径)品番内径(mm)外径(mm)
φ30KLX-0303037
φ50KLX-0505061
φ100KLX-100100123
φ150KLX-150150195
φ200KLX-200200260

こちらは呼び径の数字と内径が完全に一致する形でカタログが組まれている。ただし、この一致はKFSNの「呼び」とは成り立ちが違う。KFSNが従うJIS C 8411は、合成樹脂製可とう電線管について呼びごとの外径と最小内径を定めた寸法規格だ——だから呼び14の外径は規格側で固定され、内径は下限が示されるだけになる。いっぽうNEWカナレックスが適合を表示するのはJIS C 3653の附属書1(波付硬質合成樹脂管)で、こちらは地中埋設の施工方法を定めた規格の附属書であり、可とう電線管の寸法規格ではない。実際、JIS C 3653は寸法規格としてJIS C 8411のほうを引用規格に挙げている。つまり「呼び径=内径」というカナレックスの分かりやすい対応関係は、カナフレックスコーポレーション自身の設計・呼称として読むのが正確だ。同じ「呼び」という言葉でも、KFSNの呼びはJIS C 8411が外径を固定する規格上の識別番号、KLXの呼びはメーカーが内径基準で付けた呼称——出自がまったく異なる二つの「呼び」が、たまたま同じ漢字で呼ばれている。

現場で間違えやすい点

型番の数字を寸法だと思い込む以外にも、この2製品には見落としやすい点がある。

一つは、呼び径の選定基準そのものだ。NEWカナレックスの公式資料には「お求めいただくNEWカナレックスの呼び径は中に納めるケーブルの仕上り外径の1.5倍以上の内径のものを選択ください」という注記がある。内径50mmのKLX-050なら、収容するケーブルの仕上り外径が33.3mm以下であることを確認してから選ぶ必要がある。呼び径の数字を「なんとなく余裕を見て一段大きめ」で選ぶのではなく、ケーブル外径の1.5倍という具体的な基準に照らして選定するのが本来の手順になる。

もう一つは、この2製品の現在の販売状況だ。カナフレックスコーポレーションの公式ページには、カナフレキスーパーNタイプ・カナフレキCDのいずれについても「こちらの製品は現在販売中止となっております」という表示がある。図面や仕様書に古い型番が残っている場合、後継品や代替品の確認が必要になる可能性がある。

実務上の注意点

型番からサイズを読み取る際は、呼びの数字をそのまま内径として扱わず、必ずカタログの参考内径欄・外径欄の実測値を確認したい。特にPF管とCD管が混在する現場では、同じ「呼び22」でもKFSN-22の内径は23.5mm、対応するCD管の呼び22は内径22mmと、1.5mmの差が生じる。ケーブルの引き入れ可否をぎりぎりで判定するような場面では、この差が現物合わせの誤差要因になりかねない。

また、NKLX-030のようにNが付く難燃タイプを指定する際は、Nを外した通常品(この場合KLX-030)と寸法が共通であることを前提に、必要なのは難燃性能なのか、それとも別サイズなのかを切り分けて発注書に落とし込むとよい。カナフレキスーパーNのNは、この着脱可能な接頭辞とは別物である可能性が高いという整理も、あわせて社内の型番台帳に残しておくと、次に同じ型番を目にした担当者が同じ思い込みで立ち止まらずに済む。

カナフレックス製品の型番確認・見積りについて

電設資材専門商社の松本電業株式会社(東京都台東区台東2-4-11)では、カナフレックスコーポレーションのカナフレキスーパーN・カナレックス(NEWカナレックス)シリーズについて、型番の照合から在庫状況の確認、販売中止品の代替案内までのご相談を見積フォームで受け付けている。図面に残る古い型番の読み取りに迷う場合や、呼び径の選定に不安がある場合は、現物写真や仕様書を添えてもらえると確認が早い。

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よくある質問

KFSN-14の「14」は何を表す数字ですか?内径14mmという意味ではないのですか?

「14」はJIS C8411(合成樹脂製可とう電線管)がPF管に定める「呼び」の値です。呼びは製品を区別するための規格上の識別番号であり、内径の実測値と直接一致するとは限りません。 カナフレックスコーポレーションの公式ページでもKFSN-14の内径は「参考内径15.2mm」と表記されており、内径14mmではありません。 一方でKFSN-14の外径21.5mmは、JIS C8411がPF14に定める外径の規格値と一致しています。JISが厳密に固定しているのは外径側で、内径は「最小内径○○mm以上」という下限値の規定にとどまるため、実際の内径は呼びの数字より大きめに出ることがあります。

カナフレキスーパーNの姉妹品カナフレキCDでは、なぜ参考内径が呼びの数字と一致するのですか?

カナフレックスコーポレーションの公式資料によれば、カナフレキCD(CD管)はKFCD-14が参考内径14mm、KFCD-16が参考内径16mmというように、いずれも呼びの数字と参考内径が一致しています。 同じJIS C8411の枠組みでも、PF管とCD管とで内径の表示のされ方に違いがあることになります。JIS規格の寸法表(表5)が両管種とも「外径」と「最小内径」を別項目として規定している以上、内径の実測値が呼びの数字とどれだけ近いかは、各社の製造上の設計次第だと考えられます。数字だけを見て内径を決め打ちせず、必ずカタログの参考内径欄を確認することをおすすめします。

NEWカナレックス(NKLX-030)の「N」と、カナフレキスーパーNの「N」は同じ意味ですか?

同じではない可能性が高いです。カナフレックスコーポレーションの公式ページには「NEWカナレックスの品番の前に”N”をつけていただくことで、難燃NEWカナレックスを指定できます」と明記されており、NKLX-030の「N」は難燃(自消性)タイプを示す、着脱可能な接頭辞だと確認できます。 一方でカナフレキスーパーNの「N」は、製品名の末尾に固定された名称の一部であり、Nを外すと別仕様を指定できるという運用は公式資料上で確認できません。文字は同じ「N」でも、片方は仕様を切り替える接頭辞、もう片方は固有名称の一部という違いがあり、由来を安易に同一視しない方がよいでしょう。

カナレックス(KLX-050など)の「呼び径」は、JIS規格が定めた数字なのですか?

いいえ、少なくともPF管(KFSN)のような「規格が呼びごとの外径を固定している」関係ではありません。PF管・CD管の寸法はJIS C 8411が定めており、だからこそKFSN-14の呼び14は外径の識別番号で、参考内径は15.2mmという別の数字になります。 一方、NEWカナレックス(KLX)が適合を表示しているのはJIS C 3653の附属書1(波付硬質合成樹脂管)で、こちらはJIS C 8411のような可とう電線管の寸法規格ではありません。カナフレックスコーポレーションのカタログを見ると、KLX-050なら内径50mm・外径61mmというように「呼び径=内径」で整理されており、この対応はメーカー自身の呼称・設計として読むのが正確です。同じ「呼び」という言葉でも、出自が違います。

参考文献・出典

型番不明でもOK

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