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WAGOの端子台の型番はどう読むのか|221・222・2273シリーズの数字が示すシリーズ・極数・定格の規則

読了目安: 11分 編集: 電材サーチ編集部(編集・出典ポリシー

改修工事の盤内で、透明なハウジングにオレンジのレバーが並んだコネクタを見つける。型番は「221-413」。少し離れた場所には、よく似た形をしたグレーのレバーコネクタが「222-413」と刻まれている。どちらも電線を3本まとめて接続する部品らしいところまでは、見た目で判断がつく。だが、この二つは同じ製品の色違いなのか、それとも発注時には別物として区別しなければならないのか——型番の数字を眺めているだけでは、そこから先に進めない。

WAGOの差込形コネクタ、いわゆる「ワゴコネクタ」は、電気工事の現場でこの十年ほどで急速に普及した部材だ。ただ、普及の速さに比べて、型番がどういう規則で組み立てられているかを筋道立てて説明された機会は少ない。品番をそのままカタログサイトの検索窓に打ち込めば仕様は出てくるが、それは型番を読めているからではなく、検索エンジンに丸投げしているだけである。WAGOの公式カタログと公式製品ページに基づいて、221・222・2273という主要3シリーズの型番が何を積み重ねているのかを、一段ずつ剥がしていく。

型番の末尾は、ほぼ例外なく「接続できる電線の本数」

まず押さえておきたいのは、型番の一番後ろの数字が示すものだ。WAGO USAの公式製品ページは、221-412という型番を「COMPACT splicing connector; 2-conductor; with operating levers; 12 AWG; transparent housing」と説明しており、末尾の「2」が2導体(2極)であることを直接示している。同じシリーズの221-413・221-415も、末尾の数字がそのまま3導体・5導体に対応する。

この規則は221シリーズだけのものではない。押し込み式のPUSH WIRE®コネクタである2273シリーズでも、公式ページは2273-203を「3-conductor」、2273-202を「2-conductor」とそれぞれ明記しており、末尾の数字と導体数が一致している。ワゴジャパンが日本国内向けに出している「221シリーズ Green Range」のカタログにも、型番221-422・221-423・221-425について「接続線数 2本」「接続線数 3本」「接続線数 5本」という対応表が掲載されている。シリーズをまたいでも、末尾の一桁を見れば何極品かの見当が付くという点は共通している。

もっとも、この規則には抜けがある。221シリーズにも222シリーズにも、末尾が「4」——つまり4導体品——のラインアップは見当たらない。2極・3極の次は一気に5極へ飛ぶ。電線を4本まとめてつなぎたい場面では、3極品と2極品を組み合わせるか、後述する2273シリーズのように4導体品を別途持つ系列を探すことになる。末尾の数字が極数を表すという規則は成立していても、その数字がすべて埋まっているわけではない。

途中の数字が変わると、対応できる電線の太さが変わる

末尾の手前、ハイフンのすぐ後ろに来る数字は、対応する電線の太さと電流容量の帯を区別している。221-412・221-413・221-415は「max. 4 mm²」のグループとして案内される一方、同じ2導体品である221-612は、公式ページで「for all conductor types; max. 6 mm²」と明記され、定格電流も「41 A」と、4mm²グループの32A系より一段引き上げられている。

同じ「2」で終わる型番でも、その手前が「4」か「6」かで、現場に持ち込める電線の太さが変わる。既設のケーブルが太めの幹線寄りだったところに、手元にあった221-412を無造作に当てはめると、電線が入らない、あるいは規格外の使い方になる。型番の末尾だけを覚えて発注すると、この一桁の違いを見落としやすい。

221は222の後継であって、別ブランドではない

冒頭の「221-413」と「222-413」の関係に戻る。WAGO公式サイトは221シリーズの紹介で「This new series is 40% smaller and even more user-friendly than its successful predecessor, the 222 Series.」と述べている。221は222の後継として、体積を40%削減したうえで登場したシリーズだ、という説明である。

見た目の違いも、この経緯を裏付けている。222-412の公式ページは「Splicing connector; 2-conductor; with operating levers; gray housing」とグレーのハウジングを明記し、221-412の公式ページは「transparent housing」と透明ハウジングを明記する。221シリーズの透明ハウジングは単なる意匠ではなく、電線が奥まで正しく差し込まれているかを目視で確認できるようにするための設計変更だ。定格にも差があり、222-412は「rated voltage of 400 V and can handle currents up to 32 A」、221系は450V級の定格を持つ製品として案内されている。

ここで実務上大事なのは、222シリーズが「廃番になった旧製品」ではなく、現在も並行して販売されているという点だ。新設工事なら221シリーズを選ぶのが素直だが、既設設備の同型品を探す保守の場面では、222の型番のまま流通在庫や後継品を照合する必要が出てくる。221と222を「同じものの表記ゆれ」だと思い込むと、ハウジングの色も定格も違う製品を発注してしまう。

2273シリーズは、レバーを持たない別の設計思想

もう一つ、221・222とは別の理屈で番号が振られているのが2273シリーズだ。221・222シリーズはレバーを起こして電線を差し込み、レバーを倒して結線する構造で、単線・より線・可とうより線のいずれにも対応する。WAGO公式ページは222-412について「utilizes CAGE CLAMP®」「Our highly-rated and maintenance-free CAGE CLAMP® connection makes it easy to connect all conductor types」と説明しており、この「あらゆる導体タイプに対応するばね接点」がCAGE CLAMP®という接続方式の核だ。

これに対して2273シリーズは、レバー操作を持たない。公式ページは2273-203を「COMPACT PUSH WIRE® connector for junction boxes; 3-conductor; transparent housing; orange face」と説明し、「utilizes PUSH WIRE®」という接続方式を明記する。電線を差し込むだけで結線が完了する分、構造は簡素で小型・安価だが、対応できるのは単線(solid conductor)に限られる。より線や可とうより線を扱う制御盤内の配線では、2273シリーズはそもそも選択肢に入らない。

定格も221・222系列より控えめだ。2273-203の公式ページには「This product has a rated voltage of 450 V and a rated current of 24 A」とあり、2273-202のページにも同じ「450 V」「24 A」という数値が確認できる。221・222系列の32A・41Aと比べると一段低い帯域に位置づけられている。型番の頭が「221」「222」か「2273」かは、単なる型式の違いではなく、レバー式か押し込み式か、対応電線が全種類か単線限定か、という設計思想そのものの分岐点になっている。

インライン型のように、極数の規則から外れて見える型番もある

ここまでの規則——末尾が極数、その手前が電線サイズ・電流の帯——は、分岐型のコネクタにはよく当てはまる。ただし全ての221シリーズがこの2桁構成というわけではない。ワゴジャパンの公式サイトが紹介する221-2411は、電線同士を1本ずつ直列に接続する「インラインスプライシングコネクタ」で、適合電線サイズ0.2〜4mm²、定格32A・450Vという仕様が示されている。分岐タイプの「221-4桁」とは桁数も並びも異なるが、これは規則が破綻しているのではなく、そもそも分岐個数という概念を持たない別の形状の製品だからだ。型番だけを眺めて機械的に桁を読み解こうとする前に、まずその製品が分岐タイプかインラインタイプかという形状の違いを見ておく必要がある。

型番が読めるようになると、現場でできること

ここまでの規則を押さえれば、盤内に残った型番の刻印一つから、極数・対応電線の太さ・結線方式(レバー式か押し込み式か)まで、カタログを開かなくても見当が付くようになる。改修現場で似た形のコネクタが複数混在していても、型番の頭3桁でシリーズを見分け、次の1桁で電線サイズの帯を見分け、末尾の1桁で極数を確認するという順番で読めば、取り違えのリスクはかなり減らせる。

ただし、この記事で確認した規則は、あくまで221・222・2273という主要3シリーズの公式カタログ・公式製品ページに基づくものだ。WAGOにはこのほかにも用途別・世代別の型番体系が多数存在し、末尾の数字が必ずしも極数だけを表すとは限らない製品群もある。既設設備の型番が読み取れない、あるいはここで扱った規則に当てはまらない場合は、無理に類推せず、現物の写真を添えて照合するのが最も確実な近道になる。

WAGO端子台の型番確認・見積りについて

電設資材専門商社・松本電業株式会社(東京都台東区台東2-4-11)では、現物に刻まれた型番からの仕様確認、221・222・2273シリーズを含む代替品・後継品の選定まで対応している。旧い型番や判読しづらい刻印の場合は、現物写真を添えてもらえると照合が早い。

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