力率
よみがな:リキリツ
言葉の定義
交流回路において、電源から送り出された総電力(皮相電力)のうち、実際に機器で消費された有効電力の割合(比率)。
現場実務での意味・解説
力率 = 有効電力 ÷ 皮相電力 で表され、100%(1.0)に近いほど送電効率が良い。誘導性負荷(モーターや溶接機など)が多いと力率は低下し、無駄な電流(無効電力)が増えて配線損失が増大する。改善には進相コンデンサ(電圧に対して電流の位相を進め、無効電力を相殺する機器)を負荷と並列に挿入する。
高圧・特別高圧で契約している事業所では、電気料金の基本料金に「力率割引・割増」制度が適用される。基準力率は85%で、これを1%上回るごとに基本料金が1%割引され、逆に1%下回るごとに1%割増しされる。進相コンデンサが適切に設置・容量設計されている事業所では、検針時の力率が100%(上限)となっているケースも珍しくない。低圧電力についても同様の力率割引・割増制度を設けていた電力会社が多かったが、近年は廃止する動きも広がっている。
進相コンデンサの容量選定を誤ると、負荷が軽いとき(夜間・休日等)に力率が進みすぎる「進相過剰」となり、逆に電圧上昇や高調波障害を招くことがあるため、負荷変動に応じて自動で投入・開放する自動力率調整装置(APFC)を併用するのが実務上の基本である。
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