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配線図 ・ 9 / 13

高圧機器の外観鑑別 — ブッシングの本数と位置から入る

読み終えると、こうなる

キュービクルの中や柱上の灰色の箱を見たとき、上に何本の碍管が出ているか、脇に何が付いているかという1点から、その機器の名前が言い当てられるようになる

  • LBSを『鋼フレームに三極が一体で連動』、高圧カットアウト(PC)を『磁器の単極の箱が3個独立』という構造の違いから、確実に見分けられる
  • GR付PASを、上面に並ぶ6本のブッシングと、電柱下方のSOG制御装置とをつなぐ制御ケーブルの有無から見分けられる
  • CTを『貫通穴の有無』、VTを『ヒューズ筒の有無』という1点から、盤内の樹脂モールド機器を仕分けられる
  • 外観では区別できない機器(進相コンデンサと直列リアクトル)があると知ったうえで、回路上の位置と銘板から判定に切り替えられる
考えてみよう

配線図問題の終盤、キュービクルの中の写真が並んでいる。灰色の箱、白い磁器の筒、樹脂で固めた円筒形のコイル、小さな金属の箱。どれも同じような無骨な見た目で、名前がまったく出てこない。

第二種電気工事士の写真鑑別では、リモコンリレーや可とう電線管の附属品を、1点の決め手で見分ける練習をした。高圧の世界に入ると、機器はもっと種類が多く、もっと似て見える。だが方法は変わらない。決め手はいつも、他のどれにも無いものの側にある。

見当がつかなくて当然だ。このトピックを読み終えるころには、これらの高圧機器を、外観の1点だけから言い当てられるようになっている。

ブッシングの本数と位置から入る

高圧機器の外観は、無骨な灰色や白色ばかりで似て見える。だが、多くの機器は「上面から何本のブッシング(碍管)が出ているか」「その脇に何が付いているか」という1点だけで、かなりの精度まで絞り込める。

高圧機器の写真鑑別で効くのは、機器全体の印象ではなく、**ブッシングの本数・配置**と、**その機器にしか無い付属物**の2つだ。ブッシングが6本並んでいればGR付PAS、3本のヒューズ筒が本体に並んでいればPF付きLBS、露出した刃だけが支持がいしに乗っていれば断路器——というように、数えられるもの・付属しているものから機械的に絞り込める。

GR付PAS・UGS — 区分開閉器の外観

GR付PAS(地絡継電装置付き高圧交流負荷開閉器)は、柱上に取り付ける箱形の気中開閉器だ。箱の上面から磁器製ブッシングが6本(電源側3・負荷側3)出ているのが目印になる。内部にZCT(零相変流器)を内蔵し、電柱の下方に付くSOG制御装置(小さな制御箱)と制御ケーブルでつながる。VT内蔵形は、制御電源をつくるための変圧器も内蔵している。

GR付PAS ― 6本のブッシングとSOG制御装置 電源側3本 負荷側3本 ZCT内蔵 計6本のブッシングが上面に並ぶ 制御ケーブル SOG制御装置 電柱下方に付く小さな制御箱 GR付PAS本体(6本のブッシング+ZCT内蔵)と、電柱下方のSOG制御装置の関係(自作の概念図)

UGS(地中線用ガス開閉器)も同じく区分開閉器で、ZCTを内蔵する点はPASと共通する。だが、この2つを外観だけで見分けることはできない。決め手は機器そのものではなく、引込方式(架空か地中か)だ。柱上にあればPAS、地上のマンホールや地中線の立ち上がり部にあればUGSと判断する。「同じ役割の機器だから外観にも必ず違いがあるはずだ」という思い込みは、この2つには通用しない。

断路器(DS)— 何も付いていないことが決め手

断路器(DS)の外観は、他の高圧機器と比べて驚くほど単純だ。支持がいし(キュービクル用ではV形に配置される小形のものが多い)の上に、露出した刃(ブレード)が乗るだけの構造で、アークを消すための消弧装置も、ヒューズも持たない。役割の違いは断路器・遮断器・高圧交流負荷開閉器で扱ったとおりで、無負荷でしか操作できない機器だ。

断路器の外観を覚えるコツは、逆説的だが「**何も付いていないこと**」を決め手にすることだ。ヒューズ筒が本体に並んでいればPF付きLBS、磁器の筒に収まっていれば高圧カットアウト、傘状のひだが連なっていれば避雷器——高圧機器の多くは何らかの付属物を持つが、断路器だけは支持がいしと露出した刃、それだけしかない。付属物が無いこと自体が、断路器を言い当てる根拠になる。

PF付きLBSと限流ヒューズ単体 — 本体の有無で見分ける

高圧限流ヒューズ(PF)は、白色の磁器(または樹脂)の円筒の両端に金属キャップが付いた筒形をしている。内部にはヒューズエレメントと消弧剤(けい砂)が充填され、動作すると突き出る動作表示器(ストライカ)が端部に付く。

限流ヒューズ単体 と PF付きLBS 限流ヒューズ(PF)単体 筒だけが単独で写る (両端に金属キャップ) PF付きLBS 本体にヒューズ筒が 3本並ぶ+操作ハンドル 限流ヒューズ単体(筒だけが写る)と、開閉器本体に3本のヒューズ筒が並ぶPF付きLBS(自作の概念図)

写真鑑別の決め手は、筒の背後に開閉器としての本体(横に長い箱形で操作ハンドルが付く)があるかどうかだ。本体があり、そこに3本のヒューズ筒が並んで取り付けられていれば、変圧器やコンデンサ回路の短絡保護を担うPF付きLBS。ヒューズ筒だけが単独で写っていれば、限流ヒューズ単体、または磁器の容器に収められた高圧カットアウトのどちらかだと考える。高圧カットアウトの箱型・筒型それぞれの外観と、ヒューズ溶断時の変化(赤色表示・筒の下がり)は高圧機器・工具の写真鑑別で扱っている。避雷器(LA)の、ひだ状の傘(スカート)が連なる円筒形という外観も同じトピックで詳しく扱っているので、あわせて確認しておくとよい。

LBSと高圧カットアウト(PC)の見分け【最重要】

写真鑑別で実際に最も迷うのが、この2つの組み合わせだ。どちらも高圧の開閉に関わり、白っぽいヒューズ・磁器が絡む外観のため、細部を見ずに眺めると同じ系統の機器に見えてしまう。だが構造そのものはまったく違う。

PF付きLBSは、鋼製フレームに三相分の開閉ブレード・消弧室が横一列に並んだ、フレーム一体構造の開閉器だ。三極連動でフック棒(操作フック)を引くと、3相が同時に入切する。主遮断装置として使うPF・S形では、白い筒状の限流ヒューズが3本、斜めに並んで取り付くのが最大の目印になる。相間には絶縁バリア(仕切り板)が立ち、ヒューズ溶断時にはストライカが連動して欠相を防ぐ。

高圧カットアウト(PC)は、これとは対照的に磁器(がいし材質)製の単極の機器だ。箱形は磁器の小箱で、前面のふたの内側にヒューズ筒が装着され、ふたの前面フックを操作棒で開閉して1相ずつ入切する(円筒形は磁器筒の中にヒューズ筒が入る)。1相分ずつ独立した磁器体を3個並べて使う点が、フレームで三相が連動するLBSとの決定的な違いになる。

LBSと高圧カットアウト(PC) ― 一体連動か、単極×3個か PF付きLBS(鋼フレームに三極が一体で連動) 相間バリア 相間バリア 白い限流ヒューズ筒3本が斜めに並ぶ/フック棒で三極同時に操作 高圧カットアウト(PC)(磁器製の単極が3個独立) 1相目(磁器箱) 2相目(磁器箱) 3相目(磁器箱) ふた内にヒューズ筒。3個は互いに独立し、フレームでの連動が無い 上:LBSは1つの鋼フレームに三相分が収まり連動する。下:PCは磁器製の単極の箱が3個、互いに独立して並ぶ(自作の概念図)
見分け方は「**3相が1つの構造物としてつながっているか、バラバラの単極が3個並んでいるだけか**」の1点に尽きる。LBSは鋼フレームという1つの器の中に三相分が収まり、フック棒1本で3相同時に動く。PCは磁器という絶縁材そのものが1相ごとの容器になっており、3個並べても互いにつながる機構を持たない。ヒューズの有無や色ではなく、**フレームで一体化されているかどうか**を先に見る。

用途も対応して異なる。LBSは受電設備の主遮断装置(300kVA以下のPF・S形)や幹線の開閉に、PCは変圧器(300kVAまで)やコンデンサの一次側の個別開閉・過負荷保護に使われる。コンデンサ側の上限は、メーカーカタログでは75kVA、高圧受電設備規程では50kvarと表記が分かれるので、数値そのものより「変圧器は300kVAまで」を先に押さえておきたい。高圧カットアウトの箱型・筒型の詳しい外観と、ヒューズ溶断時の変化(赤色表示・筒の下がり)は高圧機器・工具の写真鑑別で扱っている。

VT・CT・VCT — 変成器は「一体化されているか」で見る

VT(計器用変圧器)・CT(変流器)・VCT(電力需給用計器用変成器、通称MOF)は、図記号のうえではVTがだるま形、CTが導体を円がまたぐ形と、はっきり描き分けられる(計器と変成器の記号で扱った)。だが実物の写真になると、単体のVT・CTはそれぞれ樹脂モールドの小さなブロック状の機器として盤内に収まり、外側からは巻線の様子までは見えない。

CT単体には、外観のはっきり違う2形式がある。貫通形は、本体中央に大きな貫通穴(窓)が開いており、そこに一次導体(銅バーやIV電線)を通して使う。本体には小さな二次端子(k・l)のねじ端子2つしかない。巻線形は一次巻線を内蔵するため貫通穴が無く、太い一次端子K・L(電源側K・負荷側L)2つと、小さい二次端子k・l 2つの計4端子が付く。

CT(貫通形)とVT ― 穴があるか、ヒューズ筒があるか CT(貫通形) 中央に大きな貫通穴 二次端子k・lのみ VT 穴は無く、上部の一次端子の 脇に筒形の限流ヒューズが立つ 穴があればCT系、ヒューズ筒が付けばVT。CTは貫通形と巻線形の2種があり、巻線形は太い一次端子K・Lを持つ(自作の概念図)

決め手になるのは、一体化されているかどうかだ。VCT(MOF)は、VTとCTの機能を1つの箱(タンクまたは樹脂モールド)にまとめた機器で、一次側(母線からの引き込み)と二次側(電力量計Whへ向かう引き出し)の端子が、それぞれ別の面に出ている一体形の筐体として写る。単体のVT・CTがそれぞれ別の場所に個別に取り付けられているのに対し、VCTは1つの箱にまとまっている外観そのものが識別点になる。ZCT(零相変流器)も輪形で穴があるが、3線一括で貫通させる大きめのドーナツ形である点で、単相のCTとは大きさと用途が異なる。

高圧遮断器(VCB)— 車輪付き台車と背面端子

高圧遮断器(VCB)の引出形は、車輪付きの台車構造の箱形機器で、配電盤(スイッチギヤ)から水平に引き出せる。前面に操作パネル(入/切表示器・ON/OFFボタン・投入ばね蓄勢表示・動作回数カウンタ)が並ぶのが特徴。背面に主回路接続用の丸い端子(差込コンタクト)が上下2段×3相=6個並び、内部には円筒形の真空バルブ(真空容器)が3本立つ。

LBSとの違いは、消弧の仕組みそのものにある。VCBは真空バルブで消弧し、短絡電流も遮断できる(CB形主遮断装置)。LBSは開放形のフレーム構造で、ヒューズと組み合わせて短絡保護する。DS(断路器)は刃形の開閉部がむき出しで、操作機構・消弧室そのものを持たない。『車輪+前面の操作ボタン類+背面6端子』の組み合わせが、VCBを言い当てる決め手になる。

モールド変圧器 — 樹脂の円筒3本と、端子の上下

モールド変圧器は、巻線全体がエポキシ樹脂で円筒状に固めてある乾式変圧器だ。油タンクや放熱フィンがなく、樹脂色(赤茶・ベージュ・グレー)の円筒コイルが相ごとに3本並んで見えるのが最大の特徴で、油入変圧器のような磁器ブッシングの列も無い。

モールド変圧器 ― 3本の円筒コイルと端子の上下 最上部=二次(低圧側)端子 中ほど=一次(高圧側)端子 樹脂で固めた円筒コイルが3本並ぶ(乾式) モールド変圧器の外観模式図。3本の円筒コイルと、上下で分かれる端子の位置関係(自作。過去問の実例に基づく配置)

端子は上下で分かれており、過去問の実例(第一種電気工事士 H30年度問15)では、最上部にあるのが二次(低圧側)端子、その下に一次(高圧側)端子が続く。「高圧側のほうが危険だから下にあるはずだ」という直感的なイメージだけで覚えると、実際の配置と逆になる。写真で端子の高さを見るときは、イメージではなく実例の配置を基準にする。

高圧進相コンデンサと直列リアクトル — 外観では決まらない組

高圧進相コンデンサ(SC)は、力率改善のために母線に接続される箱形の機器で、銘板にkvar表示があり、碍子(がいし)が付く点が、μF表示・角形樹脂ケースの低圧進相コンデンサとの違いになる(低圧側の外観は第二種電気工事士の写真鑑別で扱った)。

一方、直列リアクトル(SR)は、SCの電源側に直列で設置され、突入電流の抑制と高調波拡大の防止を担う(役割は高圧進相コンデンサと直列リアクトルで扱った)。

外観では決まらない ― 回路上の位置と銘板で判断する 母線 SR 銘板に6%・13%と表示 SC 銘板にkvar表示・がいし付き 箱の外観だけでは、どちらがSRでどちらがSCか判別できない SRは必ずSCの電源側(母線側)に直列で入る。判別は位置と銘板の2点で行う(自作の概念図)
直列リアクトルとコンデンサは、どちらも内部の巻線や素子が外から直接見えない箱形の機器で、**外観の印象だけでは確実に見分けられない。** 決め手は2つ、母線に近い側(電源側)に直列で入っているという回路上の位置と、銘板に書かれたリアクタンスの表示(6%・13%)だ。「大きさや色で見分ける」という発想自体を捨て、位置と銘板という、外観以外の情報に頼ることが正しい判断になる。

見た目の1点を、言葉にして持ち帰る

機器写真上の決め手(1点)混同しやすい相手
PF付きLBS鋼製フレームに三相分が一体で連動。白い限流ヒューズ筒3本が斜めに並ぶ高圧カットアウト(PC。磁器製の単極の箱・筒が3個独立)
高圧カットアウト(PC)磁器製の単極の小箱(または筒)が3個、独立して並ぶPF付きLBS(鋼フレームに三相一体で連動)
GR付PAS上面に磁器製ブッシングが6本、SOG制御装置と制御ケーブルでつながるUGS(外観では区別できず、引込方式=架空か地中かで判断)
断路器(DS)支持がいしに露出した刃が乗るだけで、消弧装置もヒューズも持たないPF付きLBS(ヒューズ筒が並ぶ)・高圧カットアウト(磁器の筒に収まる)
限流ヒューズ(PF)単体白色の筒の両端に金属キャップ。筒だけが単独で写るPF付きLBS(本体にヒューズ筒が3本並ぶ)
CT(貫通形)本体中央に大きな貫通穴。二次端子k・lのみVT(穴が無く、ヒューズ筒が付く)
CT(巻線形)貫通穴は無く、太い一次端子K・Lと小さい二次端子k・lの計4端子VT(一次端子の脇にヒューズ筒が立つ点で区別)
VCT(MOF)VTとCTの機能を1つの箱にまとめた一体形の筐体単体のVT・CT(それぞれ個別に設置される)
高圧遮断器(VCB・引出形)車輪付き台車構造。前面に操作パネル、背面に6端子LBS(開放形のフレーム構造でヒューズと組合せ)
モールド変圧器樹脂で固めた円筒コイルが3本並ぶ。最上部が二次(低圧側)端子油入変圧器(磁器ブッシングの列を持つ)
高圧進相コンデンサ(SC)銘板にkvar表示、がいしが付く箱形直列リアクトル(外観だけでは判別できない)
直列リアクトル(SR)SCの電源側に直列で入る位置と、銘板の6%・13%表示高圧進相コンデンサ(外観だけでは判別できない)
決め手はいずれもメーカー公式資料・過去問の実例・JIS規格で確認できたものに限っている。モールド変圧器の端子上下は特定の過去問の実例に基づく整理であり、全製品で一律とは限らない

灰色の箱が、種類の違う機器の集まりに見えてくる

この見方が身につくと、キュービクルの中や柱上の設備が「同じような灰色・白色の機器の集まり」から、「ブッシングの本数と付属物で言い当てられる個々の機器」に変わる。今日試せることとして、高圧受電設備の点検写真や工事現場の記録写真を見る機会があれば、まず「上面から何本の碍管が出ているか」「本体に何か付属物が付いているか」と1つだけ問うてみるといい。

この「ブッシングの本数と付属物から入る」という見方は、機器が新しくなっても使い回せる。太陽光発電や蓄電池の高圧連系設備が増えても、外観から機器を特定する基本のやり方は変わらない。むしろ新しい機器が増えるほど、名前を丸暗記するのではなく、外形の決め手から入る習慣のほうが長く役立つ。

冒頭の4枚の写真、それぞれ何を見れば名前が言えたのか。答え合わせは理解度チェックの最後の問題でしてみよう。

出題者のワナ — ここで受験者を転ばせにくる

この論点は、知っているだけでは足をすくわれる。試験でよく仕掛けられる崩し方を、先に知っておこう。

  1. LBS(特にPF付きLBS)と高圧カットアウト(PC)を、どちらも『ヒューズが絡む白っぽい高圧機器』という括りで同一視させる

    なぜ引っかかるPF付きLBSの限流ヒューズの筒も、PCの磁器の外観も、白っぽい円筒・箱状という漠然とした印象が共通するため、細部を見ずに同じ系統の機器だと錯覚しやすい

    見破り方まず構造そのものを見る。LBSは鋼製フレームに三相分の開閉ブレードが横一列に並び、三極が連動して同時に動く一体構造。PCは磁器製の単極の機器で、1相分ずつ独立した小箱(または筒)が3個並んでいるだけで、フレームで連動する仕組みを持たない。『3相が1つのフレームで連動していればLBS、独立した磁器の箱・筒が3個並んでいるだけならPC』で仕分ける

  2. 外観がよく似たGR付PASとUGSを、写真だけで見分けられると思い込ませる

    なぜ引っかかるどちらも需要家構内の第1号柱・引込口に置かれ、ZCTを内蔵した区分開閉器という役割まで同じため、外観の細部だけで判別できそうに感じる

    見破り方PAS(架空引込)とUGS(地中引込)の違いは、機器そのものの外観ではなく引込方式(架空か地中か)で決まる。写真1枚に機器だけが写っている場合、電柱の上に取り付けられていればPAS、地上のマンホールや地中線の立ち上がり部にあればUGS、というように設置環境とセットで判断する

  3. 限流ヒューズ(PF)単体の写真と、PF付きLBSの写真を混同させる

    なぜ引っかかるどちらも白い磁器の筒が写り込むため、筒の形だけを見比べると同じものに見えてしまう

    見破り方筒の背後に、負荷開閉器としての本体(横に長い箱形でハンドルが付く)があるかどうかを見る。本体があり、そこに3本のヒューズ筒が並んで取り付けられていればPF付きLBS。ヒューズ筒だけが単独で写っていれば限流ヒューズ単体、または高圧カットアウト(磁器の容器に収められた形)と考える

  4. モールド変圧器の端子の上下を、直感的なイメージ(重い高圧側が下、軽い低圧側が上)で逆に覚えさせる

    なぜ引っかかる『高圧のほうが危険だから下に置くはず』という漠然とした安全イメージで位置関係を推測してしまう

    見破り方過去問で実際に問われた実例を基準にする。最上部にあるのは二次(低圧側)端子で、その下に一次(高圧側)端子が続く。イメージで決めず、写真の端子の高さそのものを手がかりにする

  5. 直列リアクトル(SR)を、外観の特徴だけで高圧進相コンデンサ(SC)と見分けられると思わせる

    なぜ引っかかるどちらも箱形の機器で、外側からリアクトルのコイルやコンデンサの素子が直接見えるわけではないため、外観の印象だけでは判別しづらい

    見破り方SCかSRかを言い当てる決め手は、回路図上でSCの電源側に直列に入っているという位置関係と、銘板のリアクタンス表示(6%・13%)の2点。ただし写真1枚だけを示して用途を選ばせる出題も現に成立しており、その場合は選択肢の側を見る。力率改善(進み無効電力の供給)と書かれていればSC、高調波の抑制・突入電流の抑制と書かれていればSRで、写真から機器名を確定できなくても用途の記述で仕分けられることが多い

参考文献・出典

理解度チェック(8問)

このトピックの内容がどれくらい身についたか、8問で確認しよう。 内訳は基本4問・応用2問・ひっかけ2問。基本が解けたら、条件を足した応用と、本番で足をすくいにくるひっかけまで踏み込む。

/ 8 問正解

覚えておきたいポイント

  1. LBS(高圧交流負荷開閉器)は鋼製フレームに三相分の開閉ブレードが横一列に並び、三極が連動して同時に入切する構造。PF付きLBSは白い限流ヒューズの筒が3本斜めに並び、相間には絶縁バリアが立つ。高圧カットアウト(PC)は磁器(がいし材質)製の単極の機器で、1相分ずつ独立した磁器の小箱(または筒)を3個並べて使う。『三極が1つの鋼フレームで連動=LBS』『磁器の箱・筒が1個ずつ独立=PC』が最大の決め手
  2. GR付PASは、上面から磁器製ブッシングが6本(電源側3・負荷側3)出ている箱形の気中開閉器。ZCTを内蔵し、電柱下方のSOG制御装置と制御ケーブルでつながる。VT内蔵形は制御電源用の変圧器も内蔵する
  3. 断路器(DS)は、支持がいし(V形に配置されることが多い)の上に露出した刃(ブレード)が乗るだけの構造で、消弧装置もヒューズも持たない。ヒューズ筒が並ぶPF付きLBSや、磁器の筒に収まる高圧カットアウトとは、付属物の有無で見分ける
  4. 高圧限流ヒューズ(PF)は白色の磁器(または樹脂)の円筒で両端に金属キャップが付く筒形。単体で見えるか、負荷開閉器(LBS)の本体に3本並んで取り付けられているか(PF付きLBS)で区別する。CT(変流器)は、本体中央に貫通穴があれば貫通形、太い一次端子K・Lが2つ付けば巻線形。VT(計器用変圧器)はエポキシモールドの塊状で、貫通穴が無く、一次端子の脇に筒形の限流ヒューズが立つ点がCTとの決め手になる
  5. モールド変圧器は、樹脂で固めた円筒状のコイルが相ごとに3本並ぶ乾式変圧器。端子は上下で分かれ、過去問の実例では最上部に二次(低圧側)端子、その下に一次(高圧側)端子が配置される
  6. 直列リアクトル(SR)は外観だけでは高圧進相コンデンサ(SC)と判別しづらい。決め手は外観ではなく、SCの電源側に直列で入っているという回路上の位置と、銘板のリアクタンス表示(6%・13%)。ただし写真1枚で用途を選ばせる出題もあり、その場合は選択肢の側で仕分ける——力率改善ならSC、高調波・突入電流の抑制ならSR
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