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第一種電気工事士・科目別学習

電気に関する基礎理論

読了目安: 4分

この科目で問われること

「電気に関する基礎理論」は、第一種電気工事士 学科試験9科目のうち最初に位置する土台の科目だ。電気技術者試験センターの公式区分では、電流・電圧・電力及び電気抵抗、導体及び絶縁体、交流電気の基礎概念、電気回路の計算の4分野をカバーする。範囲名だけを見ると、第二種電気工事士の同名科目とまったく同じに見える。

だが中身は同じではない。第二種はこの科目を「一般住宅の配線を計算できる」水準で問うのに対し、第一種は自家用電気工作物まで扱えることを前提にしているため、高圧回路・三相回路の計算がより深くなる。 単相回路の延長として三相を扱うのではなく、Y結線・Δ結線の使い分けや、高圧側での電力・電流の計算まで踏み込んで問われる。

第二種の基礎理論をすでに学んだ人であれば、公式そのものを覚え直す必要はない。オームの法則や電力の計算といった土台は共通しているので、「同じ道具を、より複雑な回路に当てはめる練習」だと捉えて進めるとよい。

具体的に一種で新しく加わるのは、静電気・磁気という第二種にはまるごと存在しない分野、RLC回路の共振、そして三相回路をY-Δ変換で1相分の等価回路に落とし込む計算、単相3線式の中性線が断線したときの電圧配分、そして%インピーダンス法による三相短絡電流の計算だ。特に%インピーダンス法は、高圧受電設備(キュービクル)の遮断器がどれだけの事故電流に耐えられるよう選定されているかを裏付ける、一種学科でもっとも実務に直結する計算になる。

このサイトでは、第二種・第一種それぞれの「電気に関する基礎理論」の科目別トピック解説を公開している。第一種は静電気・磁気からRLC共振、三相の等価回路変換、単相3線式の断線、%インピーダンス法まで、全8トピックで構成している。

トピック一覧(10個)

1トピック数分で読めるミニレッスン+理解度チェック。順番に進めよう。

  1. 1 静電気とコンデンサ ― クーロンの法則から合成静電容量まで 電荷どうしが引き合う・反発する力から、コンデンサの直列・並列接続、電圧の配分、蓄えられるエネルギーまで。第二種の基礎理論には無い、素子としての静電気の計算。 電源を切った直後の高圧盤やコンデンサに、電圧計がゼロを示していてもすぐには手を触れるべきではない理由が言えるようになる 未着手
  2. 2 磁気と電磁力 ― 電流が作る磁界と、磁界が電流に返す力 電流が流れると磁界ができ、磁界の中の電流には力が働く。変圧器・電動機・ケーブルの動作原理そのもの。第二種の基礎理論には磁気の章が丸ごと無い、一種で完全に新規の分野。 変圧器や電動機のうなり音・振動が、コイルの中の見えない磁界と電流の押し合いだと分かるようになる 未着手
  3. 3 複数の電源が並列につながる回路 ― キルヒホッフとミルマンの定理 電池(電源)が2つ以上並列につながった瞬間、オームの法則は1回では使えなくなる。端子電圧を未知数に置くキルヒホッフの解き方と、それを1本の式に畳んだミルマンの定理を、丸暗記ではなく導出から身につける。 バッテリー上がりの車にブースターケーブルをつないだ瞬間、2つの電池の間を何アンペアがどちら向きに流れるかが、つなぐ前から見えるようになる 未着手
  4. 4 RLC回路と共振 ― リアクタンスがつり合う特別な周波数 コイルとコンデンサを組み合わせた回路には、電流が急に増える特別な周波数がある。二種はコイル1個までの定性理解で止まっていたが、一種はRLC混成・共振・ベクトル図まで踏み込む。 コンデンサとコイルを組み合わせた設備が、ある運転周波数のときだけ電流が跳ね上がる理由を、勘ではなく計算で説明できるようになる 未着手
  5. 5 Y結線のベクトル図とインピーダンス負荷 二種で覚えた線間電圧=√3×相電圧の関係を、位相のずれ(ベクトル図)と、抵抗だけでないインピーダンス負荷の視点から見直す。一種の三相計算の土台になる回。 三相の負荷の中身が単純な抵抗ではなくコイルや進相コンデンサを含むと分かったとき、電流の計算がどう変わるかを見通せるようになる 未着手
  6. 6 Δ結線の相電流・線電流と、1辺が断線したときの電流 Δ結線は線間電圧=相電圧までは単純だが、相電流と線電流の区別、そして1辺が断線したときにどちらの電流が2倍違うのかは、インピーダンス込みで計算し直す必要がある一種の頻出論点。 3つの負荷を輪につないだ装置の1つが壊れたとき、残りがどう動くかを『半分の力で我慢する』ではなく、実際の電流比で言い当てられるようになる 未着手
  7. 7 三相回路を1相分に還元する ― Y-Δ変換という近道 YとΔが混ざった三相回路は、公式を2つ暗記するだけでは解けない。Y-Δ変換で結線をそろえ、1相分の単純な単相回路として解く――一種の三相計算の核心にあたる操作。 銘板の結線表示がYであってもΔであっても、複雑な三相の計算問題を『1本の線と1つの負荷』だけの単純な絵に描き直せるようになる 未着手
  8. 8 単相3線式 ― 中性線が断線したときの電圧配分 二種で覚えた『平衡時は中性線電流ゼロ』の先。中性線が断線すると2つの100V回路が200Vに直列でぶら下がる形になり、軽い負荷側に異常な高電圧がかかる。バランサと欠相保護の話にもつながる。あわせて、断線していない通常運転でも、負荷が不平衡だと中性線に電流が流れて両側の電圧が微妙にずれる、という計算例も扱う。 電子レンジをつけた瞬間に他の家電が異常に明るくなったり壊れたりする現象を、電力会社のせいではなく回路の構造として説明できるようになる 未着手
  9. 9 %インピーダンス法と三相短絡電流 変圧器の銘板に書かれた『%Z』というたった1つの数字から、短絡事故が起きたときの電流の桁が事前に計算できる。遮断器の選定根拠そのものであり、一種学科の最重要論点の1つ。 工場のキュービクルの遮断器が、まだ起きてもいない事故の電流の大きさをあらかじめ知っていたかのように振る舞う理由が分かるようになる 未着手
  10. 10 半波整流と実効値 ― ダイオード1本で電力が『ちょうど半分』になる理由 正弦波をダイオードで半波整流すると、抵抗の消費電力はちょうど半分になる。実効値がなぜ『2乗の平均の平方根』で定義されるのかから書き起こし、半波整流の実効値Vm/2を自分で導けるようにする。 テスターが表示する『100V』という数字が、波形をならした平均ではなく、抵抗に生じる熱に換算した電圧だと見えてくる。 未着手

参考文献・出典

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